保険とは何? 助け合いの精神で成り立っている
保険とは、簡単に言えば、困った人をみんなで「助け合う(相互扶助)」制度です。助ける手段、助けられる手段は基本的にお金です。みんなで日頃から小さなお金を出し合っておき、困った人が現れた時にそのお金を使って助けてあげます。一般的に助ける人の方が助けられる人より多いですが、自分が困った時には助けてもらえることから、助け合いの精神で成り立っています。【ガイドの松浦さんが保険の基本を動画で解説】
保険の歴史は古く、生命保険においては福沢諭吉による「西洋旅案内」で初めて紹介され、1881年に海外の近代的保険制度を手本とした生命保険会社が設立されています(生命保険協会HPより)。
保険と共済の違いを疑問に思う人が多いですが、相互扶助という点では同じです。監督官が異なり、保険は金融庁ですが、共済は厚生労働省等が監督しています。
何で入らないといけないの?
世の中には強制的に加入する保険と任意的に加入する保険がありますが、ガイド(筆者)が担当している保険会社の医療保険等は任意なので、入らないといけないことはありません。入りたい人が入ればよく、入りたくなければ入らなくてよいのです。何で保険がこんなにも多いのか
きっと多くの人は困った時にお金を払いたくないし、いきなり払えと言われても払えないからでしょう。保険がない世界を想像してみるとわかりやすいです。例えば、住んでいるマンションで水漏れを起こして下の階の電化製品等を壊し弁償100万円、病気で治療をして病院への支払い100万円等、払いたいですか? 払えますか?実際にあった例としては、「男子小学生が自転車で走行中に60代女性歩行者と衝突、女性は頭がい骨骨折等の傷害を負い、意識が戻らない状態に。男子小学生側が裁判で支払いを命じられた額は9521万円(日本損害保険協会HPより)」、高額な治療費例としては「がんを患って先進医療適用の重粒子線治療をする場合の自己負担額は350万円(神奈川県立がんセンターHPより)」等があります。
いつでもいくらでも払える人は困りませんが、多くの人は払いたくないし、突然では払えないのではないでしょうか。だから、代わりに払ってくれる頼もしい保険等が多いのです。
保険は生活のあらゆるところで登場してくる
多くの人は日常生活のあらゆる場面で保険(共済)に加入しています。健康保険(国民健康保険等)は基本的に全員加入ですし、年金保険も20歳になったら全員加入です。戸建てやマンションで暮らすのに火災保険に加入し、自動車を運転するのに自動車保険に加入しています。会社勤めをすれば雇用保険に加入し、学校へ行けば日本スポーツ振興センターの災害共済給付等に加入します。日本で生活していて保険等にひとつも加入していない人は誰もいません。助け合いの仲間に入るのか入らないのか
困った時に保険に助けを求めるなら、日頃から誰かを助ける方もしなければなりません。それは保険料(掛け金)を払うことです。そのお金が誰かの助けになるからです。任意で加入する保険には、加入するかしないかの選択肢が用意されています。人生100年時代といわれる長い期間、いつ何が起こるかわかりません。あなたなら保険(共済)という助け合いの仲間に入った生活を送りますか? それとも仲間に入らない生活を選びますか?
★「保険のキホン」シリーズは次回に続きます
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