●だぶつけば下がり、不足すれば上がる?
激しく価格変動を起こすメモリですが、その発生メカニズムは簡単です。ズバリ、「需給バランスが崩れる」からです。需要があるのに流通数が少ないと価格は上昇、逆に流通でだぶつくと価格が下落します。長いスパンで見れば技術革新などのおかげで緩やかに価格が下降するのですが、一時期の生産調整や大口需要などにより、メモリの品不足がおきると価格が上昇することがあります。
PCの需要期である年度末、夏や冬のボーナス時期などは、メモリ需要が増えますので価格は上昇傾向です。反対に2・8(ニハチ)と呼ばれる2月8月は需要が下降し、価格も下がり気味になります。そんなありふれたこと以外にも、PC関連の電子部品はその多くが台湾などで製造されている関係で、旧正月に合わせて価格が変動するタイミングがあります。
PCメーカなど、大口需要は実際の需要より早い時期に調達するため、商品取引ではありませんが先物価格のような状態になります。あらかじめ需要を見込んで大量に発注したものの、市場が付いてこないためにPC自体がだぶつくようなことがまま発生します。すると、搭載を予定していたメモリも余りますので、これらがどこをどう巡ってくるのか、秋葉原などでバルク品として売られると言うことが発生します。メモリモジュール、すなわち基板に実装されてそのままPCに搭載出来る形で売られたり、その前の段階、つまり部品としての黒いゲジゲジ状態で流通したりもあります。