「既読スルー=自分を無視」? 不安やストレスを感じてしまう心理
SNSで相手が送ったメッセージを読み「既読」がついたのに、何も返信が来ない「既読スルー」。SNSでやりとりされるのは、相手を思うささやかな「気持ち」です。ちょっとしたことでも、自分の気持ちが無視されることほど、傷つくことはありません。挨拶しても返ってこない、「ありがとう」と言ったのに返事をしてくれない、「お疲れさま」と言ったのに目も合わせてくれない……。そのような時に感じる気持ちと同じ性質のものです。
「既読スルーくらいで傷つくなんておかしいの?」と感じる必要はありません。既読スルーで不安になるのは、人としてとても健康な心の反応なのです。とはいえ、毎回ストレスを感じ、不安を溜め続けるのは健康的とは言えません。どのように対処していくのがよいかを考えてみましょう。
既読スルーされたらもう一度送るべきか
既読スルーされて再送するべきか悩んでいる場合、できれば対面や電話で、自分の気持ちをきちんと伝えましょう。相手はSNSの媒体特性である「ちょっとした気持ち」のやり取りに慣れていないのかもしれません。自分はメッセージやスタンプと共に、相手を思う「気持ち」を送っているということ。それに対して、1行でも、忙しければスタンプ1個でもいいから、気持ちを送り返してほしいことを、まずはSNS以外の方法で上手に伝えましょう。既読スルーはいつまで待つべきか
上記と同様、SNS上で生じた感情の行き違いは、SNSのやり取りで解決しようとしてもなかなかうまくいかないものです。SNSではない場所で話すことが有効です。つまりは対面、あるいは電話です。自分の思いを誤解のないように伝え、今後のやりとりのルールを決めましょう。SNSストレスの弊害について
上記のことをせずに、既読スルーについて悩み続けていても、状況は好転しません。お互いに余計なストレスを感じたり、相手を誤解したくないのなら、とにかく話し合い、2人ともストレスを感じずに済む今後のルールを決めることです。話し合ってルールを決めても相手がそれを守れない場合、そもそもその方と気持ちのやりとりをする場所として、SNSを使う必要がないのかもしれません。そうであれば、SNSの活用目的を修正する必要があります。「SNSはあくまでもお互いに情報を伝える便利なメディアであり、既読がついたら自分が送ったメッセージを相手は確認できたということであり、返信は不要」というように、活用目的を修正するといいでしょう。
それでも既読スルーが気になる人は、「他人の気持ちは他人のもの」を大前提に
コミュニケーションの基本は、自分の思いを相手が受け取りやすいように伝えること、そして、相手の思いもまっすぐに受け止め、理解することです。それがうまくいかない場合には、話し合って行き違いを解消し、新たなコミュニケーションのルールを確認し合う必要があります。ただし、大前提は「他人の気持ちは他人のもの」であることです。
自分の思いを伝え、相手が「わかった、そうしよう」と言ってくれても、本心ではやりたくない、面倒だと感じている場合、期待通りに相手が反応してくれるとは限りません。だからといって、がっかりしないこと。「他人の気持ちは他人のもの」なのですから、自分の期待通りに動いてくれないことがあっても仕方がありません。
SNSは、そもそもライトなコミュニケーションのメディアです。あまり深刻に考えず、お互いがストレスにならない方法で活用した方がよいでしょう。
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