洗濯物が臭う4つの悪条件……部屋干し洗剤を使うと違いは?
じめじめした季節は室内干しの臭いが気になる
臭いを発生させる雑菌は1つではありませんが、代表選手「モラクセラ菌」は雑巾のような悪臭を放つといわれます。臭いは洗濯後の生乾き臭だけでなく、脱衣かごに置いてあるときから発生しています。条件が揃いさえすれば雑菌は元気に活動するのです。
では、洗濯物の臭いを防ぐにはどうしたらいいでしょうか。「梅雨時は衣類を一度でも着たら洗わないといけない!?」「生乾き臭は洗って5時間以内が勝負!?」などという諸説や、「部屋干しは専用の洗剤じゃないとダメ?」といった疑問に答えながら、臭いを防ぐ洗濯の基本ステップをお届けします。
<目次>
Q. 梅雨時は衣類を“一度でも着たら”洗わないといけない?
梅雨時は「一度でも着た衣類は洗わないといけない」という説を聞いたことはありませんか。汗ばむ季節に入ると残念ながら、襟・袖・脇を中心に一日の汚れは冬より多く付着します。何度も着れば汚れがさらに積み重なります。とはいえ全ての衣類を一度着たら全部洗って干すとなると、家がじめじめしてしまい悩ましいものですね。
一つのアイデアとしては、肌に直接触れる下着はもちろん、シャツ類を小まめに洗濯をすること。臭いだけでなく黒ずみも防ぐことができます。また脱衣後は湿った状態で他の衣類と一緒に長時間入れておくのではなく、しばらく洗濯かごの周りにかけておくなど湿気を飛ばす工夫をしましょう。
Q. 「室内干し専用」の洗剤じゃないとダメ? 成分は何が違うの?
部屋干しするときの洗剤選びに悩むという声をよく聞きます。初心者さんが迷うときは「室内干し用」と書いてある洗剤を使えば大丈夫。商品により色々な成分が配合されていますが、一番多いのが「酸素系漂白剤」の添加です。それはつまり「いつもの洗剤に酸素系漂白剤をプラス」すればOKともいえます。日頃から洗濯用洗剤と酸素系漂白剤を常備しておいて、室内干しのときには酸素系漂白剤を大さじ1杯くらい足して洗濯すると、黒ずみやシミ対策だけでなく除菌効果も期待できます。
Q. 洗濯物の生乾き臭は洗って“5時間以内”が勝負?
風や日照、衣類の素材・種類などで違ってきますが、洗濯日和といわれる日に外干しをした場合、大体2~3時間で乾くものです。一方で雨の日は、8時間たっても乾いていないことが多々あります。洗濯物の臭いを発生させないための目標時間はどのくらいでしょう?モラクセラ菌は5時間経った頃から爆発的に増殖するというデータがあるため、5時間以内に乾かすことができれば大丈夫ともいえます。ただしこれは、きちんと汚れを落としてあるというのが大前提。洗濯かごの中で汚れた衣類が湿気を帯びた状態で5時間経過していると、洗濯しても汚れが残っていることも多いからです。
臭わない洗濯の基本の3ステップ
臭う要因を踏まえた上で、臭いを防ぐ洗濯のコツをチェックしていきましょう! 基本は、1. 脱いだら干す、2. 早めに洗濯して、汚れをきちんと落とす、3. 早く乾かすの3ステップ。それぞれ具体的にみていきます。■ステップ1:脱いだら干す
脱衣後にすぐ洗濯できればベストですが、洗うまでの時間が10時間を超えることも珍しくありません。その間に雑菌が増えるのを少しでも抑えるため、汚れた衣類はせめて水分を増やさないようにしましょう。
そのためにも、洗濯槽へ洗濯物をそのまま投げ入れて放置しないこと。また、湿り気が強いものは洗濯かごの縁などにかけたり、入浴に使って濡れたタオルはかごに一緒に入れないで干しておくなどしましょう。
■ステップ2:早めに洗濯して、汚れをきちんと落とす
梅雨時はそもそも空気中に水分が多くなるため、汚れた衣類はできるだけ早く洗うのが臭いを防ぐコツ。また、汚れはきちんと落ちるよう、洗濯の基本を守りましょう。襟袖、脇の汚れをきちんと落としたり、予洗いも効果ありです。また、洗濯物は洗濯機の容量の8割以下にすることもポイントです。
■ステップ3:早く乾かす
洗濯物を乾かすのに時間がかかると、残った雑菌が増殖して臭いが発生してしまうため、湿気が留まらずに流れるよう工夫をしましょう。干した洗濯物が触れる空気中の水分量を減らすことが大切なので、乾燥機や除湿器のほか、換気扇や扇風機も活用します。
また洗濯物が空気に触れる面を大きくするなど、干し方を工夫するのも有効です。干す場所は広くて室温が低くない部屋を選んで、床より天井に近い方で干します。また1回に干す量は少ない方がいいため、洗濯物は少量に分散するなども心がけましょう。
梅雨だけでなくゲリラ豪雨も増えたこの頃は、夏から秋にかけても室内干しが増えます。干す場所や洗濯の量などは家庭でそれぞれですが、色々試しながら快適を目指してください。
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