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次世代DVD競争をめぐる4つの戦場(2ページ目)

いまだ一本化できない次世代DVD規格。Blu-rayとHD DVD、両者の「戦争」ともいうべきこの争いの行方を、PCを含むいくつかの視点から診断してみました。

大島 克彦

執筆者:大島 克彦

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第1の戦場:ハリウッドの映画大手

DVDビデオで楽しむものといえば、やはり映画。そして映画コンテンツといえば、米ハリウッド。今後のハリウッド・コンテンツがBD、HDのどちらで販売されるかは、規格競争の勝敗に大きく影響します。以下は、映画大手のDVD販売額(米国内)と次世代DVDの関連です。

映画大手のDVD販売額
米国映画大手のDVD販売額


BDを支持するのは、ウォルト・ディズニー、ソニー・ピクチャーズ、20世紀フォックスの3社で、合計シェアは45.2%です。ワーナーブラザース、パラマウントの2社は、BDとHDの双方を支持しており、計31.6%。これを合わせると、BDを支持するのは76.8%に及びます。

これに対して、HDのみを支持するのはユニバーサル。「二股」のワーナーブラザース、パラマウントを合わせても、過半数に及ばない44.6%。

ハリウッドという「戦場」では、BDが優勢だと言えます。

第2の戦場:DVDレコーダー

次に、DVDに記憶・再生する中心的機器である、DVDレコーダーのシェアから、次世代DVDを考えてみましょう(MM総研調べ、2004年度日本国内)。映像コンテンツは、それを見る機器が揃ってこそ意味があるからです。

DVDレコーダー出荷実績
国内のメーカー別DVD・HDDレコーダー出荷実績(2004年度)


シェア第1位の松下電器以下、BD陣営の企業が並んでいす。「DIGA」(松下)、「スゴ録」(ソニー)を中心に、人気ブランドがそろい踏み。その合計は79.4%で、「その他」に含まれる日立を含めれば、80%を超えます。

これに対して、HD陣営は第3位の東芝(15.6%)のみで、両規格を支持する三洋電機を入れても、2割にとどきません。HDのパートナーであるNECが、DVDレコーダーを販売していないこと、三洋電機が経営不振から脱していないことは、HD陣営には不安材料です。

DVDレコーダーという「戦場」では、BDの圧勝です。

肝心のPC、そして波乱要因は?……>>NEXT


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