《目次》
学生時代の国民年金保険料の猶予制度とは
2年分の追納で将来増える年金は年額約4万円
追納した保険料は社会保険料控除の対象です
追納できるのは10年以内です
まとめ
 

学生時代の国民年金保険料の猶予制度とは

20歳以上の日本国民であれば国民年金に加入し、国民年金保険料を負担する義務があります。ただし所得が一定以下(注1)の学生(注2)には、在学中の保険料納付を猶予してくれる制度があり「学生納付特例制度」と呼ばれています。なおこの制度は保険料の「免除」ではなく学生時代の納付を待ってくれる「猶予」であるため、社会人になれば追納の案内が届きます。
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学生納付特例は免除ではなく納付猶予の制度です

案内には追納額の記載もあり、仮に現役で4年制大学に進学し3年生、4年生の2年間(24カ月)猶予を受けた方なら、約40万円が追納額として記載されているのではないでしょうか。

注1:128万円(令和2年度以前は118万円)+扶養親族等の数×38万円+社会保険料控除等
注2:大学(大学院)、短期大学、高等学校、高等専門学校、特別支援学校、専修学校および各種学校、海外大学の日本分校等
 

2年分の追納で将来増える年金は年額約4万円

追納のメリットは将来の年金額が増えることですが、実際の増加額はいくらなのでしょうか。
年金受け取り時も現在の年金制度が変わらず、物価や賃金の影響もない場合で考えてみます。

国民年金は40年(480カ月)払うことで満額である78万900円(令和3年度)が受け取れますので、先ほどの例で2年間(24カ月)猶予を受けていた分を追納した場合、将来の年金年額は以下の金額が増えることになります。

78万900円×24カ月/480カ月=3万9045円
 

追納した保険料は社会保険料控除の対象です

また追納した保険料は社会保険料控除の対象となりますので、現時点での所得税・住民税が軽減されることもメリットです。

先ほどの例のように仮に2年分(約40万円)を追納した場合、課税所得が195万~330万円未満の方であれば、所得税では40万円の10%(注3)の約4万円が、住民税では標準税率10%とすると40万円の10%(注4)の約4万円が軽減されます。
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追納することで所得税・住民税が軽減されます(出典:国民年金機構HP)

なお社会保険料控除の対象となるのは実際に追納を行った方、つまり本人が支払った場合は本人が、親が支払った場合は親が控除を受けることができます。

注3:復興特別所得税を含めると10.21%
注4:均等割は考慮していません
 

追納できるのは10年以内です

なお追納可能なのは免除を受けて10年以内の保険料である点には注意が必要です。また追納が可能な一番古い月の保険料から順番に納めることになります。

なお免除を受けた期間の翌年度から起算して3年度目以降に追納をする場合には、当時の保険料に追納加算額が加わりますのでご注意ください。
 

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は学生時代に納付猶予されていた国民年金保険料の追納について解説してみました。猶予されている間は気にすることがなかった国民年金保険料も、社会人になり追納の案内が来てみると、その金額の大きさに驚くのではないでしょうか。

なお追納するには「国民年金保険料追納申込書」の提出が必要となります。追納を希望される方は申し込み用紙を日本年金機構ホームページからダウンロードしお使いください。

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