共働き夫婦は、電子マネーをよく使う?
皆さんは、電子マネーやクレジットカードなど、どれくらい利用しますか? 総務省「家計消費状況調査」(2017年)によると、「二人以上の世帯」では、半数以上の世帯(54.3%)で「電子マネーを持っている世帯員がいる」そうです。また、電子マネーを利用した世帯員がいる場合、1世帯当たり平均で月17,644円(内、交通費は4,603円)使っているとのこと。電子マネーを持っている家族の人数にもよりますが、意外と多く使っているのですね。配偶者がいる世帯で見てみると、「配偶者が仕事をしている場合は、月18,301円(内、交通費は4,918円)」、「配偶者が仕事をしていない場合は、月17,098円(内、交通費は4,275円)」と、共働き夫婦の方が電子マネーの利用額が多いことが分かりました。
電子マネーというと、Suica(スイカ)やPASMO(パスモ)、ICOCA(イコカ)など交通機関が発行している「交通系」と、楽天Edy(エディ)やnanaco(ナナコ)、WAON(ワオン)など「商業系」のものがあります。電車・バスに乗る際や駅ナカ、コンビニ等で買い物の際、精算も早く小銭でお財布が重たくならないので、大変便利です。通勤時やランチタイムに電子マネーがよく使われると考えると、共働き夫婦の利用額が多いのも納得です。
ネットショッピングの利用額は、平均月3万円
電子マネーと同様、ここ数年急速に利用者が増えているのが、ネットショッピングです。前出の調査では、「インターネットを通じて注文をした」世帯員がいる場合、その支出総額は、平均月30,939円とのことでした。配偶者の仕事の有無で見てみると、「配偶者が仕事をしている場合は、月31,113円」「配偶者が仕事をしていない場合は、月31,701円」と、若干ではありますが、片働き夫婦の方がネットショッピングの利用額が多いことが分かりました。子育てや介護等で買い物に行くのが大変な時など、インターネットで注文して自宅に届けてもらえると助かります。もしかしたら、そうした事情が背景にあるのかもしれません。キャッシュレス化は、ますます増える
電子マネーやクレジットカードなどを利用する人は年々増えていますが、諸外国と比べると日本はまだまだ遅れているそうで、各国のキャッシュレス決済比率の状況(2015年)をみると、日本は18.4%だそうです。(韓国:89.1%、中国:60.0%、カナダ:55.4%、イギリス:54.9%、オーストラリア:51.0%、スウェーデン:48.6%、アメリカ:45.0%、フランス:39.1%、インド:38.4%、ドイツ:14.9%)(2018年4月経済産業省キャッシュレス・ビジョン<要約版>より)。アメリカや欧州諸国よりも、韓国や中国の方がキャッシュレス化が進んでいるのですね。日本にいらした外国人観光客の方は、カードが使えないお店が多くて困っている、という話を聞いたことがありますが、これほど日本が遅れているとは知りませんでした。日本政府としても、今後、労働者人口減少や生産性向上、税収向上などに向けて、キャッシュレス化を推進していくようですので、電子マネー等が使える場所がさらに増えることでしょう。お金周りのペーパーレス化も進んでいる
現金に触れずにお金が動く、といえば、給与明細や源泉徴収票など、勤務先のシステムからPDFファイルなどで発行されるところも増えてきました。中には、給与明細を確認することなく、口座に振り込まれた金額だけチェックする、という人もいらっしゃるそうです。また、金融機関の取引明細や残高などもWeb上で見ることができ、通帳を発行せずにWeb上で閲覧するシステムを取り入れている銀行もあります。最近は、クレジットカードの利用明細なども、Web明細(カードの利用明細や請求書をインターネット上で確認することができるシステム)への切り替えが進み、「紙で発行する場合は手数料がかかる」というカード会社もあるようです。
こうしたお金周りの書類が電子媒体で発行(ペーパーレス化)されると、紙で発行するよりも環境に優しく、見たい時にパソコンやスマホで確認できるので便利です。けれども、パスワードの管理や金額(取引明細)の確認など、今まで以上に意識する必要もあると感じています。
電子マネーやWEB明細を家計管理にどう活かす?
電子マネーやクレジットカードなど、お金を使っている実感が湧きにくい上に、さらに利用明細も紙で見る機会が減ると、無意識のうちに浪費してしまう可能性があります。まずは、自分たちが何にいくらお金を使っているのか、毎月必ず金額や明細等を確認するようにしましょう。●利用明細を確認するタイミング:給料日や月末月初など、日にちを決めて、カレンダーアプリなどで定期的な予定に登録し、ある程度まとめてチェックすると効率的です。クレジットカードや携帯電話料金などは、会社によって引き落とし日が異なるので、「引き落とし日のお知らせ」や「支払額の案内」などのメールが届いた日にチェックする、というのも良いでしょう。管理そのものを口座連動型のWeb家計簿で行うと、まめにチェックできるのでさらに便利です。
【参考コラム】インターネットを使ってお金を簡単に管理する方法
●使うカードの枚数を減らす:使うカードを集約すると、利用状況が把握しやすく、ポイントも効率よく貯まります。
●あらかじめ電子マネーにチャージする金額は決めておく:例)コンビニで使う商業系電子マネーは、チャージする金額を月〇千円以内にするなど。
ちなみにガイド平野の場合、交通系の電子マネーは、交通費中心で使い、オートチャージを設定しています。利用履歴は、もっぱらクレジットカードの利用明細で確認し、交通費として管理しています。一方、商業系の電子マネーは、オートチャージ機能は設定せず、毎月の予算(食費に含む)を決めてチャージし、利用履歴確認は、チャージをする時にざっくりチェックしています。
現金や紙の明細の場合と、基本は同じで、使っている金額の把握と予算の管理が大切です。便利なツールを賢く使って、家計管理もスマートに行えますように!
【関連リンク】
●家計に占めるネットショッピング支出の増加に注意!?
●ネットショップではまる3つの落とし穴、その対策は?
●わが子へ携帯・PC・電子マネー、どう与える?
●電子マネーを見える化しよう!
●共働きの家計管理のコツは「4つの口座」活用にあり!
●【チリツモ暗算】で、今度こそ家計をプチダイエット!
●マイナス金利時代でも使える!? 総合口座定期の活用法