イタリア/イタリアのお土産・ショッピング

イタリアの有名&老舗チョコレート12選!お土産にもおすすめ

イタリアの有名なチョコレートメーカーやチョコレートの街トリノの老舗ブランドなど、イタリアで買いたいチョコレートをご紹介。 日本でも購入できる人気ブランド「BACI」「フェレロ」の他、こだわりお土産にピッタリの日本ではなかなか買えないおすすめブランドもまとめました。イタリアとチョコレートの歴史もチョコっとご紹介…!

岩田 デノーラ 砂和子

執筆者:岩田 デノーラ 砂和子

イタリアガイド

お土産にも!イタリアのチョコレートの老舗&有名メーカーといえば…

baci

イタリアのお土産の定番チョコレート「バーチ」。名前はイタリア語でキスの意味です。

チョコレートと言えば、ベルギーやスイス、フランスが有名ですが、実はイタリアもチョコレートの美味しい国。チョコレートの街も各地に点在しています。代表的な街は北イタリアのトリノ。そして中部イタリアのペルージャやシチリア島のモディカも、毎年チョコレート祭りが行われるチョコレートの街です。
 
配りやすくて喜ばれやすいチョコレートはお土産の王様。イタリア土産にしたい名物&伝統チョコレートをご紹介します!まずはその前に……イタリアとチョコレートの歴史をチョコっとご紹介。手渡すときの小ネタにどうぞ!
   

1分でわかる歴史小話!ヨーロッパのチョコレートの歴史はイタリアから始まった?

タリアとチョコレートの原材料カカオとの出会いは、1500年代。コロンブスが4回目の航海の際に南米からカカオの種を持ち帰ったのが最初と言われています。その後、1521年にアステカ帝国を征したコルテスが、戦利品として「神の食べ物」カカオを持ち帰り、当時のスペイン王およびナポリ・シチリア王カール5世(1500-1558)に献上したのが1528年。王の命令を受けた修道院がレシピを開発し、特別な”飲み物”として特権階級の間で愛好されるようになりました。
 
アステカ帝国由来の製法で作るチョコレートは、当時のスペイン帝国領であったシチリアのモディカに伝承され、今も街の名物“モディカ・チョコレート”として味わうことができます。
 
ciccolatodimodica

カカオバターが発見される前の製法で作るモディカチョコレートは、”口の中で溶けない”不思議な食感!

 
そして、16世紀の半ば。サヴォイア公エマヌエーレ・フィリベルトが、スペイン帝国軍を指揮した功績に賜ったカカオを、本拠地トリノで愛好し始めます。1585年、息子のカルロ・エマヌエーレ公とスペイン王およびナポリ・シチリア両王フィリペ2世(1527-1598)の娘カテリーナが結婚すると、スペイン王国のスペシャリテであったチョコレートドリンクは、いよいよトリノ社交界でブームになりました。

その約100年後には、サヴォイア家から特別な販売許可を得たトリノ人アルベルト・アリによって一般にも紹介。トリノには次々とチョコレート工房が生まれ、19世紀にはオーストリアやフランス、ドイツに輸出するほどの一大産業に成長していったのです。
 
cioccolato

イタリアを代表するチョコレートの街トリノには、名産のヘーゼルナッツを使ったチョコレートも多数


17世紀には、フィレンツェやベネチアなどイタリア各地にも広がりを見せていたチョコレートは、貴族や商人によってヨーロッパ各地にも伝えられ、各地で新しいレシピも続々誕生。発展はとどまるところを知らず、今や世界で愛されるスイーツとなったわけです。

さて、そんな歴史があるイタリアのチョコレート。現地で人気&伝統のブランドをご紹介します。本店でしか買えない逸品から空港や街の食材店・スーパー、なんなら日本でも買えるもまずはトリノの老舗から!
 

トリノの老舗系チョコレートブランド 

チョコレートの街 イタリア トリノ

イタリアの都市トリノはチョコレートの街としても有名。

イタリアを代表するチョコレートの街トリノ。数百年の歴史と伝統を守る老舗店があちこちに点在しています。地元トリノ人たちが誇りに思い、愛し続ける老舗チョコレートたち。日本で開催されるサロン・デュ・ショコラやイタリア展でお目見えすることもあります。でもやっぱり本場トリノで食べ歩いてみたい!? トリノのチョコめぐりは、チョコレートラバーの夢です。
 

1.職人技が光る ペイラーノ(Peyrano)

トリノを代表する老舗店のひとつで1915年に創業。創業地と同じ場所にボッテーガ(工房)ショップがあります。100年以上変わらぬ伝統の職人技で作るチョコレートは、本場の粋を感じさせる風味。チョコレートのほか、フルーツのジェラティーナ(固形ゼリー)も有名です。
 
Peyrano 
住:Corso Moncalieri,47 Torino
電:+39-011-660-2202
営:9:00~12:30 13:30~17:00 土・日休
 

2.地元で愛される有名老舗店 ファティッシュ(Pfatisch)

pfatisch

老舗ファティッシュのチョコレート・スプレッド。職人系はやっぱり美味しい!


1915年創業。1921年にトリノのサッキ通りに移設した工房ショップで現在も営業を続ける地元で愛される有名老舗店。当時の面影残す重厚な店内はもちろん、古い製造機械が並ぶ工房は博物館のよう。丁寧に職人が手作りするチョコレートはもちろん、ペストリー類も美味しい! クリーム状のチョコレート・スプレッドも有名。

Pfatisch
住:Via Sacchi, 42 Torino
電:+39-011-568-3962
営:8:30~13:00 15:30~19:30(日8:00~13:00) 月休
 

3.トリノ名物の組み合わせはお土産におすすめ! ジェルトージオ(Gertosio)

gertosia

グリッシーニとチョコレート、ヘーゼルナッツ。トリノの名物を組み合わせた逸品。

1920年に創業者ファミリーの出身地ピエモンテ州クネオ県で創業後、代替わりした1978年にトリノの現工房をオープン。ジャンドゥイオッティのほか、王様のケーキ「トルタ・ザバウダ」や「パッレ・ディ・ピエトロ・ミッカ」などチョコレート菓子も有名。ピエモンテの伝統パン、グリッシーニにチョコレートを練りこんだルバタ・アル・チョコレートはお土産にも最適。

Gertosio
住:Via Lagrange, 34H Torino
電:+39-011-562-1942
営:8:00~19:30 月休
 

4.日本のサロン・デュ・ショコラ常連店 グイド・ゴビーノ(Guido Gobino)

1980年創業した父の会社を受け継いだグイドによって、イタリア・トリノを代表する名ブランドに成長した人気店。日本でも開催されるチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」の常連店として日本でも知名度が上がっています。本拠地トリノに3店舗のほか、トリノ空港とミラノのブレラ地区にも出店。

Guido Gobino 
住:Via Lagrange, 1 Torino
電:+39-011-5660706
営:10:00~20:00 (月15:00~)
 

5.「ビチェリン」で有名 カッフェ・アル・ビチェリン

bicerin

18世紀にトリノでブームを起こした「ババレイゼ」(ホットチョコレートとコーヒーとホイップクリームを三層にしたもの)が進化した「ビチェリン」があまりにも有名。

1763年にカフェとして創業。トリノのコンソラータ教会前にある当時の面影を残すクラシカルな店内でいただく名物の「ビチェリン」は、トリノを訪れるなら外せない飲み物でしょう!19世紀後半からは、チョコレートとお菓子の製造販売もスタート。カフェに隣接する店舗で購入できる伝統のチョコレート各種は、パッケージもクラシカルでお洒落。

Caffe’ al Bicerin
住:Piazza della Consolata, 5 Torino
電:+39-011-436-9325
営:8:30~19:30 火休
 

6.王家御用達の菓子店 ストラッタ(Stratta)

stratta

サン・カルロ広場にある由緒ある老舗。

1836年、トリノ中心地に王家御用達の菓子店として誕生した由緒正しい老舗店。チョコレートのほか、可愛らしいボンボンでも知られています。サン・カルロ広場に位置するクラシックな店舗には、ボンボンとチョコレートが素敵に並ぶ店内にバールも併設。朝食のために立ち寄る地元客の常連さんも。ランチや午後のカフェ、アペリティーモにも利用できます。

Stratta
住:Piazza S.Carlo, 191 Torino
電:+39-011-547920
営:8:30~19:30 (日・土9:00~)
 

7.缶がかわいい! バルベロ(D.BARBERO)

イタリアのチョコレート 老舗ブランド バルベロ Barbero

バルベロ 画像はAmazonより

トリノ周辺に行くならチェックしたい!トリノから電車で約40分のアスティ駅近くにある1883年創業の老舗工房。北イタリア伝統菓子のトロンチーニと缶入りのトリュフチョコレートで知られています。クラシカルなデザインの缶はお土産にもぴったり。

Barbero 
住:Via Brofferio,84 Torino
電:+39-0141-594004
 

空港やスーパーで買える全国展開系チョコレートブランド

個別包装のチョコレートはばらまき用お土産にもおすすめ! イタリア旅行のお土産に選びやすい、スーパーや空港で販売されている人気ブランドをご紹介します。
 

1.「BACI バーチ」で有名なペルジーナ(Perugina)

baci-limited

季節限定フレーバーも登場。

イタリアのお土産チョコレートの定番中の定番、「BACI バーチ」で知られるペルジーナは、1902年にペルージャで創業(現在はネスレグループ)。「バーチ」は1922年に誕生しました。板チョコなど種類も多く、イタリアで愛され続けている身近なチョコレートブランド。空港、スーパーマーケットなどどこでも見つかります。日本のmeijiや森永のような存在です。

Perugina公式サイト
 

2.日本のコストコやカルディでも人気! フェレロ(Ferrero)

イタリアのチョコレート 人気ブランドのフェレロ FERRERO ROCHER

日本でもおなじみ!フェレロ ロシェ 画像はAmazonより

「Nutellaヌテッラ(もしくはヌテラ)」で世界に羽ばたくイタリアを代表する食品メーカー。1946年にピエモンテ州アルバで創業。ヌテッラのほか、金色の紙に包まれたロシェやキンダーシリーズなど、イタリア全土のスーパーマーケットで購入可能です。日本では、日本フェレロ社が展開。

Ferrero公式サイト
 

3.空港でも買える! ヴェンキ(Venchi)

イタリアのチョコレート 人気ブランド ヴェンキ(ヴェンチ Venchi) 

ヴェンキ 画像はAmazonより

1878年トリノ生まれの老舗店。ローマ・フィウミチーノ空港やリナーテ空港ほか、イタリア各地に店舗があります。チョコレート各種はもちろん安定の美味しさですが、店舗でいただくチョコレート系ジェラートも格別美味。チョコレートは日本でもイタリア食材専門店「EATLY」や通販で購入可能。

Venchi公式サイト
 

4.ジャンドゥイオットが有名 カファレル(Caffarel) 

イタリアのチョコレート 老舗ブランド カファレル ジャンドゥーヤチョコレート

カファレルのジャンドゥイ 画像はAmazonより


1826年創業のトリノの老舗中の老舗。カカオの輸入が難しくなったナポレオン時代に、名産のヘーゼルナッツを使用した“ジャンドゥイア”を発明したことで知られます。三角錐のジャンドゥイアをアルミホイルに包んだ“ジャンドゥイオット”は、トリノの代名詞のひとつ。日本でも入手可能です。

Caffarel
住:Via Carlo Alberto, 12 Torino
電:+39-011-539639
営:8:30~20:00 
カファレル日本 
 

5.カフェレストランにも立ち寄りたい! バラッティ エ ミラノ(Baratti e Milano)

balattiemilano

エレガントのトリノを存分に堪能できるバラッティ エ ミラノのカフェレストラン 


フェルディナンド・バラッティとエドアルド・ミラノが1858年に創業。トリノのカステッロ広場のガレリア内にある美しい店舗兼カフェ・リストランテで、フランス文化が濃厚に香るトリノらしい時間が過ごせます。イタリア各地の空港やEATLYなどでも入手可能。
イタリアのチョコレート バラッティ エ ミラノ ジャンドゥイオット

バラッティ エ ミラノのジャンドゥイオット


Baratti e Milano
住:Piazza Castello, 27/29 Torino
電:+39-011-440-7138
営:8:00~20:00月休

 

口の中で溶けない?シチリア州モディカ産チョコレート

IGP(保護地理的表示)認定もされている「Cioccolato di Modica(モディカのチョコレート)」。シチリア州南東の世界遺産の街モディカの名産品として、伝統製法に則って職人が作り上げる希少なチョコレートです。
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シチリアの天然海塩やオレンジなどスパイスを加えたモディカチョコレート。


1746年の公式文書にチョコレートに関する表記があり、当時からモディカでカカオに芳香なスパイスを加えて調理する方法が用いられた事が記録されています。スペイン領であったモディカで伝承された、石で砕いたカカオとスパイス、砂糖だけで作るチョコレートは、口の中で溶けない不思議な風味。

モディカ産チョコレートはご当地モディカ以外でも、シチリア各地やイタリアのこだわり食材店などで見つかります。低温で溶けださないのでお持ち帰りのお土産にもピッタリ。どこかで見つけたら、ぜひお試しください!


詳しくは記事「溶けない?!不思議食感の伝統モディカチョコ/シチリア」へ


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