映画館のベスポジは最後列の左側
――最近はサブスク配信で映画を見る人が増えましたが、中条さんは映画館で映画を見ますか?中条:映画館、大好きです。10代の頃は時間があったので、よく映画館巡りをしていました。目黒シネマ、テアトル新宿、早稲田松竹などにも行きました。
――インディーズ系の映画をロードショーしている映画館もお好きなんですね。中条さんは映画館で座る場所決まっていますか? ベスポジはどこでしょう?
中条:私は一番後ろの一番左側の席が多いかな。音がいいと聞いたので。けっこう音にはこだわりがあるので、Dolby Cinema(ドルビーシネマ)対応のシアターを選んだりします。
あと、後ろの席を選んだのは、私は前の席だと目が疲れちゃうんです。
試写のあと、監督とふたりで泣きました
――最後に完成した映画を見た感想を教えてください。いかがでしたか?中条:自分が出演した映画は、自分の演技などが気になってしまい、あまり客観的に見られないことが多いんです。でもこの映画は、とてもいい家族の映画で温かい気持ちになりました。
実は試写が終わったあと、中村監督の方を見たら、監督が泣いていたんです。その姿を見て、私も泣いちゃって……。ふたりで謎に泣いていました(笑)。ただそれは、いい映画になったという証ではないかなと。監督と一緒に完成した映画を見て泣くなんて、なかなかできない経験なのでとても印象に残っています。 ――早希がグイグイと家族の仲間入りしていくプロセスも楽しかったです。
中条:早希は家族をかき回す存在かもしれないのですが、きっと家族にひとり、早希みたいな人懐っこくておせっかいな人はいるだろうと思いました。
理解し合えるまで少し時間はかかりますが、次第にみんなが幸せな家族を作ることに向かっていく姿はとても素敵だし、笑いを散りばめて描いているので見やすいと思います。ぜひみなさんに見ていただいて、温かい気持ちになったり、家族を思い出したりしていただきたいです。
中条あやみ(なかじょう・あやみ)さんのプロフィール
1997年2月4日生まれ。大阪府出身。2012年ドラマ『黒の女教師』(TBS)で女優デビュー。映画『セトウツミ』(2016)で、第71回毎日映画コンクールスポニチグランプリ新人賞を受賞。『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』(2017)で第41回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。『ニセコイ』(2018)『劇場版 TOKYO MER~走る緊急救命室~』(2023)『ある閉ざされた雪の山荘で』(2024)など出演作多数。モデルとしても活動しており、東京ガールズコレクションなどのファッションショーのほか、広告、ファッション誌などで大活躍中。『あまろっく』4月12日(金)兵庫県先行公開、4月19日(金)より全国ロードショー
兵庫県・尼崎で育った近松優子(江口のりこ)は東京で暮らしていたがリストラにあい、故郷に帰ってくる。母は亡くなり、父だけの実家に帰るのは憂うつだった。真面目な優子にとって「人生で起こることは何でも楽しまな」が口グセの父親の竜太郎(笑福亭鶴瓶)は、遊んでばかりのダメ親父。そんな父が再婚することに。しかし、相手は20歳の早希(中条あやみ)。自分より19歳年下の女性が母親に!?と優子は呆然。父と娘のふたり暮らしの家が、早希の登場で大きく変わっていく……。監督・原案・企画:中村和宏
脚本:西井史子
出演:江口のりこ、中条あやみ、笑福亭鶴瓶、松尾諭、中村ゆり、中林大樹、駿河太郎、高畑淳子(特別出演)、佐川満男
配給:ハピネットファントム・スタジオ
(C)2024映画「あまろっく」製作委員会
ヘアメイク: 加勢翼
スタイリスト:藤井希恵(THYMON Inc.)
撮影・取材・文:斎藤香