お正月飾りの「一夜飾り」がダメな理由とは
お正月飾りの「一夜飾り」がダメな理由
鏡餅、しめ飾り…… お正月飾りとは? 種類・意味
特別な行事であるお正月。今やお正月の光景も様変わりしましたが昔ながらの伝統を大切にずっと守っていきたいものです
- 門松
- 鏡餅
- しめ縄、しめ飾り
一夜限りとは? 縁起がよくないと言われる理由
これらのお正月飾りを大晦日に飾ることを「一夜飾り」といいます。昔から一夜飾りは縁起がよくないといわれていますが、その説はいろいろあるようです。以下の3つにまとめてみました。- 歳神様をお迎えするのに大晦日に飾りつけを行うような急ごしらえでは、神様に失礼、誠意に欠けるため
- 新しい歳神様(1年間滞在します)が31日の早朝にその家に来られ、今までの歳神様は元旦の零時ちょうどに帰られます。31日の昼間や夜に飾ったのでは引継ぎが間に合わないため、きちんとおもてなしができないから
- 葬式のときと同じように一夜飾りに通ずるため。お通夜の準備をした翌日に葬式を執り行い、その日に飾り物を全てを取り外すことは、弔事を連想させて縁起が悪いといわれます。
お正月飾りはいつ飾ればよい?
お正月飾りの門松や鏡餅は、12月13日から28日の間に。おすすめは28日、または旧暦でも気にしなければ30日です
この13日以降から31日までがお正月飾りを飾っても良いとされています。特に18日と28日は末広がりの「八」が入っているので縁起が良いですが、お正月前の28日の方が早すぎず遅すぎずベストな日だと思います。実際この日に飾られる方が多いようですね。気をつけることは、この28日以降に飾ってはいけない日が続くのです。
29日:「二重の苦」や「苦が立つ」という語呂合わせとなり縁起が悪いといわれる
30日:旧暦では大晦日とされるために、一夜飾りと同じ意味になる(中には旧暦だと全然気にしない方もいますが)
■29日は福の日?
日本食糧新聞によると、12月29日は株式会社紀文食品が制定した福の日だそうです。福を招くために正月の準備をすることをすすめており、日付は正月直前であることと、「29(ふく)」すなわち「ふく=福」の語呂合わせに由来するようですね。
31日の一夜飾りは避けた方がよいといわれており、ベストな日は28日。29日は最近の傾向として「ふく=福」の語呂合わせを考えると良いのかもしれません。30日は旧暦の考えを気にしなければ問題ないでしょう。人それぞれの考えがあると思いますので、昔からの習わしにとらわれずに決めるのがイマドキなのかもしれません。
お正月飾りが間に合わないときの対処法
早めに準備しておこうと思っていてもなかなかうまくいかないもの。お正月の準備に追われて気がついたら大みそかになっていた!ということはよくあります。間に合わなくても心配ありません。そこで困ったときの対処法を考えてみました。もし31日になってしまったら、元旦の日に"早起き"して飾りつけをしましょう。縁起の悪い一夜飾りより、きっと神様も許してくれるでしょう。縁起なんか気にしない方は、一夜飾りも気にしないでしょう。31日に飾るのは、年神様に失礼になると聞くと少し気が引けますが、だからと言って特に悪いことが起きるとは限りません。その場合は、飾りものの近くに盛り塩を置いて清めます。盛り塩は縁起担ぎ、厄除け、魔除けの意味があるので安心ですよね。
いかがでしたでしょうか?「一夜飾り」がダメな理由はいろいろ説があるようですね。知らないよりは昔から行われた由来を知っていおくのも大事なことです。一夜飾りにならないように今からでも間に合います。新しい年が平穏でありますように!よいお年をお迎えください。
【参考情報】
- 今日は何の日/12月29日、今日は福の日(日本食糧新聞)
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