白米と玄米の違いって?
白米と玄米の栄養素、何が違う?
玄米が健康に良いというイメージを持つ人は多いと思います。なぜ白米よりも玄米が健康に良いと言われるのか、実際に成分を比較して見てみましょう。白米と玄米の成分比較 「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」より作成
白米と玄米、太りやすいのは?
エネルギーを比較すると大差はありませんが、食物繊維の量には違いがあり、白米は玄米よりも食物繊維が少ないのが特徴です。通常、食後は血糖値が上昇しますが、食物繊維が豊富な食品は、食後の急激な血糖値の上昇を抑えてくれる作用があります。そのため、玄米は血糖値の上昇を抑えやすく、白米を食べた後は血糖値が上がりやすいと言えるでしょう。血糖値が急激に上がると、血糖値を下げるために多くのインスリンが分泌されますが、インスリンはエネルギーとして消費しきれない血糖を脂肪に変える作用があります。つまり、血糖値が急上昇すると、太る原因になってしまうのです。したがって、食後血糖値の上昇が急である白米のほうが太りやすいと言えます。
また、白米は、玄米よりもビタミンB1の量が少ないです。ビタミンB1は、糖質を効率よくエネルギーに変えてくれる働きをするので、数値を比較しても白米のほうが太りやすいと言えるでしょう。
お米の太りやすい食べ方とは?
白米にも玄米にも太りやすい食べ方がある
・白米の太りやすい食べ方
白米だけを食べると血糖値が急上昇してしまい、太りやすくなってしまうので注意しましょう。また、白米と一緒に食べるおかずにも注意が必要です。味の濃いおかずと一緒に食べると食欲が増してしまい、ご飯の食べ過ぎにつながります。
・玄米の太りやすい食べ方
健康に良い成分が白米よりも多く含まれている玄米ですが、食べ過ぎればカロリーオーバーになりますので食べ過ぎには注意しましょう。1食分は拳1つ分くらいが目安です。
お米の太りにくい食べ方とは?
太りにくくするには、食べ合わせも重要
・白米の太りにくい食べ方
白米を食べるときは、油と合わせることで血糖値の急上昇を抑えることができます。油に含まれるリノール酸に血糖値の上昇を抑える働きがあるので、白米だけで食べるのではなく、炒め物と一緒に食べたり、チャーハンにしたりするのがおすすめです。また、食物繊維も血糖値の上昇を抑えてくれるので、野菜やきのこ、海藻などと一緒に食べるのも良いでしょう。その場合、食物繊維を最初にとることで血糖値の上昇が抑えられるので、食物繊維を含むおかずを食べてから白米を食べるのもおすすめです。繰り返しになりますが、ビタミンB1は糖質をスムーズにエネルギーに変える働きがあるので、ビタミンB1を多く含む豚肉やうなぎ、大豆を一緒に食べるのも効果があります。
食べ合わせ以外にも、白米を冷ますこともおすすめです。白米は冷めた状態にすることで、レジスタントスターチという成分が増えます。食物繊維と似た働きをするレジスタントスターチはゆっくりと消化吸収されるため、血糖値の急上昇を抑えてくれるのです。
・玄米の太りにくい食べ方
実は玄米を食べると便秘になることがあります。便秘はダイエットにとって大敵なので、食べ方には注意が必要です。
炊飯するときに吸水が十分でないと、炊き上がりが硬くて消化不良の原因になります。玄米をといだ後、5~6時間以上は浸水させてから炊飯するようにしましょう。また、玄米は食物繊維が多くかみごたえがあるので、よくかんで食べることが重要です。よくかむことで胃腸の負担が軽減され、栄養の吸収を助けてくれます。さらには満足感にもつながり、食べ過ぎ防止になりますよ。
また、便秘の予防や改善には、不溶性と水溶性の両方の食物繊維をとることが大切です。玄米は特に不溶性の食物繊維を多く含みます。そのため、水溶性の食物繊維を含む、もずくやめかぶなどの海藻類やモロヘイヤ、オクラ、アボカドなどと一緒に食べると良いでしょう。
白米も玄米も食べ過ぎれば太る原因になります。食べ方や取り入れ方に気を付けて、おいしく食べてくださいね。