入試問題の変化
電車の広告で日能研の「□いアタマを○くする」を見たことがあるだろう。最近のものは、いわゆる「新傾向」の問題が掲載されている。例えばリンゴの産地とみかんの産地について、両方がたくさん取れる地方は存在しない(温暖な地で育つみかんと、寒冷地で育つリンゴの産地が両立しない)ということが、個々の知識から論理的に導けるかどうか試されている。これはOECDによるPISAタイプの問題で、知識の応用力(=リテラシー)を見るための問題だ。このような問題が増えたわけは、
- 21世紀に必要とされる人材像
- 入学後に必要とされる素養
- 中学受験に過適応した子どもの排除
子どもを取り巻く環境の変化
皮をむくのが面倒だから、ジュースを選ぶ、そのような手軽さを追っていては知恵が身につかない |
同じように、何でも便利に寄り簡単にして与えられるものが多い。始めからそれしか知らないと、マッチをすれなかったり、缶切りを使えない子どもになってしまう。
そうではなく、生き物を触ったりつかまえたりでき、子どもらしい好奇心を持った知識が体験として身についた子どもを私立中学は欲している。小学校入試でバッタをつかまえさせたりする学校があるのも同じ理由だ。
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