仕様への不満やサービスの継続性への不安が高まった結果、Twitterユーザーには移行先として、Twitterに似たサービスを提供するSNSを求める声が増えています。また、SNS各社にも、自社のSNSにTwitterユーザーを取り込みたいという動きがあります。
この記事では、Twitterの代わりとなるSNSを5選ご紹介します。
<目次>
そもそもTwitterの特徴って?
Twitterの代わりとなる他のSNSを知る前に、まずはTwitterについておさらいしておきましょう。Twitterの特徴は、以下のようにまとめることができます。
- 短文で投稿できる
- ハッシュタグで他のユーザーの投稿を検索できる
- 世界中のユーザーとコミュニケーションを取ることができる
- ユーザー同士の交流が活発
これらの要素を考慮しながら、5つのSNSをご紹介します。
1. Mastodon(マストドン)
Mastodonでは、「トゥート」と呼ばれる500文字以内のメッセージを投稿したり、他のユーザーとコミュニケーションをとることができます。ハッシュタグ機能もありますが、他のユーザーとつながるための機能ではなく、主にトピックを検索するための機能として使用されています。画像や動画の投稿、他のユーザーのフォロー、お気に入り登録といった機能はほぼTwitterと同じです。
TwitterはTwitter, Inc.がすべてを管理している中央集権サービスであり、独自に開発したソフトウエアを使用し、ユーザーのデータを収集しています。一方、Mastodonはインスタンスと呼ばれるサーバーが複数存在し、それぞれ管理者が異なり、インターネット上に点在する複数のインスタンスが集合してひとつのSNSを形成する「分散型」のサービスです。
各インスタンスにはそれぞれの利用規約やルールがあります。そのため、情報を即時に世界中のユーザーに拡散させる能力については、Twitterには及ばないと言えるでしょう。
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2. Damus(ダムス)
Damusは2023年2月にサービスが開始した、比較的新しいSNSです。Android版では「Amethyst」という名称でリリースされています。文字数に制限はなく、ユーザー数は公開されていません。Twitter同様、ハッシュタグ付きの投稿を検索することができます。Damusは、Mastodonと同様、中央管理者がいない分散型SNSです。オープンソースのソフトウエアであるため、誰でも自由にDamusを改造することができます。
Twitterにはない特徴として、ビットコインによる取引機能が搭載されています。
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3. Bluesky(ブルースカイ)
Blueskyはβ版しか公開されていませんが、2019年にTwitterから独立した部門が開発しており、「Twitterを本来の姿に戻す」ことを目標に掲げています。投稿文字数は最大300文字で、画像も4枚添付できます。ハッシュタグ機能はありません。2023年6月時点では、利用するには招待コードが必要です。ウエイトリストに登録してしばらく待つか、すでに利用している他のユーザーからコードをもらうかの2つの手段があります。
コメントやいいね、リツイートや引用リツイートに相当するものがあり、Twitterをよりシンプルにしたような使い勝手です。MastodonやDamus同様、分散型かつオープンソースのソフトウエアです。
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4. Hive Social(ハイブソーシャル)
Hive Socialは2019年に開始した分散型ソーシャルネットワークです。ユーザー同士でフォローし合い、投稿に「いいね」をしたり「リツイート(リポストと呼ばれる)」したりすることができます。投稿に文字数の制限はありません。ハッシュタグ機能は搭載されています。
Hive Socialでは、単純な時系列のフィードを採用しています。また、写真の投稿も重要視されていることから、TwitterだけではなくInstagramの代替としても注目されています。
2022年11月にユーザー数100万人を突破したと発表されました。まだまだユーザー数は少ないですが、Z世代と呼ばれる若者世代から支持されており、今後の成長が注目されています。
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5. Threads(スレッズ)
Threadsは、FacebookやInstagramを運営するMeta社が、新たにリリースしたSNSです。Twitterの代替SNSとして「大本命」とも言われています。特筆すべきはそのユーザー数の拡大速度で、リリースからわずか5日で1億人のユーザーを獲得したと報告されています(2023年7月10日時点)。利用するにはInstagramアカウントが必要です。
投稿文字数は500文字、ハッシュタグ機能は現時点では搭載されていません。また、トレンド機能、ダイレクトメッセージ機能も搭載されていないなど、Twitterと比較して実装されている機能が少ない印象があります。
まずはユーザー数を増やし、その後アップデートを重ねていく狙いがあると言われています。
Threadsについて詳しく知りたい方は「Threads(スレッズ)とは? 使い方や機能の特徴、Twitterとの違いを解説」をご参照ください。
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どのSNSがTwitterの代わりになるのか?
人気SNSの条件として「他のみんながやっている」ことは重要な要素となります。当然ながら、ユーザー数が多ければ自分の投稿を見てもらえる機会も増え、情報収集ツールとしても使えるようになります。その点、Threadsは今回紹介した他のSNSよりも後発ながら、その抜群の知名度と話題性により、すでにユーザー数1億人を突破しています。人が人を呼ぶ状況が続けば、ThreadsがTwitterの代替となる可能性は十分に高いと言えます。
しかし、Threadsは他のSNSと比較して匿名性が高くないことが特徴的です。Twitterは匿名性を確保することで人気となった経緯があるため、この点においては、Threads以外のSNSが今後Twitterの代替として人気となる可能性も十分にあると言えるでしょう。