続・今の時期にすべきことは何か?
Q.最近の小学校入試の傾向に変化はありますか?A.知育だけは行き届いていても、社会性や巧緻性、運動ができないお子さんが増えています。発育の仕方のバランスが悪いんですね。入学後の小学校生活に対応できないお子さんが増えてきたので、学校が子どもを選抜する際も行動観察重視になっています。
グループ遊びなどで社会性や協調性を見るところが増えています。例えば、友達と数人で短時間で遊びを決めて行うような課題を与え子どもの様子を観察します。あるいは手話をしているビデオを見せて、何をしているところかを子どもに尋ねる問題もありました。他にもシルバーシートのマークを見せて何の印かを聞いています。
親がハンディキャップを持つ人に対してどれだけ関心があるのか、子どもに話して聞かせているのかがこの課題で見えてきます。表面的な過去問対策では対応しきれない出題でしょう。
他にも、同じ種類の実物を2つ見せて違うところを多く言わせるなど、正解がないあるいは正解が一つではない問題が増加しています。
本の読み聞かせの感想では、「あなたはどんなところが好きでしたか?」「あなたはどんな風に思いましたか?」「あなただったらどうしますか?」と感想を聞いたり、自由に答えてと言われたりすると、固まってしまうお子さんがいます。
今の子どもはグループ遊びが苦手 |
A.入試が行動観察を重視するようになっている一方、身の回りのことがしっかりできて、友達と遊べるお子さんが少なくなってきたので、なんとかしなくてはという気持ちで始めました。今の親御さんが子どもとの遊び方を知らないように思えます。そこで、教室で遊び方も提案して1回1時間ですが、7回に渡って色々な遊びをしました。
一人でなら遊べたり、仲の良い友達となら遊べる子も、テーマを決めたりルールの制約の中で遊ぶことに慣れていないようです。たまたま一緒になった子ども同士で会話することにも慣れていません。そこで昔ながらの「かごめかごめ」「花いちもんめ」「おままごと」等も取り入れ、それに手先を使う遊びも加えてカリキュラムを作りました。
コースを終えてみると、子ども同士で話し合いながら遊べたり、他の子に譲ったりできるようになります。レッスン後にお子さん一人一人について、観察して気づいたことなどをお渡しして、家庭での働きかけの参考にしてもらいました。このコースは保護者の評判もとても良かったです。
矢崎先生へのインタービューの中で、子どもにとって一番大事な「遊ぶ」ことが不足しているのではないかという懸念を感じました。遊び足りないために、社会性やコミュニケーション能力が発達しないのかも知れません。他にもためになるお話を頂いていますので、それは別の記事にまとめることにします。
Emi Study Room
東武東上線のときわ台にある生徒総数約40名の幼児教室。ペーパー等の知育コースだけでなく、「みんなで一緒に遊ぼう」というユニークな遊び方コースを設けていることが特徴。今回の取材も遊びのコースがきっかけでした。■所在地 連絡先
〒174-0071 東京都板橋区常盤台2-6-1白鳥ビル3F
Tel 03-3558-4070
■代表者 矢崎 絵美 先生
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