人間関係

妻の手作り弁当が暴いた夫の悪事!?異変を察知した妻が弁当に仕込んだイタズラで意外な展開が…(2ページ目)

「お弁当を作って」と懇願したくせに。子どもたちの弁当作りを始めたところ夫からも弁当を希望され、早朝5時起きで作り始めた45歳のモモエさんだったが、夫の反応に異変を感じるようになり……。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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夫が逆ギレするときは怪しい

長年の付き合いで、夫が逆ギレしたり気色ばんだりするときは何か負い目があるときだとモモエさんはわかっていた。

「なんか嫌な予感がしたから、翌日、夫のお弁当にだけ佃煮や海苔を使って『アイシテル』とごはんの上に書いてみたんです。ついでにピンクのでんぶでキスマークもつけておきました」

すると帰宅した夫が「ああいうのはやめてくれない?」と仏頂面で弁当箱を差し出した。どうして、いいじゃない。メッセージ付きのお弁当、楽しいでしょと言ってみた。

「すると夫は、急にああいうのは困るんだ。ほら、みんなにからかわれるし……って妙に媚びたような笑みを浮かべたんです。だから翌日、もっと激しくしてやりました。『コンヤ、ベッドデネ』って(笑)。ハートマークもつけました。すると夫は『明日から当分、弁当はいいや』と。理由も言わなかったんです」

不信感が高まり、モモエさんは翌日、たまたま代休をとっていたのでお弁当を持って夫の会社に行ってみた。受付近くで夫の携帯に電話をしようとしていると、家にも遊びに来たことのある夫の後輩が声をかけてきた。

妻の勘は、ある意味正しかった

「モモエさんじゃないですか、ごぶさたしてますって。しかも彼、『お弁当、ありがとうございます。みんなで買わせてもらってます』と。買わせてもらってるって何、と思いながらも、私も一応大人なので、ヘラヘラと挨拶しておきました。するとさらにそこへ別の後輩の女性が通りかかった。そのときの彼女の目が、まるで射るような感じで怖かったんですよ。あの方、なんて言う方だったっけと後輩くんに言うと、『ああ、彼女はマサミさん。先輩の大ファンで、彼女がお弁当を買うときは僕らには回ってこないんですよね』と」

そう、モモエさんの夫は後輩に弁当を売っていたのだ。しかもマサミさんという女性は、夫のことが好きらしい。夫も彼女を気にしているのだろうか。モモエさんは、黒い塊のような不安に襲われた。

「『こんなことを妻であるモモエさんに言っていいかどうかわからないけど、昨日は、マサミさん、買ったお弁当を思い切り捨ててましたよ』と後輩くんが言うんです。『なんか最近、モモエさん、お弁当にいたずらしてるでしょ。僕はおもしろいと思ってるけど、マサミさんにはショックだったのかも』と。

そして彼は声をひそめて『マサミさん、先輩にかなり粘着してますから気をつけたほうがいいかも。いや、僕の考えすぎならいいんですけど』と、最後は笑いながら去って行きました。確かにさっきのマサミさんの目は怖かった。夫を奪おうとしているんだろうか、あるいはすでに夫と何か関係があるんだろうか。考えていたら気分が悪くなり、モモエさんはお弁当を夫に渡さずに帰宅した」

その日、帰宅した夫は「今日来たんだって? 連絡くれればよかったのに。ずっと外回りだったんだよ。夕方、後輩に聞いた」となにげなく言った。

「ねえ、昨日のお弁当のおかず、何だったか覚えてる? と聞いたら夫はしどろもどろ。仕事をしながら食べたからほとんど覚えてないって。『マサミさんに捨てられたお弁当、かわいそうだよね』と言って、夫の反応を待たずに部屋を出ました」

それから数日間、夫は釈明もせず、最低限の発言しかしない。これは怪しいとモモエさんはにらんでいる。たかがお弁当から始まったこの一件、どこまで追求したらいいかわからないまま悩んでいると彼女は困惑していた。
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