食事ダイエット/炭水化物ダイエット

ごはんとパンはどっちが太る?

洋食と和食はどっちがダイエットに有利か?洋菓子と和菓子では?ごはんとパンでは?こんな議論に出くわしたことはありませんか?ダイエットに関して言えばすべての答えは「和」の方が有利ということになります。それはなぜか?今回は「米」と「小麦」に焦点を当てて考えてみましょう!

執筆者:河口 哲也


食の洋風化が進んだ現代日本では朝食にパンを食べたり、パーティーで宅配ピザを頼んだり、ドーナツを食べながらおしゃべりをしたりと、けっこう小麦製品のお世話になっていますよね。気がつけばパンと麺で一日中米を食べなかったりすることすらあるんじゃないでしょうか?

もちろんケーキやスナック菓子で小麦にお世話になっている方もいるとは思いますがそれは論外として、これら「小麦」を中心にした欧米型の食生活から「米」を中心にした日本型食生活にすることがダイエット(肥満防止を含む)に大切であるとする専門家が最近増えてきています。

指摘されるポイントはまず消化のされ方。米は通常粒のまま炊いて食べるのに対し、小麦はいったん粉にして、それに塩や油を混ぜこねた後、焼いたりゆでたりして食べますよね。実はこの粉にするというのが曲者で、粉にすることにより小麦製品は粒のままで食べる米よりも消化吸収がよくなってしまうのです。消化吸収が良いというのは飢餓の時には良い言葉ですが、飽食の時にはお腹の脂肪になりやすいということを意味しています。

さらに小麦製品の代表パンを例にして考えると、このパンの中けっこうたくさんの添加物が入っているのです。油に乳化剤に塩にイーストフーズetc。家の中に市販の食パンがあったら原材料を見てみてください。思いのほかたくさんの添加物が書いてあるはずですから…。一方ごはんの方はと言うと、添加物はカロリーゼロの水だけ。この決定的な違いが同じ量のパンとご飯を食べたときのエネルギー量の違いになり、脂肪の摂取量の違いになるのです。

食べあわせの問題もあります。パンと相性のよい食品はバターやマーガリンのような油。ソーセージ、ベーコンエッグ、ハンバーグのような肉。魚にしてみればフライかムニエルにしないと食べられないというように脂肪たっぷりの副食がついてきます。一方ごはんは肉を食べるにしてもしゃぶしゃぶにポン酢というような脂肪を落とした食べ方もできますし、魚なら煮魚、焼き魚、刺身、酢のものなど油を使わないで調理できる食品と合わせることができます。野菜だってマヨネーズやドレッシングを必要としない漬物、おひたし、煮物にして合わせることもできるのです。

このように、ダイエットには「パン」より「ごはん」、「洋食」より「和食」が有利なわけですが、もっと詳しく知りたい方は文末の書籍を参考にしてみてください。

最後に、水を差すようで申し訳ありませんが、老婆心より一言。いくらごはんや和食がダイエットに有利だからといっても食べ過ぎれば当然…。

参考書籍:「ごはんでダイエット」(筑波大学教授 鈴木正成 毎日新聞社)「長寿と日本食」(京都大学大学院教授 家森幸男 生活ジャーナル)「伝統食の復権」(宮崎大学教授 島田彰夫 東洋経済新報社)「粗食のすすめ」(幕内秀夫 新潮OH!文庫)「何を食べるべきか」(丸元淑生 講談社+α文庫)「いまの食生活では早死にする」(今村光一監訳 タツの本)
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ダイエットは個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮したうえで、正しい方法でおこなってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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