ワクワク貯金って何?
自分の楽しみのためにお金を使い、想い出を作ることを、筆者は「ワクワク貯金」とよんでいます。具体的には、非日常を体験することです。今まで行ったことのないところに行ってみる、やったことのないことにチャレンジをする、知らなかった人と出会うことです。筆者は3年前までは、毎年、海外旅行を楽しみにしていました。コロナ禍が始まってからは、一時期は「ステイホーム」といわれ、海外どころか国内、公園の散歩さえ気軽にできないことがありましたね。
やっと海外に旅行できるようになったと思ったら円安です。すっかり行く気をなくしてしまいました。何が言いたいのかというと、人生は何が起きるかわかりません。「あのときやっておけばよかった」という、後悔先に立たずということです。
つまり自分が行きたい、やりたいと思ったことは、すぐに実行に移すことが大事です。
最近のワクワク貯金。「温泉に行きたい」と思いつき、20分後には電車に乗って、油壺へ
筆者が最近行った「ワクワク貯金」についてお教えします。
先日、急に寒くなったので温泉が恋しくなり、20分後には横浜行きの電車に飛び乗っていました。温泉のある「油壷(あぶらつぼ)」(神奈川県三浦市)に行ってみようと思ったのです。
そして電車の中で、京急電鉄が発行している旅行割引切符である「みさきまぐろきっぷ」(横浜からは3570円。詳しくは後述)のデジタルチケットを買いました。
以前、友人と、同じく京急電鉄が発行している「葉山女子旅きっぷ」を使って、とても楽しい日帰り旅行ができました。そのとき「みさきまぐろきっぷ」のパンフレットをもらい、次は「みさきまぐろきっぷ」を使おうと狙っていたのです。「ワクワク貯金」をするためには普段から、ワクワクできそうなことがないか、という情報集めをしておくことも大事となります。
三浦市の三崎口(みさきぐち)駅に着くと、目的地の油壺までのバス便は1時間に1~3本しかなく、バスを待っている間に地元のお年寄りから「三崎は昔に比べて住民が減り、空き家ばかりが増えて、バス便もかなり減った」という話を聞きました。なんとも寂しい話です。
筆者が食べた油壷温泉の「まぐろランチ」
油壺は、風光明媚なすばらしいところでした。NHKの大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にもゆかりのある地で、歴史、風景、天然温泉を満喫でき、思い出深く、たくさんの「ワクワク貯金」をすることができた1日となりました。
「ワクワク貯金」は同時に節約の工夫もすると良いと思います。今回は、「みさきまぐろきっぷ」を買うことで、横浜から油壷までの「電車・バスの乗車券(京急線往復乗車券と京急バスのフリー乗車券)」「まぐろまんぷく券(みさきまぐろ切符加盟店で使える食事券)」、「三浦・三崎おもひで券(みさきまぐろきっぷ加盟店舗から1つ選んで利用できる券)」を3570円で利用することができました。通常の乗車券購入や食事代、お店の利用代金と比べて合計で1000円以上もお得になりました。
※京急電鉄「みさきまぐろきっぷ」
https://www.keikyu.co.jp/visit/otoku/otoku_maguro/
たくさんのワクワク貯金ができた1日でした(油壷の海岸で撮影)
「ワクワク貯金」をするコツとは、「思い立ったが吉日」だと思います。「近場だし、いつでも行けるから、今日は家でゴロゴロしよう」と思っていたら、「ワクワク貯金」は増えていきません。
お金を貯めるのと同じように先延ばしにせずに、今日から、ぜひ「ワクワク貯金」につながる情報集めもしてみてくださいね。
「ワクワク貯金」は、旅行だけではありません。食べたものがないものを食べたり、エステやマッサージ、自分磨きの趣味や習い事、家族や友人へのプレゼントなど、自分が幸せを感じるものにお金を使ってみましょう。
まとめ
お金を貯めるのが楽しくて、それが目的になってしまう方がいます。死ぬときに一番お金持ちになっても仕方ありません。
様々な「ワクワク貯金」がありますが、中でも旅行は良い経験になるうえに地方の活性化にもつながります。「ワクワク貯金」をたくさん増やして、人生を豊かにしていきましょう。
監修・文/辻村洋子(CFP(R)認定者・1級FP技能士)
損保会社を定年退職後、ファイナンシャルプランナーに。「お金は人生を豊かにするためのもの」をモットーに、セカンドライフを充実させたい人への家計改善、老後資金の準備、遺言・相続などに関する相談を得意としている。お金の寿命をのばす専門家として相談者の不安や悩み相談を受けている。
【関連記事をチェック!】
60代以降から始める老後ライフが充実する、大金を使わなくても楽しめる趣味や活動って?
60歳以上のシニア世代が生きがいを感じるお金の使い方って?
定年後に「お金を稼ぐ」にはどうする? 3つの方法