そもそも、日本国憲法ってなに?

さくら
日本国憲法は国の基盤となる法。今年は施行されて60年、節目となる年です。
憲法は、誰がどのように国を治め、国民はどんな役割をするのかなどが定められている国の基盤となる法です。日本国憲法は、第二次世界大戦に敗戦後、1946年に公布、1947年に施行されました。今年でちょうど60年。人間でいえば還暦ですね。

日本国憲法には「国民主権」「基本的人権の尊重」そして「平和主義」の三大原則があります。つまり、日本という国は、国民が主役であること、1人ひとりが幸せに暮らす権利が守られること、そして戦争をしてはいけないことを原則に成り立ち、これらを元にさまざまな法律やルールが決められているというわけです。日々の生活の中で憲法を意識することはありませんが、憲法が日本の基盤にあるからこそ、今の社会が作られています。

と、ここまでは小学校の社会科の授業で習いましたよね。さて、問題はここから。この三大原則のうち、今、最も揺れているのが「平和主義」であることは皆さんもご存じの通りです。

「私たちは二度と戦争はしない」と誓って生まれた第九条

非武装
武器を持たずに戦争は避ける。それが日本国憲法が平和憲法といわれるゆえんです。
「国民投票法案」が衆議院で可決され、参議院でも連休明けに可決されるかもしれないなど「改憲」を視野に入れた動きが活発になっています。そのポイントが平和主義を謳う「憲法第九条」です。条文は以下です。

【戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認】
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

この条文の「戦争の放棄」を変えるかどうか、さらには「軍隊を持っていい」と明確に書くかどうかが改憲の争点です。日本国憲法は、第二次世界大戦に日本が敗戦し、大きな犠牲を払った反省を元に、「もう二度と戦争はしない」と、誓い生まれました。でも、そこのところを「もう1度見直したほうがいいのではないか」という声が高まっているのです。

改憲をめぐる異論・反論

国会
賛成か反対か、憲法が揺れていることは、日本が揺れているということなのです。
改憲を推し進める背景には、様々な意見があります。たとえばこんな意見がその代表です。
・テロや北朝鮮の脅威から守るには軍隊を持つしかない。
・国際貢献にはお金だけではなく、汗を流すことも必要。
・日本国憲法はアメリカの押しつけだから、日本人のための新しい憲法を!

日本経済も、国際情勢も大きく変わる中、激動する時代に合わせた憲法を作ろうというのが改憲派の主張です。

それに対して、改憲反対派からは、次のような反論がされています。
・国が国を守るのに必要なのは軍隊ではなく、交渉能力。そもそも、軍隊を持っている国がテロや戦争の被害を受けているのでは?
・お金ではなく医療や教育、工業、農業などの技術指導で貢献して汗を流すことに力を注げばいい。国際社会が日本に期待しているのは非軍事面だ。
・押しつけかどうかの議論は別におき、押しつけのすべてが悪いわけではない。もっと憲法を学び、熟考することが必要だ。

憲法は国の基盤になるもので、日本の国のあり方そのものを変えてしまう。中でも、憲法第九条は世界に誇るべきもの。簡単に改憲すべきではないが反対する側の主張です。

他にも様々な意見や考えがありますが、国民投票法案の制定が現実的になった今、私たち1人ひとりが日本国憲法を正面から考えなければいけない時期にきているといえるでしょう。

次ページでは、戦争ってどんなこと?を考えてみます