LHD-SDSAシリーズは、ラトックシステムの高性能外付けHDD |
スペック項目の見方(2)
……HDDには、データアクセスの性能向上を目的としたキャッシュメモリが置かれています。キャッシュメモリには、最近アクセスしたデータ、使われることが予測されるデータ、最近書き込まれたデータが、一時的に保持されています。
HDDのキャッシュメモリは2MB~16MB程度まであり、この容量が大きいと、一般に高速・高性能となります。
……HDDの読み取りヘッドが、記録板に保持されているデータの場所まで移動する時間のことです。記録板のもっとも外側から内側まで移動する時間を「最大シークタイム」、隣のトラックまでの移動時間を「最小シークタイム」、平均を「平均シークタイム」と言います。とくに表記がない場合は、「平均シークタイム」をあらわします。
単位は「ms」(ミリ秒)で、数値が小さいほど移動時間が短くなります。つまり、データの読み取りが速いということ。最近のHDDでは、9.0ms~11.0ms程度が標準的です。外付けHDDの場合、シークタイムのデータは公開されていない場合もありますので注意しましょう。
……外付けHDDを購入する際には、もっとも注意したいポイントです。外付けHDDとPCとをつなぐインターフェースの形式を示し、USB2.0、IEEE1394、IEEE1394b、eSATA、LANの5種類があります。
ユーザーにとって気になるのは、インターフェースによってデータの転送速度が異なることと、PCによっては標準で対応していないものがあるということです。
・USB2.0……外付けHDDではもっとも一般的なインターフェースで、ほぼすべてのPCに搭載されています。Windows XP/2000では問題なく利用できますが、98/98SE/Me/2000(一部)では機器の安定性に問題が出たり、対応していないこともありますので要注意です。データ転送速度は、60MB/s(理論値)です。
・IEEE1394……これも、ほぼすべてのPCに搭載されているインターフェースです。データ転送速度は50MB/s(理論値)で、USB2.0とほぼ変わりませんが、実効速度はやや劣る場合があります。
・IEEE1394b……データ転送速度は100MB/s(理論値)と高速ですが、採用されているPCはごく少数です。このため、このインターフェースを利用するには、拡張カードを増設する必要があります。
・eSATA……内蔵型HDDで採用されている、データ転送速度150MB/s(理論値)のSATA(シリアルATA)規格を、外付け可能なように拡張したものです。ケーブルの長さは2m以内に限られ、PCに拡張カードを増設する必要があります。
eSATAに対応した外付けHDDは、PCの起動用ドライブにできるという利点があります(通常、Windowsを起動できるのは内蔵ドライブのみ)。内蔵ドライブにWindows XP、外付けHDDにWindows 2000というように別々のOSをインストールし、切り替えて使用するというようなことが可能になります。
・LAN……インターネット接続に利用する、Ethernetケーブルを使って接続する方式です。Gigabit Ethernet(ギガビット・イーサネット、1000BASE-T)対応機種の場合、理論値では125MB/sの速さですが、実際のデータ転送速度はUSB2.0とほぼ同じぐらいです。
すでにLAN状態になっている事務所や家庭向きで、複数のPCからのバックアップに最適です。LAN初心者にとっては、最初の設定がやや難しいのがマイナスポイントです。
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