お食い初めでは、赤ちゃんに丈夫な歯が生えてくることを祈って「歯固め」を行います。この記事では、歯固めの由来や伝統的な方法、お食い初めの石の入手方法などについてご説明します。さらに、お祝いの後の歯固めの石の取り扱いや、きょうだいのいる場合の使いまわしなど、気になる疑問にもお答えします!
お食い初め 歯固めの儀

お食い初めでは「歯が石のように固く丈夫になるように」という思いを込めて、歯固めの石を使い「歯固めの儀」を行います

   

お食い初め「歯固めの儀」の由来

お食い初めの最後に行われるのが「歯固め」です。

お食い初めは、一生食べものに困らないようにと願う、赤ちゃんのお祝い行事。地域によって異なりますが、生後100日か120日目に行います。赤ちゃんが初めてご飯を食べることから「箸祝い」「箸初め(はしぞめ)」、初めて魚を食べることから「真魚(まな)の祝い」、100日目に祝うことから「百日の祝い」などとも呼ばれます。

お食い初めでは、歯が生えるほどに成長したことを祝うとともに、歯が石のように固く丈夫になるように歯がちゃんと生えるようにという思いを込めて、「歯固めの儀」を行います。地域によっては、お食い初めそのものを「歯固め」と呼ぶこともあります。
 

お食い初めでの歯固めのやり方

お食い初めの最後に、歯固めを行います。歯固めの石は、高つきやお皿に紙を敷いてのせ、お食い初めの祝い膳に添えてください。実際は、赤ちゃんは食べられないので、口元に運び、食べるまねだけします。
 
  1. お食い初めの際は、おかずや汁物を食べるたびに、ご飯を食べます。「ご飯→ 汁物→ ご飯→ 焼き物→ ご飯→ ……」というようにして、お膳のお料理に一通り口を付けます。
  2. (1)を3回行います(赤ちゃんのご機嫌や体調次第で省略可)。
  3. 歯固めを行います。歯固めの石に箸の先で触れ「丈夫な歯に育ちますように」と願いを込めながら、お箸を赤ちゃんの歯茎にそっと当てます
 

お食い初め(歯固め)は誰がするの?

お食い初め 歯固めの石は誰が?

お食い初め(歯固め)で箸をとるのは、親族のうちの年長者。ただし最近は、家族だけでお祝いを済ませることも増えているので、こだわらなくてもいいかもしれません

昔は、お食い初めには親戚や親しい人も招いていたのですが、食べさせるまねは、親族のうちの年長者にお願いしていました。これを「養い親」と言い、長寿にあやかるという意味があります。男の子は男性に、女の子は女性にお願いします。

ただ、最近は、両親だけ、両親と祖父母だけ、など家族単位で済ませることも増えていますし、あまりこだわらなくてもいいかもしれませんね。
 

歯固めの石はどんな石?いくつ必要?

正式には、黒・白・赤の3色、3つの石を用意します。今は、丸い石を1~3個用意することが多いようです。色は好きなものでよいでしょう。
 

お食い初めの歯固めの石は、どこで手に入れるの?

歯固めの石は、次のような方法で入手できます。

■神社の敷地内で拾う
歯固めの石は、お宮参りで参拝した神社などで拾います。神社内であれば、どこにある石でもかまいません。初穂料などは必要ありませんが、神社の方に一声おかけし、お礼の気持ちとして参拝するといいでしょう。この時に、返し方も確認しましょう。

最近では、旅行などで有名な神社に訪れたときに、歯固め用として拾っておく人もいるよう。パワースポットとしても知られる住吉大社(大阪府)では、「五所御前」という場所で「五」「大」「力」と書かれた小石を拾ってお守りにすると、5つの運力が授けられ、心願成就のご利益があると言われています。石を入れるお守り袋も授与されています。

※雪に注意!
雪の季節は、神社で石を拾えないこともありますから、授与がない場合は、事前に用意しておくことをおすすめします。たとえば北海道では「百日記念のお宮参り」として、お宮参りとお食い初めを一緒に行うのが一般的。参拝後にお食い初めのお食事会などを計画している場合は、特に注意が必要です。

■河原や海辺で拾う
家の近くの河原や海辺があれば、そちらの石でもかまいません。

■お宮参りで神社から授かる
神社によっては、お宮参りのご祈祷の授与品に含まれていることがあります。また、お守りなどのように窓口にて頒布(守札料が必要になります)している神社では、自由に石を拾えないこともありますので、お気を付けください。

■お店・通販で購入する
各種通販サイトはバリエーションが豊富で、祈祷済みのものも多く扱われています。ベビー用品を扱うお店では、店舗によっても異なりますが、お食い初めのコーナーや、歯固めのおもちゃと一緒に売られていることが多いようです。
(歯固めの石と乳歯が生え始めるころの赤ちゃんが口にして遊ぶおもちゃの歯固めは別のものですので、ご注意を)

こちらは、白崎八幡宮という神社でご祈祷済みの歯固めの石。
お食い初め 歯固めの石(白崎八幡宮で祈祷済み)

神社でご祈願済みの歯固めの石(画像出典:Amazon


Amazonで購入できます。すぐに届けてもらえるので、準備を忘れていたというときなどには、特におすすめです。
  ■お食い初めの食器・食事に付いてくることも
お食い初め用の食器を購入したり、レストランやデリバリーを利用したりする場合、歯固め用の石がセットになっていることもあります。逆に、お食い初めのコースでも歯固めの石がないこともあるので、よく確認を。

こちらは、テレビなどでも紹介され人気の「季膳味和」のお食い初めお料理セット。歯固めの石もついてきます。食器のレンタルや購入も可能です。
歯固めの石付き「季膳味和」お食い初めセット

人気の「季膳味和」のお食い初めセット。歯固めの石付き(画像出典:楽天

 

歯固めの石は、洗うの?

歯固めの石は、必ず洗い、煮沸消毒し、乾かしてから使ってください。購入した石でも、消毒や除菌まではしていないケースもあります。直接赤ちゃんが触れるものではありませんが、取り扱いには充分注意が必要です。
 

梅干し、たこ……歯固めの石がない場合は、何かで代用できる?

お食い初め 歯固めの石を梅干しで代用

歯固めの石と梅干し。歯固めの石が他の何かで代用できるかは、地域によって違います。代用できる場合もあれば、併用することもあります

歯固めに何を用いるかは、次のように、地域によってかなり異なります。身近な方に確認するといいでしょう。
  • 石だけを使う
  • 石以外のものを使う
  • 両方使う
  • どちらかだけでもよい
なお、代用もしくは併用するものには、こんなものがあります。
  • 梅干し……しわができるまで長生きすることを願う。
  • 勝ち栗……干した栗の実を臼でついて殻と渋皮を除いたもの。臼でつくことを「かつ」というため、勝利を祈願する縁起物。
  • 蛸(たこ)…… 「多幸(たこう)」に通じる。関西や四国で多く使われる。
  • 碁石・ 鮑(あわび)……硬いので、歯が丈夫になることを願う。鮑は、岩手で多く使われる。
  • 紅白餅……「持ちがいい」に通じる縁起物。
お食い初めの歯固めの石は、紙を敷いてお皿に置くのが一般的ですが、石と何かを併用し同じお皿に乗せる場合は、紙はなくても差し支えありません。
 

歯固めの石は、お食い初めのお祝い後どうする?使い回しは?

■拾ったものは返す
拾ってきたものは、きちんと洗ってからお返しします。神社の場合は、納所があったり、「七五三で参拝する際に返す」としたりする場合もあるので、どうすればいいのか、お借りするときに確認するといいでしょう。

■購入したものは記念として保管
購入した石を保管する場合は、半紙などに包み、へその緒や乳歯などのメモリアルグッズと一緒にしておくと分かりやすいでしょう。乳歯と一緒に保管できるケースも販売されています。
  ■他のものと取り換えてもらえる神社も!
たとえば、香椎宮(福岡県)では、安産祈願で授かった石守りは、お宮参りの際歯固めの石と替えていただけます。さらに初誕生日の御祈願を受けると、歯固めの石ともち踏みの儀式に使うわらじと取り替えていただけるのです。思い出が深まりますね。

神社によって異なりますので、それぞれお問い合わせください。

■使い回しは、基本的にはしない
以上の通り、使用後の歯固めの石は、基本的には「返す」「保管する」もの。ですから、兄弟姉妹がいても基本的には使い回さず、一人一つ用意しますが、最近では同じものを使うご家庭もあるようです。


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