サーバとは?
「サーバ」とは、どのようなものでしょうか? サーバは、私たちがインターネットを利用する際に、なくてはならない働きをするコンピュータです。サーバに対して、皆さんがふつうに利用しているパソコンを「クライアント」と呼びます。インターネットで Web ページを見ることができたり、メールの送受信ができるのも、サーバとクライアントがあって、初めてできることなのです。皆さんが All About の Web サイトを見るときのことを例にとってみます。皆さんは All About の URL(http://allabout.co.jp)をタイプするか、「お気に入り」から All About をクリックしていることでしょう。このとき、あなたの PC から All About のサーバに、「All About のサイトのデータを送れ」という信号が送られます。すると、サーバはそのリクエストにこたえて、All About のサイトのデータ(Web ページの HTML データ)を送信します。
クライアントはそのデータを受け取り、PC の Web ブラウザにページが表示されるという仕組みです。サーバの重要性がお分かりいただけたと思います。
サーバには、Web ページのデータを送ってくれる機能を持つサーバ(Web サーバ)だけでなく、いくつもの種類があります。また、サーバは、外部(インターネット)に公開することもできますし、公開せずに、家庭内・社内だけで利用することも可能です。
サーバとクライアントのデータのやりとりで、Web サイトを見ることができます |
サーバでできることは?
サーバには、いくつもの種類があります。サーバ用コンピュータにアプリケーション・プログラムをインストールすることで、さまざまなことができるようになるのです。以下に、代表的な機能(サービス)を紹介します。・ファイル共有サーバ
ネットワークを通じてファイルのやりとりを行うもので、各 OS 向けそれぞれにアプリケーションがあります。UNIX 系 OS に Windows 向けの共有サービスを提供するSamba(サンバ)が代表格。基本的に、家庭内・社内向けです。
・Web サーバ
Web ページの公開のためのサーバです。代表的なアプリケーションに Apache(アパッチ)がありますが、Windows 用の IIS というアプリケーションも有名です。
・メールサーバ
メールの送受信・受信メールの保存を行うサーバです。Postfix(ポストフィックス)、Sendmail(センドメイル)が代表格です。
・FTPサーバ
ファイルを転送するためのサーバです。ソフトウェアのダウンロード・サイトで使われていますし、Web サイトへのファイルのアップロードの際にも、このサーバが活躍しています。アプリケーションに、Proftpd(プロエフティーピーディー)などがあります。
・プリントサーバ
複数のパソコンからの印刷命令を適切にさばくためのサーバです。基本的に、多くのパソコンをかかえる会社・事業所内での用途向けです。
・データベースサーバ
ショッピングサイトの顧客情報管理などで使われる、データベースとしての保存・管理・検索を行うためのサーバです。アプリケーションには、MySQL(マイエスキューエル)、Windows 用の SQL Server、大規模向けの Oracle(オラクル)などがあります。
・アプリケーションサーバ
ユーザが独自にプログラムしたアプリケーションを実行するサーバ環境です。Java という言語で書かれたプログラムを実行する、Tomcat(トムキャット)、JBoss(ジェーボス)などがあります。
・その他
その他、ドメイン名とIPアドレス(後述します)を参照させる DNS サーバの Bind(バインド)、メーリングリストサーバの Mailman(メールマン)などがあります。
マイサーバでスキルアップ!
自前でサーバをたてなくとも、レンタルサーバという、サーバ用パソコンの一部、または1台を月極めでレンタルできるサービスもあります。しかし、マイサーバのメリットは、自分の思うようなサービスを提供したり、情報発信ができることです。当然、サーバの運営にはスキルも必要になりますが、運営を通じて、スキルアップしていくのもアリでしょう。
最適なサーバ環境は…>>NEXT |
CONTENTS
Page1:「サーバ」でどんなことができる?
Page2:MacOS X Server のメリットは?
Page3:サーバを準備しよう
Page4:MacOS X Server のインストール