3/5 中国旅行(基本情報・日本からのアクセス) [中国] All About

中国のエリア

ウイグル族。伝統的にはオアシスで農耕や商業に従事するイスラム教徒

中国の国土は日本の約26倍と広大で、同じ国内であっても、人種も文化も言葉も全く異なります（※）。一般的に中国人と聞いて思い浮かべるのは漢民族であって、西のウイグル族などはアラブ系で目が青かったり、北方にいけばロシア系の肌の真っ白な人がいたり、はたまた南方は肌が浅黒く背が低い東南アジア系だったり……。そんな中国ですから、エリアごとにそれぞれ違った文化が存在し、各地方へ行くたびに“新しさ”を発見できる醍醐味があります。
※書き言葉はどこも漢字で基本的に共通している

そんな中国を全体的に大きく眺めると、北京や上海、広州といった大都市がずらりと並ぶ沿海部が、経済的に大きく発展しているという、明確なルールに気づくと思います。現在、政府の“西部大開発”の号令のもと、インフラ整備や教育機関の設立などが進められていますが、東西の差はまだまだ小さくありません。

商業、金融、工業の中心地、上海

北京、上海、広州を一般的に“中国三大都市”と言います。この三都市は、首都北京が政治文化の中心、上海が産業の中心、広州が製造の中心と、それぞれの役割がはっきりしています。実際に各都市を訪れてみれば、北京には政府機関や博物館・美術館が多く、上海には世界の企業や外国人がどこよりもたくさん存在し、広州には工場が林立することに気づくはずです。

中国の季節、気候

秋の八達嶺長城。辺り一面真っ赤に染まる様は幻想的で美しい

中国で最高の季節と言われるのは、空高く晴れ渡る秋。旅行のトップシーズンです。春も気候的には過ごしやすいのですが、黄砂の影響で空気がよどみ、景色がはっきりと見えないことも。しかしそれは一般論で、中国は広く、各地域によってその気候は全く異なります。

雲南大理のシンボル崇聖寺三塔

日本の気候に近いのが上海で、一年を通じて湿度があり、夏は蒸し暑く、冬はマイナス10度以下になることは稀です。それに比べ北京は乾燥しており、夏は40度以上、冬はマイナス10度以下を超える日もあるほどの激しい温度差。北京の北、内モンゴルは6月でも上着が必要なぐらい寒冷ですし、上海の南、香港では冬でも半袖で過ごせるほど温暖。そんな中国で常春の町（春城）と呼ばれる場所は雲南省です。年平均15度と快適で、食べ物もおいしく、旅行に訪れたまま何年も離れられなくなってしまう旅行者も少なくありません。

■熱帯から寒温帯まで5つの気候帯が存在
中国は南から北へ熱帯、亜熱帯、暖温帯、温帯、寒温帯という5つの気候帯に分かれています。降水量の差も大きく、東南部から西北部に向けて次第に少なくなっていきます。それぞれの地域ごとに更に細かくご説明しましょう。