ロック・ポップス/海外ロック・ポップス、60年代の名盤の口コミ

ジャニス・ジョプリンの輝きが見れる「チープスリル」

ジャニス・ジョプリン事実上メジャー・デビュー作で、当時待望されたアルバムの一つでした。稀代のシンガーが、最も純粋に音楽と戯れ、抒情と希望を信条にしていた頃で、その輝きが垣間見れます。定番な曲目でさえも、彼女の手に掛かれば、等身大な一人の女の意地みたいなものに聞こえてきます。

投稿記事

前評判の高さから待望されていたデビュー作

■アルバム名
チープスリル

■アーティスト名
ジャニス・ジョプリン

■おすすめ理由

1968年、「ビッグ・ブラザー&ホールディング・カンパニー」名義での、
ジャニス・ジョプリン事実上メジャー・デビュー作は、当時待望されたアルバムの一つでした。
これ以前にもアルバムが1枚リリースされていましたが、
弱小レーベル故に、話題には挙がらなかった経緯があります。
この前年に出演した「モントレー・ポップ・フェスティヴァル」での彼女の圧倒的なパフォーマンスによって、前評判を生んだとも言われています。

全体的にバンドそのものの演奏力は荒削りで、お世辞にも卓越したものではありませんが、
ヒッピー・ムーブメントやサンフランシスコのカルチャーシーンの断面を、
潔くスパっと切り離して堂々と見せてくれている、そんな明確な意図を感じて止みません。

ジャニス・ジョプリンという稀代のシンガーが、最も純粋に音楽と戯れ、抒情と希望を信条にしていた頃で、その輝きが垣間見れます。
ずっと愛し続けたルーツ・ミュージックやブルースの定番な曲目でさえも、
彼女の手に掛かれば、等身大な一人の女の意地みたいなものに聞こえてきます。
そんな生々しさが、このアルバムの表題の通りです。

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