お酒は父の日のプレゼントの定番のひとつ。お好みの銘柄のビールや日本酒、ウィスキーなども喜ばれますが、今年は意外性のあるお酒を贈ってみませんか?
私のイチオシは、スペイン発の青いワイン「Gik(ジック)」。鮮やかなブルーの美しさもさることながら、レッドオーシャンであるワイン業界で、競争相手のいないブルーオーシャン戦略で成功を収めたストーリーは、仕事熱心な夫へのプレゼントにぴったりです。
インディゴの鮮やかな青の秘密
一般的に赤ワインは、ぶどうの皮の色が濃い「黒ぶどう」を皮がついたまま発酵させ造られます。一方白ワインは、ぶどうの皮の色が淡い「白ぶどう」をつぶし、皮や種を取り除き果汁のみを醗酵して造られています。
この青いワイン「Gik」は、スペイン、フランス2カ国のさまざまな畑で穫れた、黒ぶどうと白ぶどうを独自の手法でブレンドし、ぶどうの皮に含まれる色素「アントシアニン」と食品添加物として認められている「インディゴ・カルミン」という着色料を加えて、鮮やかな青色を再現しました。
Gik(ジック)のブルーオーシャン戦略とは?
青いワイン「Gik」を開発したのは、グラフィック・デザイナー、DJ、マーケティングや経営の専門家、情報学のエンジニアといった、全員が20代のグループ。彼らはバスク大学で2年間研究を重ね、2015年にスタートアップ企業を立ち上げ、「Gik」の開発にたどり着きました。スペインにおいて、ワイン醸造は歴史ある産業で、伝統的であることが重視されています。しかし彼らは、従来のワインではない新しい飲料を開発し、音楽やアートなどさまざまな分野のクリエイターにインスピレーションを与え、飲む人にも自由な発想を持ってもらいたいと考えているそうです。
青いワインGik(ジック)の楽しみ方
スペインでワインとして認められるのは、赤、白、ロゼのみ。通常ワインのアルコール度数が10.5%~14.5%であるのに対し、「Gik」は11.5%とやや低めです。そのため、「Gik」はワインとしてではなく「他の酒類」として販売されています。
「Gik」はノンカロリーの甘味料を配合しているので、酸味よりも甘みが強くさっぱりとした口当たり。甘口の白ワインのような感覚で味わってもよし、アルコール度数が物足りないのであれば、ジンやウォッカを加えてカクテルのような楽しみ方もできます。
これまでのワインとは異なる新しいコンセプトのアルコール飲料なので、肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワインというような一般的なルールにとらわれず、楽しんでみてください。
DATA
Gik|青いワイン