例えばあなたが見知らぬお子さんと接して、「その子が頭がいい」と感じるのはどんな時でしょうか。勉強しているところを見ているわけではないので、学力を判断材料には使えません。したがって話した時の言葉の使い方や論理性といったものを根拠にしているはずです。即ち人の知的能力を判断する時に言語能力が重要なポイントになっています。
【言語能力を高めるメリット】
学力以前に言語能力を高めてられたら、様々なところに役に立つことはどなたも異論がないと思います。幼児期には自分の気持ちを周囲の大人や友達に伝えることで無用な摩擦を起こさずに済みますし、その結果情緒も安定します。短時間で人柄を判断されてしまう幼稚園や小学校入試にも役に立つでしょう。
ある幼児教室講師は「言語能力と精神年齢は正比例する」と言っています。話すことが得意な子供は、「話の記憶」や「お話作り」も得意です。
小学生ではどうでしょう。小学校の勉強においては国語力が基本になります。他の科目も読解力がなければ知識の習得もできませんし、問題の意図することが読み取れず回答できません。算数の文章題が苦手というのは読解力の不足から来ることが多いのです。
また読書を通じて自分自身で経験できる範囲を超えて、別の世界を知ることは小学生なりの教養を高め感受性を磨くことができます。
【言語能力養成法】
ではどのように言語能力を伸ばしていったら良いのでしょうか。以前に国語力をUPする王道でも書いたように本好きに育てるのが一番ですが、ここではそれ以外の方法を幼児期から小学生まで考えてみましょう。
正しい言葉遣いは誰が教えるのが最も効果的でしょうか。それは家族です。幼稚園や保育園にそれを期待してはいけません。過ごす時間は長くても先生と一対一で向き合う時間は限られているからです。家庭こそが言葉を育むゆりかごなのです。それでは次ページで具体的なポイントを見ていきましょう。
(次ページの内容:●ことばのシャワー、●本への興味、●おしゃべり、●本のある生活)