藤井監督作は3作目の出演となる清原さんですが、台湾ロケは初。アミ役について、台湾ロケの思い出、そしてターニングポイントとなった作品や好きな映画についてもお話を伺いました。
清原果耶さんにインタビュー
――『青春18×2 君へと続く道』は藤井道人監督から、出演のお話があったと聞いていますが、依頼があったときのことを教えてください。清原果耶さん(以下、清原):ご依頼をいただく前から、この映画の内容について藤井監督からお話を伺っていました。アミ役を私に任せようと思って脚本を書いてくださっていたそうです。とてもうれしかったので「挑戦したい」と強く思いました。
――脚本を読んでいかがでしたか? アミ役について教えてください。
清原:藤井監督の作品に出演させていただくのは3作目なのですが、これまでとは違い、とても明るく朗らかな女性の役で、監督がそのような役を任せてくださったことをうれしいと思うと同時に、緊張もしました。
――アミは冒険心に富んでいて、人生を楽しんでいる感じがとても素敵な女性ですが、複雑な事情も抱えていますよね。アミの役をどう解釈しましたか?
清原:私は脚本を読んだとき、セリフ1つひとつにアミの個性が存在していると感じたので、このセリフを丁寧に演じていけば、きっとアミになれると思いました。彼女の感情はとてもシンプルで、観客の皆さんが共感しやすいキャラクターだと思います。だからあまり難しいことは考えず、自然に役に入っていった感じです。
藤井監督作、3作目にして初の明るい役!?
――プレッシャーはなかったですか?清原:以前に出演させていただいた藤井監督作品、『デイアンドナイト』(2019)『宇宙でいちばんあかるい屋根』(2020)は、アミのようにはつらつとした感情表現がある役ではなかったので、最初はすごく緊張しました。アミの喜怒哀楽はこの映画にとって重要で、そこを丁寧に演じないとエピソードがつながらないんじゃないかと勝手におびえていたんです。
でも撮影が始まったら、藤井監督がやさしく導いてくださったので、おびえる必要はなかったなと(笑)。案外、大丈夫でした。
――ではクランクインからスムーズだったのですね。
清原:そうですね。私は日本ロケからスタートしたのですが、そのときはまだジミー役のシュー・グァンハンさんなど、台湾の共演者とお会いする前だったんです。台湾でグァンハンさんとの芝居がどう展開していくか分からなかったので「まずはやってみます!」という感じでスタートしました。
あまり作り込まず、ナチュラルなスタンスで撮影に入ったのが良かったのか、どのシーンもあまり身構えずに撮影に臨むことができたと思います。
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