英国王室やご皇室のニュースでも必ず使われる英語の敬称について学んでみましょう。
バッキンガム宮殿
国際儀礼(プロトコル)とは?
国際儀礼(protocol:アメリカ発音ではプロトコール、イギリス発音ではプロトコルのようになります)は、外務省ホームページには次のように説明されています。~国際的な交流の場面では、歴史、文化、言語などの違いから、誤解や不信が生まれやすくなります。
相手への敬意と全ての国を平等に扱うことを基本とする「プロトコール」は,無用な誤解や争いを避け、外交を円滑に進める環境作りのための知恵として生まれました。
国と国、人と人の営みをスムーズにする、その場にいる人々がお互いを認め合い、心地良いコミュニケーションを図るための共通認識が、プロトコールなのです(文字強調はガイドによるもの)~
いかがでしょうか?
グローバルに活躍することを目指す場合、プロトコルを身につけることは必須だと言えるでしょう。一見すると、堅苦しく面倒なものにも思えますが、同省ホームページの解説は、次のように締めくくられています。
~但し、プロトコールは必ずしも絶対的な規則ではなく、これまでも時代とともに変化しており、地域や国によって差異もみられます。
また、会合の趣旨、参加者の認識、会場の制約などによって柔軟に運用されることも大切です(文字強調はガイドによるもの)~
このように、必ずしも一元的に運用されている規則でないことがわかりますが、現在の日本で採用されているプロトコルを知っておけば、どのような国に行っても大抵困ることはありません。
引用元は外務省ホームページ:www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/wakaru/topics/vol119/index.html
プロトコルで定められた要人の敬称
さて、プロトコルは、国旗掲揚の方法、席次、ドレスコードなど様々なことに渡りますが、要人の敬称もその一つです。主な敬称をまとめてみましょう。
- 国王・女王陛下:His/Her Majesty(ヒズ/ハー マジェスティ)
- 王族や王子・王女:His/Her Highness(ヒズ/ハー ハイネス)や、His/Her Royal Highness(ヒズ/ハー ロイヤル ハイネス)
- 大統領・首相・閣僚・大使閣下:His/Her Excellency(ヒズ/ハー エクセレンシィ)
例えば、「女王陛下」と直接ご本人に呼びかける時には、Your Majesty(ユア マジェスティ)となります。Queenは位の称号ですので、敬称としては使われません。
Mr. Ms.だけではない敬称
最初は無難にプロトコル通りの敬称を使い、"Call me ○○." (○○と呼んでください)のように、相手からファーストネームなりニックネームなりで呼ぶように申し出があった時に、適宜変更していくことをお勧めいたします。
上記敬称の他には、博士号取得者に対するDr.(ドクター) 、大学教授に対するProfessor(プロフェッサー)があります。
日本の皇族の方々の敬称
次に、日本の皇族の方々の敬称をいくつか挙げてみましょう。天皇陛下や皇后陛下には、王族と同じMajestyにEmperor(エンペラー)やEmpress(エンプレス)が加わります。また、王族にはRoyalが使われますが、皇族にはImperial(インペリアル)が使われます。
京都御所
- 天皇陛下:His Majesty The Emperor(ヒズ マジェスティ ジ エンペラー)
- 皇后陛下:Her Majesty The Empress(ハー マジェスティ ジ エンプレス)
- 天皇皇后両陛下:Their Majesties The Emperor and Empress(ゼア マジェスティーズ ジ エンペラー アンド エンプレス)
- 皇太子殿下:His Imperial Highness The Crown Prince(ヒズ エンペリアル ハイネス ジ クラウン プリンス)
- 皇太子妃殿下:Her Imperial Highness The Crown Princess(ハー エンペリアル ハイネス ジ クラウン プリンセス)
- 皇太子同妃両殿下:Their Imperial Highnesses The Crown Prince and Crown Princess(ゼア エンペリアル ハイネシィズ ジ クラウン プリンス アンド クラウン プリンセス)
いかがでしたでしょうか。
普段はMr. Ms. Sir. Madamをよく見かけますが、皇室や王族の話題が出た時には、ぜひ思い出してみてくださいね!