照明・LED/LED照明

省エネってホント?「LEDのあかり」の誤解あるある

光がまぶしすぎる、光が広がらない、リモコンはないなど、みなさんはLEDのあかりに対してこのような誤解をしていませんか? 今回は、LEDのあかりに関するありがちな誤解と、正しい知識について解説します。

執筆者:越川 俊男

10月21日は、トーマス・エジソンが白熱電球を開発した日にちなみ「あかりの日」と制定されています。私たちはこの「あかりの日」に様々なイベントを実施しているのですが、昨年(2017年)実施したアンケートによりLEDのあかりに対する誤解が多いことが分かりました。

そこで今回は、LEDのあかりに関するありがちな誤解と、正しい知識を見てみましょう。
 

【誤解1】LEDの光はまぶしすぎる、広がらない

白熱電球や蛍光ランプは全方向に拡がる光であるのに対して、LEDは元々まっすぐに進む光であるという特徴の違いがあります。

このため、取替の際に光の広がり方に工夫したLEDランプを選ばないと、まぶしいと感じたり、以前と比べて光が広がらないと感じてしまうかもしれません。LEDランプを購入する時に、光が全方向に拡がる「全方向タイプ」を選ぶことでその誤解は解消します。

LEDランプの商品パッケージには「全方向タイプ」「下方向タイプ」「集光タイプ」など光の方向について記載されているので、用途に合わせて購入すれば、「LEDの光はまぶしすぎる。広がらない」などの誤解にはつながらないでしょう。
LEDの光の広がり方

全方向が明るいタイプは、下方向が明るいタイプよりも白熱電球に近い光の広がり方なので、リビング・ダイニングのダウンライト、ペンダントやフロアスタンドにもおすすめです。下方向が明るいタイプは、廊下・トイレ・洗面所などのダウンライトや絵画や写真を照らすスポットライトにおすすめです。

LEDペンダントライトの光の広がり方

ペンダントライト(透過性のセード[カバー])の場合、 光の広がり方による見え方のイメージ

セード(カバー)が、プラスチックやガラスなど透過性のある素材の場合は、「全方向が明るいタイプ」を選びましょう。「下方向が明るいタイプ」は、セード上部に光が回らず陰ができて暗く感じてしまいますので、購入時に気を付けましょう。

最新のLED照明器具やLEDランプであれば、LEDのあかりの特性を踏まえレンズやカバーで光を全体に拡散させて、まぶしく感じない商品が多く発売されていますので、暮らしにあわせお選びいただけます。
 
LEDのあかり

ダイニングテーブルの上をしっかり照らしつつ、セード(カバー)からのあかりも広がり、全体的にあかるい印象を与えてくれます。

 

【誤解2】LED照明は白色のみ。電球色はなく、調光もできない

LED照明の光の色には、白熱電球の光色に近い「電球色」、 昼間のような光色の「昼白色」「昼光色」などがあります。それぞれの光の特徴や選び方のポイントは「ライフサイクルに合わせる!LED照明の選び方」で解説しているので参照してください。

また、最近のLED照明器具は、光の色を調整する「調色機能」や、明るさを調整する「調光機能」が付いた商品が増えています。これらを選べば、くつろぎたいとき、読書や仕事をしたいときなど、その時々に最適な光を選ぶことができます。
LEDのあかりの違い(昼光色、昼白色、電球色)

調色・調光機能がついたLEDシーリングライト。暮らしのシーンに応じて、光の色や明るさを変えることで快適な空間をつくれます。

 

【誤解3】リモコン付きや人感センサ付きのLED照明器具はない

現在販売されているLED照明器具(主にシーリングライト)であれば、ほとんどリモコンは付いていますので、ベッドやソファに居ながら、リモコン操作で電源ON/OFFや調色・調光ができます。寝室やリビングのあかりに特におすすめです。
※リモコン有無や機能は、商品(LED照明器具)によって異なります。
 
LED照明器具のリモコン

左:壁スイッチまで移動することもなく、ソファやベッドの中から点灯、消灯はもちろん、あかりの色や明るさをリモコン1つで操作できます。右:留守番時に設定時刻になるとあかりのスイッチが自動的にON/OFFし防犯にも使用できる点灯消灯タイマー付きなど多機能リモコンもあります。


人感センサ付きのLED照明器具も、ダウンライトや小型シーリングライトなど様々な種類が販売されています。夜中のトイレや荷物を抱えているときにはありがたい機能なので、玄関や廊下、階段、トイレなどにおすすめしたいあかりです。
 
LEDのあかり

人に反応して自動的に点灯・消灯する人感センサ付きLED照明器具。消し忘れの心配がない点もメリットといえます。

 

【誤解4】蛍光ランプ器具からLED照明器具への交換は工事が必要

現在使用している照明器具が「引掛シーリング」で取り付けられている場合、電気工事は不要で、自分で交換することができます。
LED照明器具

照明器具が自分で取り外せ、天井に写真のような「引掛シーリング」が付いていればLED照明器具への交換は自分で簡単に行えます(重量によっては天井面への固定が必要です。取り付けの際は取扱説明書をご覧ください)。


自分で交換できる主なLED照明器具は、シーリングライト、ペンダント、シャンデリアの3種類です。近頃はデザイン性が高い商品が増えているので、お部屋のインテリアや自分の好みに合う商品が必ず見つかるでしょう。
LEDのあかり

 

LEDのあかり

「引掛シーリング」に対応するLEDペンダントやLEDシャンデリアの種類は年々増えています。照明器具ごと交換してお部屋の印象をリフレッシュしましょう!

 

【誤解5】浴室や屋外で使えるLED照明器具はない

近年、LED照明器具のラインナップも充実し、浴室や、玄関・庭などの屋外で使える商品も数多く揃うようになりました。

浴室や屋外は他の空間と異なり、湿度が高く、水に濡れる可能性がある場所です。LED照明器具に交換する場合、安全上、浴室には「防湿形」を、屋外には「防雨形」を選択する必要があります。

「防湿形」「防雨形」のLED照明器具に交換する場合は、電気工事が必要になります。販売店や工事店に連絡し、取り付け・交換を依頼しましょう。
LEDのあかり

浴室は「防湿形」、屋外は「防雨形」の照明器具が使用されています。使用年数が10年を過ぎると故障率が急に増えるため、使用期間によってはランプ交換でなく、LED照明器具への買い換えをおすすめします。


今回、アンケートで多く見られた“誤解”について正しい知識をお伝えしましたが、他にも誤解があるかもしれません。疑問や不安があれば、街の電器店や家電量販店、ショールームなどで質問して、正しい知識を得たうえで商品を選び、安全かつ快適なあかり生活を手に入れてください。

【関連情報】
あなたは知っている? LEDの正しい知識
新築&リフォームの前にあかりのショールームへ行こう
忘れてない?快適な暮らしにする照明器具リニューアル

【関連サイト】
「あかりの日」に全国の小学生に向けたポスターコンテストも開催中。詳しくは「あかりの日ホームページ」をご覧ください。 
 

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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