食べても太りにくい時間は何時? 「3時のおやつ」は問題ない?
体内時計をつかさどっている遺伝子は時計遺伝子と呼ばれており、脂肪合成を促進するたんぱく質である「BMAL1」を増減させる働きがあります。このBMAL1の働きに着目して食事を取ることで、体重を管理しやすくなるというのが時間栄養学の考え方です。時間によってBMAL1は増減します。一般的に、BMAL1が増えているときに食べると脂肪になりやすく、減っているときに食べると脂肪になりづらいと考えられています。このことから、太りたくない場合にはBMAL1が減っているときを目安として食事を取ると良いといえるでしょう。
1日のなかで、BMAL1が最も減る時間は14時です。これは、いわゆる「おやつの時間」に近い時間。時間栄養学的に見ても「3時のおやつ」は理にかなっているといえるのかもしれません。
食べると太りやすくなる時間は?
反対に、「食べると太りやすくなる時間」はいつなのでしょうか。BMAL1が最も増えるのは夜の10時以降です。一般的にも「夜食は太る」「遅い時間に食事をすると太る」などといわれることはありますが、これは単にエネルギーが消費されずに蓄積されるというだけではなく、BMAL1の働きも関与しているといえます。
朝・昼・晩、食事を取る正しいタイミングとは?
1日の食事は3食が理想だといわれています。これは、1日に必要な栄養素を満遍なく取るためであったり、必要なエネルギー量を摂取するためだったりという理由があります。また、時間栄養学のうえでも、規則的な食事が大切だとされています。では、具体的にどのようなタイミングで食事を取るのが理想なのでしょうか。1番大切なことは、起床後の12時間以内に全ての食事を済ませるということです。
朝食は起床後2~3時間以内に取るようにしましょう。朝食を欠食してしまうと、エネルギーを溜め込みやすくなり、省エネ型の体質に傾くため、かえって太りやすくなってしまいます。昼食はBMAL1が減少する正午が目安。夕食も起床後12時間以内に終わらせることを目標にしましょう。もし食べる時間が遅くなりそうな場合は、分食という方法もおすすめ。夕方におにぎりなどの軽食を食べ、夜食にエネルギーの低いおかずだけを食べるようにしてみるとよいでしょう。
また、食事をすると必ず血糖値は上がります。次の食事をするときには、しっかりとおなかを空かせて体も準備をしておきましょう。おなかが空いていない状態で食事をすると、エネルギーの過剰摂取によって太ってしまうこともあります。
いかがでしたでしょうか。時間栄養学を意識しながら、規則正しい食生活を目指してみてくださいね。