紙パックの液体ミルク グリコ「アイクレオ赤ちゃんミルク」、缶入りタイプの液体ミルク 明治「らくらくミルク」
赤ちゃんにとって最良の栄養は母乳ですが、母乳不足や、母乳哺育が困難な場合に、母乳の代替として使用します。災害時の備蓄用ミルクとしても採用されています。液体ミルクとは何か、粉ミルクとの違いや使用や保存における注意点を解説します!
<液体ミルク 目次>
乳児用液体ミルクとは?
乳児用液体ミルクは、液状の人工乳を容器に密封したもので、常温で長期間の保存(紙パックは6ヶ月、缶入りは12ヶ月)が可能な製品です。栄養組成は調乳後の粉ミルクと同じになっています。赤ちゃんにとって最良の栄養は母乳ですが、母乳が不足した場合、母乳継続が困難な場合に母乳代替食品として使用できます。
そのまま飲むことができ授乳時の調乳の手間を省くことができることから、乳児用粉ミルクに比べ、授乳者の負担軽減や安全面で利点があります。
常温保存の液体ミルクは、そのまま常温で飲めて加温は不要です。滅菌済みで衛生的ですが、飲み残しは必ず廃棄して1回使い切りましょう。
災害、旅行……液体ミルクはどんな時に使われる?
液体ミルクは、母児隔離、母親の病気、母親の休養が必要、災害時など……様々な事情で母乳哺育ができない場合に使われます。また粉ミルク中心の方が、旅行などの外出や災害時にも、液体ミルクの方が調乳不要で便利でしょう。
母乳哺育が上手くできている方に液体ミルクは必要ない商品ですが、母乳哺育が主で、夜間など1日に1,2回ミルクを与えている場合、調乳不要である点は利便性は大きい商品です。
液体ミルクと粉ミルクとの違い
乳児用液体ミルクも粉ミルクも、乳児の発育に必要な栄養条件を満たすよう、特別に製造された母乳代替食品です。また液体ミルクの栄養組成は、調乳後の粉ミルクと同じです。粉ミルクとの最大の違いは、調乳用のお湯(70℃以上)が不要であり授乳に必要な所持品が少なくなることや、調乳を行わずに済むことから、簡便に授乳を行うことができる点です。
粉ミルクの消費量は、ミルクオンリーの場合、ピークで粉ミルクを週に800g缶1缶程度、一缶2500~3000円程度が目安です。液体ミルクのコストは缶入り粉ミルクの3~4倍で、缶の粉ミルクで月に約1万円かかる人は、液体ミルクにすると月に3万円以上かかりってしまうことも。ただし今後より普及すれば、コストは下がるかもしれません。
また混合の人の場合、月齢や母乳と混合の程度などによってミルクの消費量は大きく異なります。中には開封した粉ミルク缶を期限の1か月で使い切れず破棄することもあり、液体ミルクの方が割安になることもあります。
液体ミルクの使い方
寒い時期、液体ミルクを胸と下着の間で、ひと肌に暖める
商品に記載された方法で清潔な哺乳瓶に移し替えて与えて下さい。コップ授乳、スプーン授乳も有効で慣れれば簡単です。紙パック飲料でストローを吸える子は、それもOK。なお付属のストローは、液体ミルクの移し替え専用なので、そのストローで液体ミルクを吸うことはできません
液体ミルクの注意点
<使用時の注意点>- 使用前に商品容器の破損・膨張がないか確認しましょう
- 開封後はすぐに使用しましょう
- 液体ミルクは、凍結してはいけません
- 液体ミルクは煮沸や電子レンジで温めてはいけません。
- 水・お湯で薄めないようにしましょう
- 飲み残しは廃棄して、冷蔵庫保存はしないように
<保存における注意点>
- 液体ミルクは常温保存をしてください
- 保存期間は、紙パック6ヶ月、缶入り1年です
- 液体ミルクの凍結不可。冷蔵・冷凍庫で保存しないように
- 液体ミルクを直射日光、火のそば、夏の車内などに置いて高温にしないように
災害時の液体ミルク利用法、備蓄は災害用にどれくらい必要?
大規模災害対策として、自治体や病院では食料の備蓄が義務づけれらています。お米、缶詰、レトルト食品などに比べて、粉ミルク、液体ミルクは保存期間が短いので、日頃から計画的に備蓄用を使いながら、使った分を補充することで、絶えず一定量の備蓄を確保するローリングストック法を行っています。大規模災害においてパニック買いが発生すれば、一時的に粉ミルクが手に入らないことは起こりえます。哺乳育児に関して、最大の大規模災害対策は母乳哺育ですが、ミルク哺乳の方は、個人でもある程度ローリングストック法を意識して、1週間程度の備蓄を意識しておく必要があります。
大規模災害時に、清潔な哺乳瓶・乳首は手に入りません。日頃から、コップやスプーンでミルク哺飲できるように、慣れておきましょう。詳しくは「災害時の液体ミルク利用法、備蓄は災害用にどれくらい必要?」で解説しています。
【参考サイト】