宿題とは?宿題のやる気がない子にまず教えたいその意義とは……

宿題とは?宿題の意義

宿題は、自らをマネージメントする方法を学ぶ絶好の機会

宿題には大きく二つの意義があります。一つは、勉強内容を理解すること。学校で習ったことも、宿題を通して復習し応用することで、より理解でき身につきます。もう一つは、課題を前に、与えられた期間と量を吟味し、自らをマネージメントする方法を学ぶ絶好の機会であるということです。

例えば夏休みの宿題なら、まずはあと何日の間にどれだけの量を終わらせる必要があるのかを整理し、一緒に計画を練るところから始めてみましょう。子どもが「自分でできる!」範囲を把握し、自分で遂行できる計画を立てる、実行する、さらには将来に向けて「自分でできる」範囲を広げていく力を宿題を通して身に付けていきたいものですね。
 
▽参考記事
小学生の宿題をつきっきりで手伝うのはNG!自主性を育む親サポート 
   

子どもの性格別!宿題取り組みタイプ3つ

宿題取り組みタイプも子どもの性格別

宿題の取り組み方も子どもの性格によってタイプが分かれる

宿題の取り組み方も子どもの性格別に大きく3つのタイプに分けられます。夏休みの宿題を例に、それぞれの宿題取り組みタイプの特徴を見てみましょう。
 
  1. 7月に全部終わらせてしまうタイプ
    日記や観察など、毎日続ける必要がある宿題以外は、夏休みに入ってすぐにぱぱっとやってしまうような子どもは、「しんどいことは先にやってしまう」性格です。
  2. コツコツ毎日取り組むタイプ
    夏休み期間中まんべんなくコツコツと宿題に取り組み、計画的に終わらせていくタイプ。スタートダッシュやラストスパートに頼らず、一定のペースで課題をクリアできれば、特定の時期だけ苦労することがありません。
  3. 8月25日以降にあわてるタイプ
    夏休み最後の3日間、半泣きで宿題をするタイプ。早くからやるべきだ、ということは分かっていながら、面倒や苦痛を先送りにしてしまう結果、最後に苦労するというタイプです。

子どもがどんなタイプかを把握して、性格別に宿題へのやる気を引き出す対策を立てましょう。

▽参考記事
夏休みの宿題でお金の貯め方が分かる? 
 

宿題サポートで親が心掛けたい大切なことは「足場作り」

宿題やる気がない子へのサポート 足場作り

宿題へのやる気がない子に対する親のサポートは「足場作り」

宿題のやる気がない子に対して、親は宿題をどう手伝ったらいいのでしょうか、どんなサポートが効果的なのでしょうか。

心理学で用いられる「足場作り」とは、子供の発達にとって鍵となる大切な考え方です。例えば、戸棚の上にあるお皿に子どもの手が届かない場合、子どもの代わりに皿をとってやるのではなく、また「取りなさい」と言い放つのでもなく、子供自身で手が届くよう「踏み台」を用意してやるという考え方です。

初めは3段の踏み台が必要でも、子供が大きくなるにつれて2段から1段へと変わり、いずれ踏み台がなくとも子供の手が届くようになるでしょう。宿題に関しても同様です。いずれは子供が自主的に取り組むことのできる「足場」を用意してあげたいもの。その時のその子に合った高さの「足場」を作ってやることが、子どもに関わる大人の大切な役割なのです。
 
▽参考記事
小学生の宿題をつきっきりで手伝うのはNG!自主性を育む親サポート 
 

宿題が終わらない、やる気がない子に対する 
NG言動1.「宿題やったの?」と聞く

宿題が終わらない、やる気がない子へのNG言動 「宿題やった?」

「宿題やったの?」はやる気のない子どもに逆効果……

激励の「頑張れ」、心配の「大丈夫?」など、大人から子どもへの多くの声かけには意味があり、効果があります。しかし、「宿題やったの?」というような「お知らせ」や「確認」に関する親の声かけは、子どもの育ちにあまり良い影響を与えないことには理由があります。

まずは依存度が増すこと。色々なことを親がしてくれるので、子どもとしては自分から動かなくても済む状況になってしまいます。また、「宿題やったの?」と親が声かけをした際、子どもが「今、やろうと思っていたのに……」と言い返してくることがあります。言い訳のようにも聞こえますが、実際にやろうと思っていたタイミングで親が声をかけてしまったのかもしれず、「やる気が削がれる」という面もあります。さらに「宿題やったの?」という親の言葉の裏側には「きっとやっていないのだろう……」というニュアンスが多分に含まれていて、子どもは信頼感の無さを感じとってしまいます。

「宿題をやったの?」と声を掛けたことで、親は何となく自分の役目を果たしたような気になってしまいますが、子どもは親の思いとは裏腹に、聞き流しているばかりか、宿題へのやる気をますます減退させている可能性もあるのです。

▽参考記事
「宿題やったの?」が子どものやる気をなくすNGな理由と対処法!
 

NG言動2.親が宿題の計画・ToDoリストを作る

宿題が終わらない、やる気がない子へのNG言動 親が宿題の計画・ToDoリストを作る

やるべきことを1つに絞った「1点集中」なら、子どものやる気も引き出しやすい

やるべきことをピックアップしてリスト化し、やるべきことの優先順位をつけて取り掛かる。これは大人が仕事を進めるうえでの基本ですが、子供の宿題にこのやり方をあてはめようとすると失敗します。

やるべきことをピックアップする過程で、多くの項目がリスト化されると、1つも手をつけずにすべて投げ出したくなるのが子供です。やるべきことは1つに絞った方が子供は集中して取り組みます。どうしてもまだ他にやることがあれば、1つ終わった後に次の「1点集中」すべきことを決める、というようにすると子供は取り組みやすくなります。
 
また「やることリスト」を作ると、とにかく終わらせることが目的になりがち。また、実際にはやり切れないことが多く出てくるはずです。そうなると子供はやり切れなかったことに罪悪感を持ち、強制されることで、知らないことを知ったときの喜びや、わからないことがわかったときの快感を得られにくくなります。「やることリスト」を終わらせることよりも「その勉強を通じて何かを得る」という「質」が大切だということを伝えましょう。

▽参考記事 
子供の勉強、やることリストがやる気をなくす 
小学生の宿題をつきっきりで手伝うのはNG!自主性を育む親サポート 
 

NG言動3. 子どもの宿題を徹底的にサポートする

宿題が終わらない、やる気がない子へのNG言動 付きっきりでサポートする

親が付きっきりで子どもの宿題をサポートするのはNG?

30年近く親の関わり方と子供のパフォーマンスについての研究を続ける社会学者キース・ロビンソン氏とエンジェル・ハリス氏の報告によると、小学生時代に親がつきっきりで宿題を手伝うほど、年齢が上がるにつれ、子どもの学業成績が低下したというのです。これは、宿題などの課題を前にする度、親に手伝ってもらうことに慣れてしまうため、自分で考えたり工夫したりという力が培われないためだと説明されています。

では、親は何もせず、放っておけばいいのかというと、宿題をしない子は放っておいてもしないもの。つきっきりで手伝うのでもなく、ほったらかしにするのでもなく、子どもの宿題へのやる気を高めるために効果的なサポートが必要なのです。それが、その時のその子に合った高さの足場を作ってあげ、いずれは子供が自主的に取り組むようにしてあげることです。
 
▽参考記事
小学生の宿題をつきっきりで手伝うのはNG!自主性を育む親サポート 
 

NG言動4. 宿題代行サービスに頼る

宿題が終わらない、やる気がない子へのNG言動 宿題代行サービスを使う

「宿題代行サービス」は長い目で見て子どものためになるかどうかを考えたい

夏休みだけでなく日常的にも、ドリルから、絵日記、工作、作文・読書感想文まで、お金を払えば学校の宿題を代わりにやってくれる「宿題代行」サービス。利用している人の中には、中学受験や高校受験など、受験勉強のために学校の宿題どころではないという子も少なくないかもしれず、一概に良い悪いと決めつけられないものかもしれません。

しかし、宿題というものは、子どもの力を伸ばすためにするもの。大切なことは、宿題だからといってやらされるからやるのではなく、必要だからやるという姿勢です。

中学、高校、大学、そして社会に出たとき、自分で解決する力を身につけていないと困るのは子ども本人。宿題のように、やらなければいけないことを計画的にこなしていく力は、何かとせわしいこの世の中では必要とされる力の一つです。また、お金で何でも解決できてしまう、という誤った価値観を子どもに植え付けてしまうことにもなりかねません。宿題代行サービスは、長い目で見て、子どものためになるのかどうかを考えてみるようにしましょう。

▽参考記事
「宿題代行サービス」は是か非か?賛否両論?! 
 

宿題に対する親のサポートアドバイス! 
1.子ども主導の宿題計画を立てる

宿題に対する親のサポートアドバイス! 1.子ども主導の宿題計画を立てる

「やらされている」「信頼されていない」と感じると、子どものやる気はますます減退

宿題の計画は、自ら考えた計画の方が子供もよりやる気が出るものです。親が「こうしなさい」とスケジュールを示してしまうと、子どもにとっては「やらされている」という印象が強くなってしまいます。

「育ち」や「学び」においては、子どもの心理状態が大きく影響を与えます。家庭での日々の暮らしの中で子どもが「やらされている」「信頼されていない」などの思いを抱くことが少なくなるよう親は関わっていきたいものです。子供と一緒に計画を立て、子ども主導で決めていきましょう。

またなるべく日々決まった時間に宿題に取り組むことで習慣となり、宿題をしたくないといった葛藤も減っていきます。宿題の後にはおやつの時間、遊びやゲームの時間などの楽しみを組み込んでおくのも、やる気を高める秘訣です。

▽参考記事
「宿題やったの?」が子どものやる気をなくすNGな理由と対処法!
小学生の宿題をつきっきりで手伝うのはNG!自主性を育む親サポート 
 

2.宿題ができる環境を整える

宿題やる気がない子どものサポート 宿題ができる環境づくり

周りに家族がいた方が、安心して集中できる子も。その子に合った学習環境を

小学校入学と同時に個室を与えて勉強に集中できる環境を用意したものの、思ったように勉強がはかどっていないようだ、ということはありませんか?

賑やかな雰囲気が好き、一人が苦手という性格なら、リビングなどオープンで雑音に囲まれていた環境の方が集中できる子もいます。反対にマイペースで、自分で段取りをして進めるのが好きな子どもなら、人のいない静かな環境の方が勉強に集中できるでしょう。課題の種類やその時の気分によって場所を変えたくなることもあります。子どもの性格から勉強する場所はどこが良いのかを見直してみましょう。

リビングの場合は、ゲーム機やマンガの本などは見える場所に置かないようにしたり、勉強している横でテレビをつけたり、大きな声でお喋りしたりしないよう家族が協力することも必要です。個室でも、ドアを常に閉めきるのではなく、家族と繋がっている空間と感じるようにすることがポイントです。子供が勉強する環境は、子供の立場からのみ考えるのではなく、母親自身が子供に対し、励ましやねぎらいの声を掛けやすい空間であることも考えましょう。お母さんが関心を持ってくれている、お母さんも一緒に勉強に向き合ってくれていると感じることが、子供の勉強をはかどらせる最も大きな要因です。

▽参考記事
小学生の宿題をつきっきりで手伝うのはNG!自主性を育む親サポート 
学習がはかどらない「間違った」勉強部屋の見直し法 
 

3.宿題する時間も量もスモールステップで!

宿題やる気がない子どものサポート 勉強内容も時間もスモールステップで

なかなかやる気が起きない子には「とりあえず1問」の声がけを

宿題のやる気が起きず、なかなか取り掛からない子どもに対して「とりあえず、1問だけやってみたら?」と声をかけましょう。宿題全部を一気にこなすのはハードルが高くても、1問だけならやってみようという気持ちになるものです。1問解いてみることで、全部やったらどれぐらいの時間がかかりそうかなどの見通しが立ち、ぐんとハードルが下がるので、残りの宿題に取り組みやすくなります。

また、やってみると、思っていたよりも簡単で続けてやってみようという気持ちが起こり、あっという間に終わってしまうことも少なくありません。終わった宿題を見て字が汚いとか計算が遅かったなど、ひとこと言いたくなるものですが、宿題を頑張って終わらせたら、「すごい!もう終わったの?早いね」と、まずは、頑張ったことをほめましょう。

▽参考記事
宿題嫌いな子供をやる気にさせる7つの方法
 

4.子どもから呼ばれたら宿題を手伝うでOK

宿題やる気がない子どものサポート 子どもから呼ばれたら手伝う

「わからない!」と呼ばれたら、自分で答えが導けるようなヒントをあげましょう

宿題をしている間中、子どもの隣につきっきりで座り、逐一口を出すのではなく、「ここ、わからないから教えて!」と子供から呼ばれたら手伝います。台所仕事など他のことに従事しながら、少し離れたところにいるぐらいの距離感が良いでしょう。

子どもが「わからない」からと言って「これはこうでしょ」と真っ先に答えを言ってしまうのではなく、「ここをもう一度考えてみたらどうだろう?」「そこからもう一度やり直してみるといいよ」「ここのところ、ママに説明してみて」など、その子が自ら答えに辿り着けるような言葉がけをしましょう。

「まずは自分で取り組んでみる→どうしても分からない→少しヒントをもらう→自分で取組んでみる→わかった!」といった流れであると、よりその子の宿題へのやる気につながります。
 
▽参考記事
小学生の宿題をつきっきりで手伝うのはNG!自主性を育む親サポート  


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