神社とは、目に見えない神様を祀る場所

大阪、住吉大社の鳥居。ここから先はご神域です
目で見てわかる、お寺と神社のもっとも大きな違いはなんでしょう? それは、鳥居があるか否かと、仏像があるか否か、です。

鳥居は、「ここから先はご神域です」という結界を示すものです。神社は神様が住む神聖な場所なので、一般の俗界とはっきり区別する必要があるのです。

では、その神様とは何なのか? お寺の場合は拝む対象としての仏像がありますが、神社には、一般的に、はっきりとしたものはありません。(仏教の影響で、まれに神様の像である神像を祀るところもありますが……)

奈良、石上神宮の拝殿。ここからご神体とみなされる神域に向かってお参りします
神社では、拝殿という拝むための建物があり、わたしたちは、一般に、奥にある本殿あるいは神殿(神様を祀る場所)に向かってお参りします。では、その本殿には何が祀られているのか。それは神社によっていろいろと違います。鏡や刀などがあるところもありますが、それは実は、神様そのものではありません。

それは「神様がそこに降りていらっしゃるにふさわしいもの」であり、われわれは、それを神様の代わりとしてお参りしているのです。神様の姿は目に見えないというのが基本であり、本殿は、目に見えない神様がお鎮まりになっている場所なのです。

森羅万象が神様です

奈良、大神神社では、拝殿の後ろにある山がご神体です
では、その神様とはそもそも何でしょう。日本では、古くから、森羅万象のすべてに神が宿ると考えられてきました。したがって、岩や山、樹木にも神様が宿っています。そのため、古代の神社にはご神体を祀る建物はなく、山や岩などをご神体として、直接拝んできました。

神社に神殿があるのも実は仏教の影響で、それ以前は、神様が宿るとされる山や岩を拝するのが普通だったのです。それが神社の本来の形であり、現在でも、拝殿のみで神殿のない神社も存在します。たとえば、奈良、山の辺の道の大神神社や石上神宮など、日本最古クラスの神社にそのような形が見られます。

神社の楽しみ方

神社には、寺と比べれば、見て楽しむ要素が、やや少なめです。建物は興味深いですが、仏像や庭園などがないため、寺好きの方は物足りないと感じることもあるでしょう。しかし、神社の魅力は目に見えるものばかりではないとわたしは思います。

神社に祀られるのは目に見えない神様ですから、神社に行くと、何か目に見えないものの気配が色濃く感じられることがあります。最近ではパワースポットという呼び方もありますが、もともと神社は、神様の気配が強い場所を選んで建てられているのですから、それもまた日本の伝統です。

いろいろな神社に行って、その場所で感じられる霊気の強さや性質を比較してみるのも楽しいものです。自分に合った霊気のある神社に行くと、心がすがすがしくなり、元気もいただけます。それが神社に行く一番の目的であり、ご利益であると思います。

また、神社に行ったら、そこに祀られている神様の名前を調べるのも大切です。八百万の神といわれるように、日本にはそれはたくさんの神様がおられ、それぞれに性質が違います。古事記や日本書紀で調べてみると、古代の意外な事実がわかり、神社めぐりがいっそう面白くなります。


神社でのお参りは
作法を守るとより効果的です

神社詣とは、ご神域に足を踏み入れて神様とお話することです。神様は厳しい面もお持ちと聞きますので、最低限のお作法を守ってお参りするほうが、より効果的であり、気持ちも引き締まります。

以下、Q&A形式で神社でのお参りの作法を簡単にご案内しますので、参考にしてください。