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『知らないカノジョ』主演・中島健人にインタビュー!「不安の中、三木監督作に出演できたのは幸運」(2ページ目)

映画『知らないカノジョ』はある日突然、主人公が今いる場所とは別の世界に入り込んでしまうラブストーリー。主演の中島健人さんに本作の魅力について、そして自身の活動についてインタビューしました! ※サムネイル画像:(C)2025『知らないカノジョ』製作委員会

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

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「リクはのび太です」と監督に言われて戸惑う

「知らないカノジョ」

大学時代のリクとミナミ (C)2025『知らないカノジョ』製作委員会

――実際に三木組の撮影に参加されて、いかがでしたか?
 
中島
:三木組の現場は、もう三木監督の存在そのものが作品の演出に直結しているんです。現場の空気が、三木監督の柔らかさ、温かさで包まれていて、その柔らかな雰囲気がスタッフ、キャストに伝わり、ソフトな気持ちで撮影に臨めました。
 
――演出は厳しくなかったですか?
 
中島
:厳しくありませんでした。でもだからこそ、自分に厳しくなれたのかもしれません。三木監督は、設計図は書いてくれるけれど、その先は「自由に演じてほしい」というタイプの監督。アイドルやアーティスト活動に必要な、自分をカッコよく見せることはこの映画では必要なく、どれだけ自分を素直にさせられるかが大切。三木監督はこの作品を通して、素の自分と向き合わせてくれたと思います。
「知らないカノジョ」

三木監督(右)の演出を受ける中島さんとmiletさん (C)2025『知らないカノジョ』製作委員会

――リクという青年をどう解釈しましたか?
 
中島
:リクの解釈については、僕と三木監督は全然違っていたんです。作家として成功したリクはサディスティックで、自我が強くて、冷たい感じがいいのかなと僕は思っていたのですが、監督はリクについて「大人になったのび太くん」とおっしゃっていました。そしてリクは困ったら、のび太がドラえもんに助けを求めるように、先輩の梶原さん(以下、カジさん/桐谷健太)に助けてもらう……。カジさんに頼ったり、のび太的な感情で演じたり、僕の予想と違ったのが、逆に良かったですね。
 
――リクが失敗しても立ち上がって、再び挑戦する姿は、のび太と共通するところかもしれませんね。中島さんは問題に直面したとき、どのように逆境を乗り越えますか?
 
中島
:僕は悩んでいること、考えていることを作品に込めますね。もちろん作品にする以上、スタッフと相談はしますが、やはり自分の作品は、自分から発信される言葉や音楽だからこそ説得力が増すと思うんです。
 
楽曲提供された作品を自分の色に染めるのも楽しい作業ではあるのですが、これからは自分からにじみ出る思い、感情を作品として多くの人と共有していくことにも挑戦したいです。しんどい思いを作品にするのは大変ですが、作品が完成したとき“このための人生経験だった”と思えるので。すべての思いを作品に集結させていきたいです。

>次ページ:「撮影中、本当にラブラブだったなあ(笑)」
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