多様な価値観を楽しめる「カラフル」な紅白。その見どころをまとめます。
紅組:はな恋で注目のAwesome City Club、朝ドラヒロイン上白石萌音ら初出場
紅組で今年初出場となるのは、Awesome City Club、上白石萌音、BiSH、millennium parade × Belle(中村佳穂)の4組です。 Awesome City Clubは菅田将暉、有村架純主演の映画『花束みたいな恋をした』のインスパイアソング「勿忘」で今年大ブレイクを果たしました。また、歌手としてはもちろん女優、ナレーターなど幅広く活躍する上白石萌音は、2021年下半期のNHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』で主演を務めています。millennium paradeはKing Gnuのメンバーとしても知られる常田大希率いるクリエイト集団で、今年デビューアルバムをリリースし、「SXSW 2021」など海外での公演も多数。NYタイムズが選ぶ「ベストアクト15」にも選出されました。細田守監督の『竜とそばかすの姫』主人公・Belle(すず)役の声優に抜擢され、メインテーマ 「U」などを歌唱し話題となった中村佳穂とタッグを組んでの紅白初出場です。 そして紅組初出場アーティストの中でも注目したいのは、「楽器を持たないパンクバンド」BiSH。AKB48全盛の2015年に結成し、圧倒的な個性と歌唱力、その魅力を引き立てる楽曲や振付の完成度の高さで、満足度の高いライブパフォーマンスで支持を広げてきました。
会見での「放送禁止用語の絶叫」が取り上げられ、やや炎上していますが、予測がつかないアドベンチャー的な「空気を読まない強さ」こそがBiSHの魅力。良い意味での期待を裏切るパフォーマンスが繰り広げられることでしょう。 BiSH / STACKiNG (OFFiCiAL ViDEO)
白組:ジャニーズの顔ぶれにも変化
一方、白組にも初登場のアーティストが6組選ばれました。注目はジャニーズのKAT-TUN、Snow Manの2組。Snow Manは2020年にデビューし、同年の紅白歌合戦出場が決定していましたが、メンバーの新型コロナウイルス感染のため出場を辞退。今年悲願の初出場を果たします。KAT-TUNは2001年に結成し2006年にCDデビュー。メンバーの脱退などもあり一時活動を休止しましたが、結成20周年を迎える今年・2021年は3月に3年ぶりシングル「Roar」をリリースし、デビュー15周年を記念した全国ツアー『15TH ANNIVERSARY LIVE KAT-TUN』を7都市22公演で開催するなど精力的に活動しています。 KAT-TUN - 青天の霹靂 (Official Live Video)
ジャニーズのアーティストはこのほかに10年連続出場の関ジャニ∞と、通算4回目の出場となるKing & Princeが名を連ねる一方、2010年代にデビューのKis-My-Ft2やSexy Zoneは出場を逃しました。前年に活動休止した嵐に代わり、2000年代にデビューのKAT-TUNがネームインすることで、幅広い世代のジャニーズファンが納得する選抜になったという見方もできそうです。
また、ジャニーズ以外のアーティストにも注目です。同じく白組で初出場となる4人組ダンスロックバンド・DISH//は今年・2021年で結成10周年。ギター&ボーカルの北村匠海は俳優としても活躍。さらにTHE FIRST TAKEで北村がソロ歌唱した「猫」の動画も大きな話題を集めました。 その他、平井大、布袋寅泰、まふまふが初出場となります。平井大はそのオーガニックな歌唱と落ち着いたメロディが20代女性を中心に人気を集め、Instagramのリールに数多く使用されています。
まふまふは高低差のある歌声と器用な演奏能力で10代を中心に圧倒的人気を誇る「歌い手」です。それぞれ、ネットから火が付いたアーティストが当日NHKでどのようなパフォーマンスを見せてくれるのか注目です。
紅白にも多様性。カラフルな大みそかを楽しもう
さて2021年12月31日放送の「第72回NHK紅白歌合戦」ではテーマが「Colorful~カラフル~」ということで、ロゴの変更も発表されました。 NHKの紅白歌合戦公式サイト(※1)には次のように書かれています。2年連続出場を決めた東京事変やYOASOBIなど、「男性」「女性」という括りを超えて支持を広げる出演者もそろっています。また連続出場記録を伸ばし続けるベテラン勢も、KREVAやMIYAVIとの共演で常に自身のスタイルをブラッシュアップし続ける石川さゆりや、御年66歳でありながら3時のヒロインとのCM共演で話題の郷ひろみなど、10~20代の知名度も高い顔ぶれ。「世代の分断」を感じさせない、まさにカラフルな紅白にふさわしいラインナップといえそうです。 大みそかの夜は性別や世代などさまざまな仕切りを取り払って、カラフルでレインボーな紅白歌合戦を楽しみましょう。去年から続く新型コロナのために、わたしたちの日常の暮らしは変わりました。
なんとなく彩りの欠けた日々や景色が、当たり前のことになってしまいました。
そんな時代だからこそ、2021年最後の夜は世の中を少しでも「カラフル」に彩りたい、わたしたちはそうした思いを込めて、紅白をお届けします。
そして「カラフル」には、多様な価値観を認め合おうという思いも込められています。
第72回NHK紅白歌合戦出場歌手 50音順(カッコ内は出場回数)
紅組AI(4)
あいみょん(3)
石川さゆり(44)
Awesome City Club(初)
上白石萌音(初)
坂本冬美(33)
櫻坂46(2)
天童よしみ(26)
東京事変(2)
NiziU(2)
乃木坂46(7)
Perfume(14)
BiSH(初)
日向坂46(3)
MISIA(6)
水森かおり(19)
milet(2)
millennium parade × Belle (中村佳穂)(初)
薬師丸ひろ子(2)
YOASOBI(2)
LiSA(3)
白組
KAT-TUN(初)
関ジャニ∞(10)
King & Prince(4)
郷ひろみ(34)
GENERATIONS(3)
純烈(4)
鈴木雅之(4)
SixTONES(2)
Snow Man(初)
DISH//(初)
BUMP OF CHICKEN(2)
氷川きよし(22)
平井 大(初)
福山雅治(14)
星野 源(7)
布袋寅泰(初)
まふまふ(初)
三山ひろし(7)
宮本浩次(2)
山内惠介(7)
ゆず(12)
※情報は執筆時点のものです。詳細は第72回NHK紅白歌合戦の公式HP(※1)をご確認ください。
参考
※1:NHK総合「第72回NHK紅白歌合戦」(https://www.nhk.or.jp/kouhaku/)
2021年12月31日(金)19:30~23:45 放送
※2:@nuhsikasas(https://twitter.com/nuhsikasas/status/1454005887119421441)
【関連記事】