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認定制度の廃止と英検の本質を考える 認定廃止の波紋?英検編その1

英検はスピーキングがその最大の特徴である。スピーキングの重要性と、スピーキングの試験会場で、その能力を判定する面接委員とは、どのような人たちなのであろうか?

執筆者:川本 佐奈恵

(文/前ガイド:恩田ひさとし)
【 認定廃止の波紋~英検編その2 】


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「英検は二次試験でスピーキングを取り入れているのが特徴ですね。3級や4級などの下位級では、リスニングとスピーキングの間に相関関係は見られますが、上位級の場合、その二つの間には相関関係は見られません。リスニングだけでの試験には、疑問を感じます。スピーキングを試験で取り入れているところが再度見直されている点です(大釜氏)」また、「大学の英語学会で、英検のスピーキングの指導方法への関心が高まっているのも事実です」(大釜氏)と、スピーキングの重要性を強調する。

スピーキングの重要性を言うのならば、二次試験でその能力を判定する面接委員について質問してみた。「面接委員は、英語を母語とする大学において学位を取得した者、各種検定の有資格者や文部科学省や自治体から派遣され海外で6ヶ月以上研修を受けた者が基準になっています。登録者数は2万人。面接委員としての報酬として働くのではなく、自分たちが英語教育に対して貢献しているというプライドが原動力になっていますね」(大釜氏)と、面接委員の優秀さと英検を支える情熱についての背景を話す。

「英検の目標は、英語で自国の文化を発信できる日本人の養成です。また、必要なときに英語が話せることです。ですから、3級を日本人のスタンダードな英語力になるようにしていきたいですね」(大釜氏)と試験の本質と希望を語る。

最後に、効率的な試験の受け方に質問をした。「それぞれの試験の目的をしっかり理解して受験することが大切です。TOEICは社会人向けの試験で、英語のコミュニケーション能力を測る試験です。TOEFLは留学に向けた試験で、単に英語の能力を見るだけではなく現地での生活になじめるかどうかまで含んだ内容になっています。英検は、日本人のための英語の基礎力を養成するための試験です。それぞれに目的があるということをはっきり意識して、試験を受けて欲しいですね」(大釜氏)と、各試験の特徴をふまえた説明だ。

認定の廃止は数年先のことであり、実際どのような影響が出るのかは現時点では判断できない。しかし、文部科学省の呪縛から解き放たれることで、英検が時代の流れにスピーディーに対応ができるようになり、また、私たちのニーズを満たす試験になることを願ってやまない。

なお付け加えておくが、このインタビュー記事は財団法人日本英語検定協会協力によるものである。英検という資格について公平な判断が下されるよう、中立の立場にいる人の意見も今後紹介する予定である。

日本英語検定協会 http://www.eiken.or.jp/

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