ボランティア/ボランティア関連情報

盲導犬に会いに行こう!(3ページ目)

視覚に障害のある人のパートナー、盲導犬。(財)日本盲導犬協会の見学会に参加してきました。かわいくて、賢い盲導犬に、メロメロになってしまったガイドの1日をご報告します!

筑波 君枝

執筆者:筑波 君枝

ボランティアガイド

ハーネスをつけている盲導犬は仕事中。
声をかけては、絶対にダメ!

ハーネスをつけた盲導犬には、たとえ誰かと一緒ではなくても、触ったり、声をかけてはいけないのです。
盲導犬が障害物や段差などに気づき、盲導犬ユーザーに知らせることができるのは、常に視界に入るものに気を配っているからこそ。盲導犬にとってハーネスをつけ、盲導犬ユーザーと共に歩く時間は、仕事時間なのです。

だから、仮にイヌが大好きであっても、街で盲導犬を見かけて
「かわいい!」
なんて声をかけたり、なでたりするのは、絶対にいけません。仕事中の盲導犬の集中力を途切れさせてしまいます。

見学会には実際に盲導犬と歩いている視覚障害者の方が参加し、お話を聞かせてくれたのですが、こんな話をしてくれました。

「つい最近も、駅の階段を降りていたとき、見知らぬ女性が『あら、かわいいわね』と盲導犬に声をかけてしまったことがありました。盲導犬は人が大好きですから、誉めてもらったことがうれしくて、その女性の方へ行こうとして、急に進む方向を変えてしまったのです。なんとか踏ん張り、バランスを保つことができましたが、盲導犬と歩き始めた慣れない頃だったら、たぶん、バランスを崩して階段を転げ落ち、けがをしてしまったことでしょう」

イヌ好きであればあるほど、声をかけたくなってしまいますよね。でも、そこはぐっと我慢。ハーネスをつけている犬には声をかけたり、触ったりしては絶対にいけないのです。盲導犬の賢い仕事ぶりを無言で見守ってあげるのが正しい姿勢です。

盲導犬ユーザーが困っているときには、声をかけるのもボランティア

見学会に特別に参加してくれた視覚障害者の須貝さんと、リンディ。「万が一、視覚障害者になっても悲観しないで、私たちを思い出して!」と話してくれました。
ただし、盲導犬ユーザーである目の不自由な方が困っている場面に出会ったら、「どうしましたか」と声をかけていきましょう。

盲導犬は視覚障害者と一般の人との間をつなぐ存在。目の不自由な人が困っていたら自然に声をかけるのも、誰もができるボランティアです。

もちろん、見学会に参加し、盲導犬を知り、目の不自由な人を身近に感じることも、ボランティアの1つです。動物が大好き!イヌが大好き!という方はもちろん、特にイヌ好きでなくても、ガイドのようにメロメロになること間違いなしです。「普段、なかなか動物とふれあえない」というお子さんのいる家庭にもおすすめです。見学会は平日だけではなく、回によって土曜日に開かれることもあります。予定はサイトで紹介されていますので、こまめにチェックして、盲導犬に会いにいってみませんか? 

【(財)日本盲導犬協会】

見学会の詳しいお問い合わせは日本盲導犬協会へ。賛助会員以外は 開催月の最初の平日午前9時から各訓練センターで電話で受け付けています。
・神奈川訓練センターTEL:045-590-1595
・仙台訓練センター TEL:022-226-3910
他にも、飼育ボランティア、犬舎の清掃、見学会の準備、イベントのお手伝い、盲導犬のコートなど縫製など様々なボランティアを募集しています。またが紹介されているイベントやお知らせの情報が掲載されている(財)日本盲導犬協会発行のメルマガもあります。


【ガイドから】
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