HDDは大切な情報の宝庫。管理は万全に |
PCは情報の宝庫
個人情報保護法が施行されるなど、情報の管理に対する意識が高まっています。しかし、昨今も相次いで企業からの個人情報の漏えいが明らかになるなど、管理体制は万全とはいえないようです。ところが、個人ユーザーのこの問題に対する意識は、さらに「お寒い」状況です。本人が気づかないだけで、さまざまな情報が漏れている可能性が否定できません。
PC内のHDDには、ユーザーが苦労して蓄積したさまざまなデータが蓄積されています。家計簿をつけていればその家庭のおカネの使い方がわかりますし、友人などの名前・住所・電話番号・メールアドレスなども保存されています。「社内秘」の文書が、家庭のPC内に残されているかもしれません。情報管理をきちんと行う上では、「HDDは情報の宝庫である」ということを、しっかりと押さえることが第一歩です。
筆者の知人(中小企業経営者)には、ウイルスに感染したメールを送ったことから、大事な取引先を失ったケースがあります。意図の有無にかかわらず、いまや情報を漏らすことは、ウイルスメールを送りつけることと同じぐらい、社会的責任を問われる事態であることを理解しておきたいものです。
PC処分時こそ肝心
意外な盲点になっているのは、PCを処分する際の措置です。いまから考えると信じられない話ですが、毎年4~5月になると、都内の大学周辺には、研究室で不要になったPCがまとめて捨てられていたものです。いずれ業者が引き取りに来るのですが、それまでの数日間、公道から見える場所に放置されているのですから、セキュリティも何もあったものではありません。個人ユーザーでも、不要PCをこのような状態(不法投棄を含む)におくことはいけません。
現在、不要になったPCは、家電リサイクル法に基づき、メーカーに引き取りを依頼します。この適用外の法人向けPCは、リサイクル工場訪問 廃棄PCはどうなる?で紹介したように、専門の処理場に運ばれます。
メーカーや処分場では厳正な情報管理措置がとられているため、引き取り後に情報が漏えいする可能性はほとんどありません。しかし、引き取り前に、自分の手で漏えい対策を施しておけば、さらに安心です。漏えい対策の中心は、やはりHDDを処分することです。
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CONTENTS
Page1:HDDは情報の宝庫
Page2:HDDの処分法
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