2021年衆議院議員選挙の投開票日が2021年10月31日に迫っていますが、いったい、「私たちの税金から選挙費用として、どのぐらい使われているのか」ということに疑問を持った人はいないでしょうか。今回は、選挙にいくら税金が使われているのかについて解説してみます。
 

1回の選挙にかかる税金は約600億円

総務省から発表されている「行政事業レビューシート」によると、2009年の選挙では598億4400万円、2012年の選挙では587億5300万円 、2014年561億4300万円、2017年は596億7900万円の経費がかかっているとされています。今回予定されている経費は予算額ベースで678億円が見込まれているため、ザックリと「1回の選挙にかかる税金は約600億円」とおさえておけばいいのではないでしょうか。
 

有権者ひとりあたり600円の費用、議員選出にはひとりあたり約1億2900万円がかかる

では、これを有権者ひとりあたりいくらかかるのか?という視点でみていきましょう。
有権者とは正しくは、選挙人名簿に登録された者を指します。

2020年9月1日時点の選挙人名簿登録者数は約1億581万人なので、仮に選挙費用600億円を有権者1億人で割るとひとりあたり600円の費用がかかっていることになります。

一方、衆議院議員の定数は465人なので同様に、議員ひとりあたりを選出するのにいくらかかっているのかという視点でみてみると、約1億2900万円かかっていることとなります。
 

税金でまかなわれる選挙経費。600億円の使い道は?

税金でまかなわれる選挙経費とは具体的には選挙公営費といいます。具体的には公職選挙法で選挙公営費の使い道は定められていますが2017年の選挙、つまり596億7900万円の主立った内訳は以下のとおりです。
 
  • 衆院選および国民審査の管理執行費用……555億円
  • 選挙に関する新聞広告費……17億円
  • 候補者用無料葉書の発行費用……17億円
  • 啓発企画の実施、開票速報業務費用……5億円
  • その他NHKの政見放送、交通事業者等への経費など……2億円
といったところです。
 

候補者側が負担する費用は?

なお、選挙公営費でまかなわれない選挙事務所の建設費や賃料、文具費、事務員への報酬などは候補者自身が負担します。こちらは、全て収支報告書に記載し、選挙後に選挙管理委員会等に提出する必要があります。さらに、候補者は立候補する際、「供託金」といって、選挙管理委員会等に対して寄託することが定められています。

衆議院議員選挙の場合、小選挙区で300万円、比例代表で600万円とされており、たとえば小選挙区では有効投票総数の1/10に届かないといった得票数の場合没収されるという制度があります。当選を争う意志のない人や売名などを目的とした無責任な立候補を防ごうという趣旨で定められています。
 

ネット時代に郵送費や新聞広告費は必要なのか

600億円の使い道における現行の問題点とされているものに以下の点があるとされています。それはたとえば、

「郵送ベースでの投票所入場券は必要か?」
「選挙の都度のポスター掲示場の設置・取り壊しは費用対効果を検証すべきではないか」
「選挙に関する新聞広告は必要か?」
「政見放送や党首討論を地上波で行う必要があるのか?」 といったものです。

いずれにしても、スリム化されながらも、有権者の声を反映する選挙制度であってほしいものです。

【参考資料】
平成30年行政事業レビューシート
https://www.soumu.go.jp/main_content/000560504.pdf

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