チーズ

オレンジ色のフランス産チーズ「ミモレット」

発酵食品のナチュラルチーズは取り扱いが難しいところがありますが、ハマるとクセになる美味しさを楽しめます。カラーコーディネートガイドの松本英恵さんが、オレンジ色が食欲をそそるフランス産の「ミモレット」を紹介してくれました。

松本 英恵

執筆者:松本 英恵

カラーコーディネートガイド

 
オレンジ色のミモレットは、フランス産のセミハードタイプのチーズ。カラスミのようなちょっとクセのある味わいで、ほのかに甘い香りもします

西洋のカラスミと言われ、噛むほどに旨味が広がる


パリのレストランで本格的なフロマージュを見たのをきっかけに、ナチュラルチーズの美味しさに目覚めました。中でもお気に入りは、フランス産のセミハードチーズ「ミモレット」。

鮮やかなオレンジ色が美しく、食欲をそそります。カラスミのようなちょっとクセのある味わいで、ほのかに甘い香りもします。

薄くスライスして、ワインのおつまみにすることが多いですが、すりおろしてサラダなどのトッピングにしても美味です。

 

パリのレストランで見た「フロマージュ」

20代の頃にパリの星付きレストランでランチをしたことがあります。そのときに隣のテーブルにいた2人の紳士は、アミューズから始まるフルコースのランチを食べていました。

メインの肉料理のあとには、何種類もの大きなチーズを乗せたワゴンから、好みのチーズを好きなサイズに切り分けてもらい、ゆっくり食後酒とのマリアージュを楽しんでいました。

フレンチのフルコースでは、メインとデザートの間にフロマージュがあることは知っていましたが、実際にフランス人がフロマージュを楽しむ様子を間近で見て、食文化の違いに新鮮な驚きを覚えました。

 

オレンジ色のチーズ「ミモレット」

ミモレットの表面には、粉ダニによる穴やかじられたチーズの粉がついています。オレンジ色の部分を食べます

粉ダニによる穴やかじられたチーズの粉がついているため、表面の皮は取り除いて食べる


帰国してからはチーズの本を読んだり、セミナーに参加したりして、クセの強いナチュラルチーズをあれこれ試してみました。そこで気に入ったのが「ミモレット」です。

フランス産のセミハードタイプで、製法はオランダ産の「エダム」とほぼ同様なんだそう。熟成期間が短いものはしっとりと柔らかく弾力があり、明るいオレンジ色をしています。

時間が経って水分が抜けてくると、硬くなって濃いオレンジ色になり、価格も高価になります。ワインやブランデーなどの洋酒はもちろん、日本酒や焼酎にも合うので薄くスライスして食べるのがおすすめです。

発酵食品のナチュラルチーズは、完全に空気を遮断するのはNGなのだそう。オーブンシートに包んで、ファスナー付きの保存袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れて保存します。乾燥してしまった場合は、粉状におろしてサラダなどのトッピングにするといいですよ。

 

DATA
フロマジュリーHISADA │ ミモレット 24M
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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