日本に来る外国人は激増。でも、国際結婚は……?

国際結婚の婚姻数は、実は2006年から減少し続けています。

国際結婚の婚姻数は、実は2006年から減少し続けています。


日本を訪れる外国人観光客の数は、2017年に2,869万人となり、前年比19.3%増で、過去最高をまた更新しました。たしかに、有名観光地に行くと周囲から聞こえてくるのは外国語ばかりということも……。この訪日外国人数は、2020年の東京五輪に向けてまだまだ伸びると予想されています。

これだけ外国人の数が増えていると、日本の人との出会いも多くなっているのでは? と思いきや、国際結婚の婚姻数は、実は2006年から減少し続けているのです。


統計から分かる国際結婚の数は?

その推移が分かるのが、厚生労働省が毎年発表している「人口動態調査」。この調査データでは、日本人の出生・死亡・婚姻・離婚に関する数とその増減が分かります。夫妻の一方が外国人である婚姻件数、つまり「国際結婚」の件数も集計されています。

2015年に書いた記事「国際結婚数は右肩下がり? いまや○組に1組」では、この人口動態調査の統計を取り上げてみました。当時の最新データは2013年のもので、国際結婚カップル数は2万1488組。現時点(2018年4月)の最新データによると、2017年の国際結婚カップル数は2万976組。2013年よりさらに減っています。

分かりやすいように、1990年以降の推移をグラフにしてみました。

「夫婦の一方が外国人である婚姻数の推移」

<グラフ1>夫婦の一方が外国人である婚姻数の推移/厚生労働省


夫日本人・妻外国人の婚姻数が鍵

上の<グラフ1>では、国際結婚の婚姻数を棒グラフにしています。グレーが国際結婚の総数、青が「夫が日本人、妻が外国人」、赤が「妻が日本人、夫が外国人」の婚姻数を示しています。

よく見てみますと、確かに2006年以降はずっと右肩下がりですが、赤の長さはあまり変化がありませんね。しかし青の推移は、総数(グレー)のカーブとほぼ同じです。つまり、日本人男性の国際結婚の減少が、そのまま国際結婚総数の減少につながっているのです。


国際結婚が減少した理由

国際結婚が減少した理由の1つとして考えられるのは、2005年の「出入国管理及び難民認定法」(略称「入管難民法」)の改正です。それまで「興行」の在留資格で来日していたフィリピン人女性が大勢いましたが、審査が厳しくなったために数が激減。パブなどの出会いの場が少なくなったからと言われています。

また、「偽装結婚」の取り締まりが強化されたことも挙げられます。日本人と結婚すると「日本人の配偶者等」という在留資格が得られ、日本で生活できて就労も可能になることから、ブローカーが仲介し、お金を払って日本人の戸籍を借りるなどの犯罪が後を絶ちませんでした。その取り締まりが強化されたため、偽装の国際結婚数も減少したのです。

ちなみに、国際結婚の離婚率が高いのは、この偽装結婚の夫婦が後に離婚することが要因の1つとも言われています。

上記の場合、いずれも日本人男性と外国人女性という組み合わせが多いため、日本人男性の国際結婚数が減り、その結果、グラフに表れているように、国際結婚の総婚姻数も減少したと考えられます。


結婚そのものも減っている?

<グラフ1>では、国際結婚の棒グラフに、日本人の婚姻総数の折れ線グラフ(黄色)を重ねています。総数の単位(右の縦軸)は違うものの、婚姻総数と国際結婚数の増減の傾向ははっきり見てとれます。

1990年代からの両者の推移を見比べてみましょう。2006年までは国際結婚の棒グラフが(一時期を除いて)増加し続けていますね。この間は国際結婚カップルの割合も増えていたのです。

このピークの頃に書いた記事が『国際結婚、20組に1組より多い?少ない?』でした。この時のデータ(2006年)では、「夫妻の一方が外国人」というカップルが全体の6.1%。なんと16.4組に1組が国際結婚だったのです。

しかし、06年以降は婚姻総数も国際結婚数も下降の一途をたどっています。国際結婚だけでなく、日本人の結婚そのものが減っているのです。その理由を探っていくと、気になるもう1つの統計データが出てきました。