開発者会議で語るマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)
「Mesh for Microsoft Teams」を発表しました。
ところで、大手IT企業がこぞって実現を目指す「メタバース」とは、いったい何でしょうか。
メタバースとは?
メタバースとは、デジタルで構築された仮想空間の中で、人々と交流したり、サービスやコンテンツを利用したりする世界を指します。元々はアメリカのSF作家ニール・スティーブンソン氏が1992年に発表した小説「スノウ・クラッシュ」に書いた仮想空間の名称で、「メタ(超越)」と「ユニバース(宇宙)」を合わせた造語です。メタバースをイメージするなら、任天堂のゲーム「あつまれ どうぶつの森」が分かりやすいでしょう。「あつまれ どうぶつの森」は、ユーザー達が特に目的もなく、自分の分身である「アバター」を使って、虫を取ったり、家を建てたりしてその世界を楽しみます。ユーザー同士で繋がると会話もできますね。
もっと仮想空間をリアルに感じるために、VR(仮想現実)、AR(拡張現実)、MR(混合現実)といったテクノロジーも使われます。VRゴーグルをかぶってサービスの中に入れば、自分の視点で仮想の世界を見回すことができます。置いてあるモノを手に取り、出会ったアバターと会話もできます。
メタやマイクロソフトが構築する会議システムでは、世界中に散らばっている参加者が仮想空間の一か所に集まり、同じスライドを見て話し合うことができます。アバターの方向から声がして相手の表情や手振りも見られることで、実際に人がそこにいるように感じられます。
マイクロソフトが提供する「Mesh for Microsoft Teams」(出所:マイクロソフト)
メタバースで何ができる?
メタバースが注目された理由の一つに、コロナ禍で人々が対面することが難しくなったことが挙げられます。特に、大人数で集まるイベントやコンサートの実施は見送られることが多くなりました。そんな2020年8月、シンガーソングライターの米津玄師さんが、バトルゲーム「FORTNITE(フォートナイト)」の空間でイベントを開催しました。コンサートとは趣の違うイベントではありましたが、雷が鳴ったり、紙吹雪が降り注いだりする演出もあり、アバターで参加している観客はまるでその場にいるような感動を覚えたことでしょう。
メタが作成したメタバースのイメージ(出所:メタ)
VRゴーグルなどの機材や高性能なパソコンなど、メタバースを楽しむためにはある程度の費用と知識が必要です。プラットフォームの整備にまだ時間が掛かると見られていることもあり、メタバースの普及は少し先になるかもしれません。でも、IT企業が乗り出したメタバースで私たちの生活がどう変わっていくのか、今後がとても楽しみですね。
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