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スマトラ沖地震と津波…被災地の“今”(3ページ目)

未曾有の大災害となったスマトラ沖地震と津波。いち早く現地にかけつけたNGOはどんな活動をしたのでしょうか。そして私たちにどんな支援ができるのでしょうか。(写真・被災直後のタイ南部の様子。提供・シェア)

筑波 君枝

執筆者:筑波 君枝

ボランティアガイド

スリランカ 心のケアと自立を支援

JENが展開する生活再建事業で職業訓練を受ける女性。女性の経済的な自立は、生活の安定をもたらし、家族関係や心の安定にもつながる。©JEN
JENが支援活動を行うのは、スリランカ北東部・南部です。被災直後に日本のNGO、ブリッジ エーシア ジャパン(BAJ)と共に、現地NGOと協力して生活必需品を配布。その後、3月下旬より子どもを含めた被災者の「心のケア」に重点をおいた生活再建事業を展開しています。

これは被災者がココナッツロープ作り、手編み魚網作り、小規模野菜菜園、児童課外活動の4つを通し、新しい技術を学ぶことを促していく活動です。
各活動には技術指導のインストラクターとソーシャルワーカー/カウンセラーを1名ずつ派遣し、技術の指導を通して、グループカウンセリングも行っています。

新しい技術を学び、生活に必要な物を作り出すことは、自信と前向きな力の回復にもつながり、作製したロープや魚網などは、仕事を再開することや、収入に結びつき、生活再建の一歩になるものです。同時に津波の被害や失ったものに対する悲しみを、他の被災者と語り合い共有することで、心の傷を癒すことを目指しています。

JENでは、今後も引き続き「心のケア」と「自立の支援」に重点をおきながら活動を実施していく予定です。

親、先生、学校職員が一体となって行う心のケア

ケア・インターナショナル ジャパンもスリランカで、心理的・精神的な傷を抱える子どもたちが生活のリズムを取り戻すために、親や先生、学校職員が一体となって行う学校での心のケアプロジェクトを実施しています。

スリランカもアチェ州と同様に政治的な問題を抱え、武力紛争や社会紛争が深刻な地域です。ケアの報告によれば、インフラが進む一方で、支援体制の遅れも指摘されています。さらに土地政策や支援金などの配分をめぐり、民族間の対立や、武装勢力と政府軍との対立が激化する兆しもあるといいます。

その中で、NGOが必要とされていることはなにか、政府や国際機関、他のNGOとの連携をどう進めていけばいいのかなど、課題も多く残されています。今後とも詳細な調査に基づいた支援が求められているのです。

最後に私たちに何ができるかを考えてみましょう
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