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小学校入試で必出!季節感を養うポイント

小学校入試で常識問題の中で、季節について「知識の必要性が理解できない」とか、「教え方が難しい」という声を良く耳にします。そこで季節感を養うためのポイントについて考えてみましょう。

高橋 公英

執筆者:高橋 公英

学習・受験ガイド

小学校入試で常識問題というのがあります。主に問われるのは次の4つです。
■植物や生き物の知識
■科学的な知識
■公衆道徳に関する知識
■季節についての知識
この中で最後の季節について「知識の必要性が理解できない」とか、「教え方が難しい」という声を良く耳にします。そこで今回は季節感を養うためのポイントについて考えてみましょう。

小学校入試で季節感が必要な理由

スイカ
都市化に伴い食べ物の旬があいまいになっている
今の親の世代から核家族化が進み、祖父母との同居が減りました。それ以前に祖父母と暮らしていた時代では、こうした季節の行事は日常の中で自然に行われていました。だからあえて季節感を意識する必要はなかったのです。

その後に都市化も進んで身の回りから野原や土が消え、生き物や自然から遠ざかるようになりました。同時に農業の機械化と流通機構の発達にともなって、食材の旬も崩れています。例えば春の果物であるイチゴは今や冬が旬ではないかと思うほどです。

では、どうして希薄になった季節感を小学校は入試に際して受験生に求めるのでしょうか。その理由は、「季節感は知識問題ではなく情操教育の現れ」だからです。春=桜、夏=スイカと瞬時に答えられる子どもが欲しいのではありません。家庭で季節の行事や旬の食べ物を通して、子どもに豊かな生活を送らせているかどうかを見ているのです。つまり季節感の問題を通して、子どもの社会性や家庭のありようを見ているわけです。

また親の価値観も変わってきています。自己中心的な生き方、自己の利益の最大化を追求する大人が増えています。子育てより自分が大事という親も多くなりました。学校は多くの子ども達を通して、そうした大人の変化もつかんでいます。教育を通して次の世の中にどのような子どもを送り出すべきかを考えています。

そこには物質的な豊かさのみの追求に対する反省があるのです。先生方は、楽しい思い出や数々の体験が子どもの心を豊かにすることを知っています。ペーパーを使って机上で教え込むよりも、実際に触り、食べ、体験して身につけて欲しいと思っているのです。

試験に出る、出ないはあまり問題ではありません。「一生懸命お勉強したのに、季節の問題なんて1問しか出なかったわ」という親御さんがいます。直接問題として出なくても、行動観察や面接に生きているはずです。「季節感の養成は今の時代ではあまり意味がない」という意識は捨てて下さい。
どうやって季節感を養ったら良いのでしょう。次ページへ
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