子育て

学力だけじゃない!本当に「デキる子」に育てる家庭の習慣3つ

「学力」は大事ですが、社会に出てから「あの人は○○大学を出ているのに……」と噂をされてしまうような人がいることも確かです。子どもの育ちに親は大きく影響を与えるという意識を持って接していくことが大切です。「学力」同様に重要な力を育てるために家庭でできることについてまとめました。

鈴木 邦明

執筆者:鈴木 邦明

子育て・教育ガイド

「学力」は大事だとされています。ただ社会に出てから「あの人は○○大学を出ているのに……」と噂をされてしまうような人がいることも確かです。「学力」同様に重要な力を育てるために、本当に「デキる子」に育てる、家庭の習慣3つをまとめました。
デキる子にする親の習慣

学力だけじゃない!本当に「デキる子」に育てる家庭の習慣3つ

 

本当に「デキる子」に育てる家庭の習慣1:非認知能力を大切にする

2000年にノーベル経済学賞を受賞したヘックマン氏は、子どもの育ちに関して、学力以外の部分の重要性を指摘しています。「非認知能力」と呼ばれるもので、具体的には「粘り強さ」「やる気」「前向きさ」「自制力」などになります。

その中の1つ「自制力」の育成に関しては、筋力と似たような考え方ができるとされています。筋力をアップさせるには「継続」と「反復」が大事ですが、「自制力」の育成に関しても同様であると考えます。

言い換えると、鍛えることで伸ばすことが可能だということになります。私は小学校の学級担任をしている際、「自制力」の弱い子どもに意識的に我慢をさせる経験をしていました。

その子どもが我慢をして、あと少しで怒り出したり泣き出すなど感情が爆発する直前に、声かけをします。例えば、「怒っても何も解決しないよ」「怒ったらさらに状況が悪くなるよ」というような声かけです。

また、その子どもが感情を爆発させることができず、感情の持って行き場がなく少し苛々とした状態の時に「怒ろうとしていたのに我慢をして立派だった」「成長したと思う」という声かけもしました。怒り出さなかったことに対し、肯定的な評価を与えます。そのことによって、その子どもの「我慢をしようとする思い(自制力)」が少し高まります。どのような場面でも我慢させれば良いというものではありませんが、このようなことを繰り返していくことで、自制力を高めることになります。筋トレのようなものです。

上の例は、学校での教師と子どもの関わりですが、これは家庭でもできることです。ポイントは、子どもが何かに我慢をした姿を見かけたら、親は即座にそれを褒めるということです。子どもをしっかりと見ていると、葛藤をしたり、我慢をしたりという状況が見えてきます。自制力が弱い子どもほど、そういった際に、即座に何度も褒めることが大事になります。筋トレで筋肉が付くように、子どもに自制する力が少しずつ付いていきます。
 

習慣2:適切なタイミングで子どもを褒める

デキる子にする親の習慣

子どもを褒める時はタイミングが大切になります

先ほど、自制力を高める際に「褒める」ことが効果的であるということを書きました。「褒める」ことは、多くのことにおいて有効です。その際、ポイントになるのは、「結果」よりも「過程」を褒めるということです。

例えば「テストで100点を取ったこと」を褒めるより、「100点を取るまでに取り組んだこと」を褒めることが有効です。100点という結果のみに目を向けると、極端な場合、ズルをしてでも100点を取れば良いのではということになってしまいます。

「過程」を褒めることは、そのことが他のことにも広がっていきます。「粘り強く取り組みを続けたこと」「ミスを見つけ、それを繰り返さないようにしたこと」「計画を立て、その通りに取り組んだこと」など、うまくいった「過程」は他のことにも応用することができます。

これは、うまくいかなかった時にも有効です。例えば、100点満点のテストで60点だったとします。その60点という点数にだけ着目するのではなく、その「過程」に着目するのです。なぜ60点だったのかをそれまでの取り組み方という視点で子どもに考えさせることができれば、それは次につながります。その際、大人の思いを伝えすぎるのではなく、子どもが自分で考えていくことが望ましいです。
 

習慣3:あまり一喜一憂しない

一緒に暮らしていると「良いこと」もありますし「悪いこと」もあります。「良いこと」ばかりではないですし、「悪いこと」に目を向けがちですが、そういうわけでもないでしょう。私が大切だと感じているのは、そういった出来事にあまり一喜一憂しない方が良いのではということです。

特に悪いことが起きたときの反応は重要です。例えば、テストの点数が悪かったときに「これまで、何をしていたの!」とカンカンになって親が怒ってもあまり効果はないと思われます。また、子どもと一緒に感傷に浸り、涙を流すようなこともあまり効果は上がらないでしょう。

何かのトラブルが発生したような悪いときは、感情を乱すのではなく、冷静に「何が問題なのか」を分析することが大切です。先ほどのテストの点数が悪かった例では、それまでの取り組み方が悪かったのか、試験当日体調が悪かったのか、必要な道具(定規や分度器など)を忘れてしまったのかなど、悪かった原因を把握することで、次に取り組むことが違っています。

そういった分析をせず、ただ感情的に叱っていても状況はあまり改善されません。悪いことが起きたときはその原因を探り、また良いときも同様にうまくいった原因を探り、それを次につなげていく。こういったことの繰り返しが、単に学力だけでない子どもの力を伸ばしていきます。


子どもの育ちに親は大きく影響を与えます。特に年齢が小さい程、その影響は大きくなると思われます。そういった意識を持って親が子どもと接していくことが大切でしょう。

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※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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