子どもの頃から映画監督になりたかった!
――柄本さんはもともと監督志望だったと聞いています。最初が俳優デビューだったのはなぜでしょう?柄本:僕は子どもの頃から映画ファンで、映画監督や技術スタッフにも詳しかったんです、デビュー映画『美しい夏キリシマ』(2003)は、監督が黒木和雄さんだったことが大きいですね。「『竜馬暗殺』(1974)『祭りの準備』(1975)の黒木監督に会える! 絶対に撮影現場が見たい!」と思い、オーディションを受けました。
僕が映画に出演するのは、映画が好きだから。好きな監督の撮影現場を見たいし、体験したい。目的はそこにあると言ってもいいかもしれません。「あの監督から声をかけていただいた」とか「ワンシーンだけだけど、岸部一徳さんと芝居ができる!」とか、そういう映画ファン目線が常にありますね。
――根っからの映画好きなんですね。
柄本:小学校の卒業文集に「将来は映画監督になる」と書いていたくらいですから。
>次ページ:映画館の座席の“ベストポジション”は……