サステナビリティとは
最近、よく耳にする「サステナビリティ」という言葉。環境問題を考える上で最も重要なキーワードの1つです。でも、なんだか舌をかみそうですよね。「う~ん、実はよくわかっていないかも……。」という方も多いのでは?
今回のテーマは、「サステナビリティ」。「今さら聞けない。でも知っておきたい」あなたにこっそりお教えします。
サステナビリティとは健康と社会に配慮したライフスタイル
今の社会と自然環境を次の世代につないでいくために私たちができることは?
では、何を保ち続けるのでしょうか? それは、私たちの社会と地球環境です。
「今が良ければいい」のではなく、将来に渡って、良い社会と自然環境を保ち続けることを目指した取り組みなどで使われます。特に最近は企業の環境保護活動や社会貢献活動、また企業倫理への取り組みなども含めた広い意味で使われるようになりました。
実は、このサステナビリティ、皆さんもよ~くご存じの言葉の一部ともなっています。
それは、ずばり「ロハス」。ロハスは、健康と持続可能な社会に配慮したライフスタイルを意味する造語ですが、英語にすると
ロ (Lo)=Lifestyle of
ハ(Ha)=Health and
ス (S)=Sustainability
となります。サステナビリティはロハスの「ス」なわけです。
「豊かになること」と「地球環境を守ること」は両立できる?
美しい自然と経済活動を両立させるために何が必要だろうか?
国連の「環境と開発に関する世界委員会」(ブルントラント委員会)という場で公表された「私たちの共有の未来」という報告書がきっかけでした。この中心的な考えとして「持続可能な開発(Sustainable Development=サステナブル デベロップメント)が盛り込まれていたのです。
「経済を発展させること」と「地球環境を守ること」は、相反することと思いがちです。でも、本当にそうでしょうか。確かに「経済優先、自然保護は後回し」では、環境汚染を悪化させてしまいます。
でも、ものの生産、流通、サービス、消費といった経済活動は、私たちの生活を支えています。経済を止めてしまうと社会も人間の生活も成立しなくなりますし、なにより環境保護活動を行うにはお金もかかります。
「豊かになること」と「環境を守ること」は対立するものではなく、ましてやどちらかを「我慢する」といったものではありません。両方を実現させていくためには「環境に悪い影響を与えない経済活動」をしていく必要があるとするのが、「持続可能な発展」の基本的な考え方です。
サステナビリティも同じ意味合いで使われています。これまでの大量生産、大量消費といった一方向の経済の形ではなく、未来の人たちの社会と生活レベルを維持するために、環境を守ることを考えた節度ある経済活動とは?を考えるときに、欠かせないキーワードがサステナビリティなのです。
サステナビリティを実現するためにできることは?
使い終わったものを捨てずに、お下がりとして使い回す工夫もサステナ ビリティなのです。
それは、ゴミをきちんと分別したり、電気をこまめに消したり、エアコンを使いすぎないといった小さな技の積み重ねや、「自動車は所有しない」「リターナブル瓶などの環境に負荷の少ない製品しか買わない」といったライフスタイルの実践などです。
「ん? もしや、これってエコでは?」
そう!
簡単にいってしまえば、省エネ、エコ、ロハスといったキーワードでくくられる行動が、サステナビリティのための実践になるのです。
サステナビリティ=「もったいない」
日本の進んだ環境への取り組みを世界に発信しているNPO、ジャパンフォーサステナビリティ(JFS)の枝廣淳子さんは、サステナビリティを「もったいない」を伝えていくことだと表現しています。サステナビリティとは「もったいない」。そう聞くと、とても納得できませんか?
横文字にされると、なんとな~く新しい言葉のように思えます。でも、「もったいない」といわれれば、ものを大事に使う、使ったものは捨てずに再利用する、無駄のないエネルギーの使い方を心がけるといった知恵を実践していけばいいのだなと、すんなり理解できます。
さらに大切なのは、その思いと知恵を、子どもや孫の世代に受け継いでいくことです。それは今の社会と地球環境をそのまま維持する未来へのギフトともいえます。
というわけで結論!
サステナビリティは「持続可能」を意味する英語。日本的な考え方に置き換えると「もったいないと思う心と知恵」を実践し、次世代に伝えること。
さぁ、これからは、どこでこの言葉に出会っても、大丈夫!ですね。
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