31歳からの恋愛相談室:今回の回答者は深爪さん
「31歳からの恋愛相談室」今回の回答者は、深爪さんです
■深爪さんプロフィール
今回の回答者:深爪さん
コラムニスト/主婦。2012年11月にツイッターにアカウントを開設。独特な視点から繰り出すツイートが共感を呼び、またたく間にフォロワーが増え、その数18万人超(2020年2月現在)。主婦業のかたわら、執筆活動をしている。『深爪式 声に出して読めない53の話』『深爪流 役に立ちそうで立たない少し役に立つ話』『立て板に泥水』他著書多数。芸能、ドラマ、人生、恋愛、エロと、執筆ジャンルは多様。
twitter:@fukazume_taro
オンラインサロン:https://lounge.dmm.com/detail/1448/
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お悩み:不倫している既婚者があまりに多く、結婚にいい印象が持てません
お悩み:不倫している既婚者があまりに多く、結婚にいい印象が持てません
職場の人や地元の友達など、不倫している既婚者があまりにも多く、げんなりしています。ついこの間も、婚活友達から「いい感じだと思っていた人が実は既婚者だった」と泣きつかれました。
そういうことをする人は異常だと思う反面、テレビでも連日、芸能人の不倫ニュースが流れているし、浮気・不倫はまったく珍しいことではないのだろうとも思います。
最近は不倫ニュースに触れすぎて、結婚に対していいイメージが持てなくなってきました。私は不倫する気はありませんが、もし生涯を誓った相手に不倫されたら、立ち直れない気がします。
かといって、結婚なんて絶対したくない!とも言い切れない自分がいます。このモヤモヤに対して、アドバイスや、ご意見をいただけたら嬉しいです。
アドバイス1:大前提として、結婚は「生活」である
アドバイス1:大前提として、結婚は「生活」である
朝、小鳥のさえずりで目を覚ますと世界で一番愛している男性が隣で寝ている。キッスで彼を起こして、一緒に楽しく朝食。仕事から帰ってキッチンで彼と仲良く夕ご飯の支度をしながら今日一日の出来事を報告し合って、夜は裸で運動会みたいな感じでしょうか。
新婚ならともかく、死ぬまで続く(と想定される)結婚は「生活」です。もっというと、赤の他人との共同生活です。
「結婚=好きな時に好きなだけセックス!」と思う人もいるようですが、股で火起こしできるくらい出し入れするのははじめのうちだけで、たいていは「家庭を維持する」という共通の目標に向かって努力する日々が待っています。
子供ができれば「親」という大役も回ってきます。子供を作るときだけ必死になる人も多いですが、共同作業は生まれてからが本番です。
年月を重ねるうちに、だんだんラブラブチュッチュの関係から激戦地で死闘を繰り広げる戦友のような関係になってきます。
結婚に対して甘くキラキラな生活をイメージしていると、不倫や浮気以前に「思ってたんとちがう」と裏切られたような気持ちになってしまうかもしれません。
アドバイス2:程度の差こそあれ、配偶者による「裏切り」は起こりうるもの
不倫はわかりやすく「裏切られる行為」ですが、他にもたとえば「家事を分担しようね」と話していたのに皿洗いのひとつもしないとか、「子供は最低でも2人はほしい」と言っていたのに子作りに消極的だとか、もっというと、めちゃくちゃカッコよかったのにハゲてきたみたいなのも「裏切り」といえるでしょう。自分の期待通りに事が運ばなければすべて「裏切り」と感じる可能性があります。「好き」が頂点で盲目的な状態で結婚すると考えれば、結婚生活は裏切りの連続と言っても過言ではないかもしれません。
アドバイス3:「この人と結婚したい!」と決めたなら、リスク覚悟で進むしかない
アドバイス3:「この人と結婚したい!」と決めたなら、リスク覚悟で進むしかない
そして、一番大事なのは、相手に合格点を出したら、その全責任を自分で持つことです。
結婚には多かれ少なかれ裏切られるリスクが伴います。初対面でいきなり結婚するわけでなし、付き合っている段階である程度、どんな男性かを見極めることはできると思います。「この人なら大丈夫。一生一緒に過ごしていきたい」と決定を下したのなら、何が起きても全責任は自分にあると考えるのです。
そもそも「こいつは裏切るかも」と疑うような人間と生活するのは苦痛です。「この人なら大丈夫」と決めたのなら、信じて生きていくのみです。それで裏切られたら自分の見る目がなかったと諦めましょう。覚悟の問題です。
「結婚したい」と「裏切られたくない」を天秤にかけて「結婚したい」が勝るのなら、もう腹をくくるしかありません。どんな選択にもリスクは伴います。
アドバイス4:裏切られた場合の対策を練っておくことで、心に余裕を持てる
ただ、リスクに対して万全の備えがあれば、不安は軽減できるかもしれません。私は閉所恐怖症で、電車が緊急停車したりすると「逃げられなくなる」とパニックを起こしてしまいます。
パニックを経験してからは「また発作が起きたらどうしよう」と思うだけで、息ができなくなることもありました。いわゆる「予期不安」と呼ばれるものです。
一時は電車を利用して遠出することもできなくなってしまい、これではいけないと「なぜ、発作が起きるのか。どうしたら発作を抑えられるか」を必死に考えました。
するとある日、自分は発作が起きたときに対処ができないことに不安を感じていると気が付きました。つまり、前もって対策を練っておけば発作は起きないのでは、と思い至ったのです。
そこで、いつ具合が悪くなってもいいように、電車では常に先頭もしくは最後尾に乗るようにしました。そうすれば、万が一電車が止まって閉じ込められても、車掌さんや運転手さんと連絡が取れるからです。そしてこれは非常に効果的でした。
ロゼさんの不安の一番の原因は「夫に裏切られたらどうしたらいいかわからない」ではないでしょうか。信じていた人に裏切られたら、どうやって立ち直ればいいのかわからない。これは私が経験した「予期不安」の構造によく似ています。
解消のためには、「裏切られたらどうしよう」と漠然と不安を抱えるのではなく、私が乗車位置を変えたように「裏切られたらこうしよう」と前もって何らかの案を用意しておくといいです。
これはアドバイスとしては最悪の部類だと思うのですが、私の場合、なにか不安なことがあるといつも「どうしようもなくなったら、死ねばいいや」と思うようにしています。どんなにつらいことがあっても、「自分で終わらせることができる」と考えるだけで心が軽くなります。割と長いこと人生を過ごしてきましたが、これですべてを乗り切ってきたといってもいいでしょう。
こんな極論でなくとも、たとえば、浮気をされたら相手の女から慰謝料をふんだくってホストで豪遊する、石油王と再婚する、出家する、夫のチンコに太字で「病気持ち」とタトゥーを入れる。なんでもいいんです。
万が一のときの対策を練り、「逃げ道」をできるだけ多く用意しておくだけで、だいぶ心にゆとりができるのではないかと私は思いますよ。
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