ロサンゼルスの出版社で勤務する藤井麻由美さん |
海外に目を向けたきっかけは?
国際関係学科に在学していたため、授業は英語でしたし、そもそも海外に興味がある学生ばかり集まっていましたので、海外へ目を向けるのは自然の流れでした。在学中にカリキュラムの一貫で留学を経験しましたが、これが私の海外への思いを決定づけました。留学は、カリフォルニア州にあるUC DAVIS(カリフォルニア大学デービス校)への交換留学でしたが、このDAVISが、衝撃的なところでした。農場や牧場に囲まれた大自然の中にあり、一面「緑」のまさに「田舎」そのものでした。DAVISでは、農業の授業もあったのですよ!文明の力や都会の刺激は乏しかったですが、日の出と共に起床し日の入り共に就寝する、という健康的な生活をするうちに、次第に自然のすばらしさにのめり込んでいきました。
その頃、オーガニック栽培というのが主流になりつつあった頃で、動物性のものを一切使わないマクロビオティックという料理法が流行っていました。このマクロビオティックというのは、そもそも発祥地は日本だったにも関わらず、欧米からの逆輸入によってブームになったということがわかり、母国日本の食文化の質の高さにも驚かされました。
大自然の恩恵を受けることができた留学生活でしたが、日本へ戻ってからも、「またアメリカに行きたい!」という気持ちは日増しに強くなっていきました。再度、勉強することも考えましたが、やはり社会人としてアメリカで働いてみたい、という風に思うようになりました。
アメリカで就職するまでの経緯は?
大学4年生になってからは、周りがリクルートスーツを着て一斉に就職活動を始めました。企業の会社説明会に参加したり、面接を受けたり、日々の話題の中心は「就職」の一文字だったくらいです。ところが、私は日本での就職には一切目もくれずに、アメリカだけを見ていました。周りの友達からは心配されましたし、滑り止めでもいいから受けた方がいいのでは、と言われましたが、それでも自分の気持ちはまったく揺らぎませんでした。一度思い込んだらまっしぐらなのです。ですから、焦ることもなかったのですよ。根拠は何もなかったですが、「自分にはできる」と信じていました。そんな矢先、Weekly LALALAの森社長が来日して面接会を開催するという案内を受け取り、早速トライしました。応募資格に「経験者」とあったくらいですから、誰の目から見ても私は「圏外」だったのかもしれません。ところが、なんと採用してくださったのです!
明らかに経験もスキルも一切ないわけですから、「ポテンシャル」にかけてくださったのでしょうか。あの時は飛び上がるほど嬉しかったです。 自分を信じ行動して、良かったと思いました。