預金・貯金

1000万円貯金するために必要な10のテクニック

「1000万円貯める!」と考えると、とても高い目標に思えてしまうかもしれません。例えば10年間で1000万円貯めようとすると、月8万3333円の貯蓄が必要です。5年だとその倍の貯蓄が必要になるのです。1000万円貯金するためには、貯めるお金だけじゃなく、増やすお金も計画的にコントロールしていく必要があります。それでは1000万円貯めるためのテクニックをご紹介しましょう。

執筆者:All About 編集部

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2人以上の世帯の平均貯蓄額は1000万円超え!

「1000万円貯める」という目標は、高いハードルだと思いますか? 確かに「なんとなく貯めよう」という姿勢では、クリアできない目標かもしれません。でも実際には、1000万円貯められている家庭はけっこう多いのです。
 
金融広報中央委員会が調査・発表している「家計の金融行動に関する世論調査(二人以上世帯、2018年)」によると、世帯の平均貯蓄額は1151万円となっています。
 
同じ調査で貯金をする目的を聞いたところ、「老後の生活資金」が65.6%で、次が「病気や災害への備え」で61.1%、「子どもの教育資金」は30.1%となっています。老後資金として必要なお金は2000万円とも3000万円ともいわれます。つまり、貯められている家庭は、「お金を貯めるモチベーションが高い」ということがわかります。

 
時間を味方につけて1000万円を貯めよう!

時間を味方につけて1000万円を貯めよう!



「なんとなく貯めよう」では、1000万円という高い山には到達できません。まずは「10年間で1000万円貯める!」などと目標を設定して、そのために何をしていくかを計画し、実行に移していくこと。具体的な目標を掲げることで、貯めるモチベーションを高めていくことが大切なのです。
 

もう貯蓄だけじゃ増えない! でも貯蓄が最初の一歩

さらにどのような金融資産に預けているかのデータも出ています。「預貯金」は43.9%と前回(54.1%)より減り、次が有価証券(債券・株式・投資信託)の19.2%と前回(18.0%)よりも増加しています。

低金利の影響で、預金だけではなかなかお金が増えていかない時代。だからこそ、投資も賢く取り入れることが、1000万円貯めるためには必要不可欠なのです。
 

1000万円貯金するため必要な「3つの力」

1000万円貯めるためには、(1)積立貯蓄、(2)有利な安全性商品、(3)投資商品、の3つをバランスよく組み合わせることがポイントになります。

とはいうものの、積立額が十分でないのにいきなり全額で投資商品にチャレンジするのはNGです。貯まった金額に応じて資産を活用しながら、着実に増やしていくこと。具体的には、次の方法で行っていきましょう。
 
(1)まずは積立定期預金や財形貯蓄(勤務先が制度を導入していれば)、投信積立でタネ銭をコツコツ積み上げていく。
(2)(1)でまとまった金額になったら、利率の高い安全性商品に預け替える。積立貯蓄はそのまま継続。
(3)積立貯蓄や安全性商品の利益の一部で、投資商品に投資する。

 
まず基本となるのは(1)積立貯蓄です。毎月積み立てるお金を捻出するためにも、家計の見直しと節約を進めることが、1000万円貯めるための入り口となります。

次に、積立額がまとまったら、100万円などで金利が高くなる安全性商品に預け替えます。さらに投資商品を活用して大きく増やすことで、目標達成へのスピードを上げていくことができるのです。
 

1000万円貯めるための「テク10」をご紹介!

それでは何を実践していければいいか、具体的にご紹介しましょう。
 

テク1 家計簿を付けて家計の無駄を洗い出す

まずは積み立てを始めるために、家計の収支バランスのチェックを行いましょう。手取り収入の中から食費、住居費、電気・ガス・水道代、通信費や被服費などの項目ごとに、何にどれだけ使っているかを割り出します。
 
例えば一人暮らしの場合、食費は15%、住居費は30%など、理想といわれる家計バランスがあります。そこに自分の支出を当てはめてみて、超過しているものがあれば見直しを検討するという具合です。

家計シミュレーションは、以下のリンクからエクセルファイルをダウンロードすれば、簡単に行えます。早速入力して、無駄な支出を探り出しましょう。
 
ライフスタイル別カンタン家計シミュレーション(MS Excelファイル)
家賃は3割以内?1人暮らしの家計支出バランス
 

テク2 固定費を減らして自動的に支出減に

家計の見直しでまず着手したいのが「固定費」です。固定費は毎月の支出額が変わらないので、一度見直しをすれば、そのあとは自動的に支出減へとつながります。さきほどの家計シミュレーションの結果を見ながら、家賃や生命保険、通信費などをチェックしていきましょう。
 
もし、身の丈に合っていない高額な家賃を支払っているなら、少し手狭な部屋への引っ越しなども検討しましょう。自然に電気代の節約にもなります。住宅ローンも見直しを行っていないなら、借り換えを考えてもいいでしょう。諸経費を含めて借り換えが得かを調べる手間はかかりますが、見直し後の効果が期待できます。
 
生命保険も、保険料をまとめ払いするだけでも割引になります。保険料を有期払いから終身払いにすれば、目先の保険料の負担は軽くなります。

通信費も、いらない固定電話を解約する、携帯電話はプランの変更や格安SIMに乗り換えることで、節約へとつながります。
 
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テク3 流動費は項目別に予算化する

流動費としてあげられるのは、食費や外食費、日用品代、レジャー費、交際費などです。項目別に予算化して、その中でまかなうようにしましょう。食費と日用品代の引き締めには、「袋分け」にして、1週間の予算を決めて使うのが有効です。

レジャー費は、入園料などがかからない、無料で楽しめるスポットをチェックしたり、金券ショップを利用するのもおススメです。
 
月3万円を貯める!流動費の節約方法とは
 
ランチで外食することが多い人は、2回に1回はお弁当を持参するだけでも支出を半分に減らせます。実は1000万円以上の貯蓄がある人は、毎日の出費に敏感。お弁当を持参して支出をセーブしている人が実に多くいるのです。
 
「1000万円貯蓄」がある人の平日ランチって?
 
また、たまにしかいかないスポーツクラブを退会して、地区のスポーツセンターを利用する手もあります。語学教室なども、テキストを購入すれば、テレビやラジオなどで学べるものや、スカイプなどでお手頃価格で学べるレッスンを選ぶという方法もあります。そのほか、お金がかからない・割安な趣味を始めると、お財布に優しいばかりか、心も豊かになります。
 
1000万円以上貯蓄がある人の「セルフ系趣味」8選
 
もちろんすべての項目を見直すのではなく、「これはいらないな」と思うものを率先してカットしていくようにしましょう。お金の使い方に優先順位をつけることが、節約が長く続く秘訣なのです。
 

テク4 減らせない支出に備えてデパート商品券や旅行積立も利用

お中元やお歳暮などの交際費はなかなか削れないもの。そんな場合は「デパート友の会」もおススメです。一定金額を12カ月積み立てると、13カ月分の金額が利用できるというもの。絶対使う用途があるなら、お得です。

また、実家への帰省など、旅行によく行く家庭なら「旅行積立」を利用してもいいでしょう。これは積立額に対して最大3%のサービス額がプラスされるというもの。削れない支出がある場合は、積立額より多くの金額が利用できるサービスの活用がオススメです。
 
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テク5 積立貯金は先取り貯蓄でなかったもの扱いに

家計の見直しをして貯蓄額が確保できたら、給料日に貯金できるシステムを作りましょう。会社に制度があれば、給与天引きで貯められる財形貯蓄を、なければ銀行の自動積立定期預金を利用しましょう。「先取り貯蓄」で引かれた分はなかったものと考えて、残ったお金で生活するようにします。
 

テク6 積み立ては1日でも早く、1円でも多く始める

積み立てをするなら、とにかく1日でも早く始めましょう。どの商品で積み立てようかと迷っている間に、せっかく捻出したお金を使ってしまうことになりかねません。目標額が同じなら、早く始めて長く積み立てるほうが、毎月の積立額は少なくてすみます。積み立ての最大のパワーとなるのは「時間」なのです。

また、同じ期間積み立てるなら、1円でも多く始めたほうが多く貯まります。家計の見直しを続けて、さらにタネ銭が捻出できるようになったら、即座に積み立てに回しましょう。
 

テク7 積立分の一部を投資に回す

もし、1カ月に積み立てできるお金に余裕があるなら、毎月1万円でいいので積立投資信託に挑戦しましょう。銀行の積立預金は低金利のため、残念ながら利回りが期待できません。投資商品を積み立てで始めることで、少しずつ投資に慣れていくことができます。
 
また、投資信託は値動きがあるため、長期間積み立てていくことで、価格変動リスクを抑える効果も期待できます。つみたてNISAや個人型確定拠出年金(iDeCo)なら、積み立てで投資信託を買うことができ、利益分にかかる税金は非課税になるというメリットもあります。
 
NISA・ジュニアNISA・つみたてNISAの違いとは?
 

テク8 まとまったお金が貯まったら高金利の定期預金に預け替え

積み立てである程度貯まったら、その一部を高金利の定期預金へ預け替えましょう。例えば大手銀行の場合、1年定期で金利は0.01%(300万円未満)ですが、ネット定期ではより高い金利のものもあります。中には大手銀行の40倍という商品も!

これらは少額では利用できないことがあり、ある程度資金があるからこそ受けられる恩恵ともいえます。50~100万円を目安に預け替えを検討しましょう。
 
●ネット定期(1年定期)の金利例(11月9日現在)
・SBJ銀行「100万円上限定期預金」(10万円以上)…0.4%(11月30日まで)
・愛媛銀行 四国八十八カ所支店「100万円限定だんだん定期預金」(100万円)…0.27%
・香川銀行 セルフうどん支店「超金利トッピング定期預金」(10万円以上)…0.27%
・島根銀行 しまぎんインターネット定期預金「ネットプラス」(10万円以上)…0.25%

 

テク9 投資は長期で持てる日本株を基本に

さらに貯蓄金額が増えて、いざというときに備えられるお金が十分に確保できたら、資産を増やすためにも本格的な投資を組み入れましょう。毎月の積立金額の一部や、定期預金などで増えた分を資金に充てること。投資信託の次に身近な日本株での運用が一案です。

お目当ての銘柄がないのであれば、10万円程度で投資可能な身近な銘柄に投資してみるといいでしょう。例えば三菱UFJフィナンシャル・グループは6万8540円、ヤフーは3万3200円で購入が可能です(株価は11月9日現在)。そのほか株主優待や高配当株に投資をするという方法もあります。

ただし、投資をするうえでのポイントは、短期で結果を求めようとしないこと。1つの投資対象に集中しない、わからないものに投資しないことも大切です。
 

テク10 投資は途中で利益を確定することを忘れない

投資は短期で結果を求めないと同時に、ほったらかしにしないことも重要です。積立投資信託も日本株も、定期預金などと違い、価格が上がったり下がったりするもの。いま価格が上昇しているとはいっても、ずっと続くとは限らないのです。

積立投資信託の場合、一部を解約することができるのもメリットのひとつ。儲かっているときに、途中で利益を確定しておけば、その分は確実に収益となります。その後下がったとしても、精神的なダメージが軽くて済み、さらに損失分を抑えることになります。
 
1000万円貯めるためには、最初は積み立てを始めるために、家計の見直しや節約が欠かせませんが、次第に貯めグセが付けばしめたもの。これは、1000万円貯めるための登山に備えた“足慣らし”のようなものなのです。
 
すべてのテクを初めからクリアしようと思わずに、1つ1つ取り入れて、そして長く続けていきましょう。続けていくことで、少しずつゴールが近づいてきますよ。

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