国際結婚カップルは増えている? 減っている?

今年(2015年)の前半、連日20%超えの視聴率で大人気だったNHKの朝ドラ『マッサン』で、国際結婚が改めて注目されました。マッサンとエリーの時代から比べると、国際結婚は格段に増えており、珍しいことではなくなっています。しかし実は近年、その婚姻数に少し変化が生じているのです。

厚生労働省では毎年、出生・死亡・婚姻・離婚に関する「人口動態調査」を発表しています。婚姻についての統計では、国際結婚の総数が分かりますし、配偶者の国籍別のデータも出ています。

国際結婚が目立って増えてきた2008年、国際婚姻数についての記事『国際結婚、20組に1組より多い?少ない?』を書きました。その時、数字上では「16組に1組が国際結婚」という割合で、その数の多さには私自身も驚いたものです。

ところが今年、また統計数を調べてみると、上記の記事で最新データであった「2006年=4万4701組」をピークに国際結婚数は減り始め、ずっと右肩下がりになっているのです(グラフ参照)。
グラフ1:国際結婚数

   グラフ:厚生労働省「平成25年 人口動態調査」をもとに作成


現在、国際結婚カップは30組に1組

最近、国際カップルが減っているような気はしていたものの、これだけ見事に下がり続けているとは思いませんでした。日本人の未婚化・晩婚化が進み、全体の婚姻数自体が減っていますが、国際結婚はそれ以上の減少率になっています。

2013年のデータでは、婚姻の「総数」が66万613組であるのに対し、「夫妻の一方が外国(籍)」という国際結婚カップルは2万1488組。婚姻数全体から見ると約3.3%で、「30組に1組」という結果です。2006年の「16組に1組」と比べると、かなり減っていますよね。

国際結婚が減った理由の一つは「入管法の改正」?

理由として考えられることの一つに、05年に「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律」(=入管法)の改正があります。在留資格取得の審査が厳しくなり、フィリピン人女性の入国が以前より難しくなって、日本人男性との結婚が激減したといわれているのです。

同様に、日本国籍取得を目的としたアジア人の偽装結婚への取り締まりも強化されたため、その影響もあるようです。

また、日本の若い世代の人たちが、留学やワーキングホリデーなどで海外に出ていく数が減少しているという報告もあり、出会いの機会が少なくなったという意味では、隠れた要因になっているかもしれません。

「夫が外国人」より「妻が外国人」のほうが多いが…

2013年の統計では、「妻が日本人、夫が外国人」というカップルは6046組。一方、「夫が日本人、妻が外国人」というカップルは1万5442組で、約2.5倍となっています。2006年は約4倍という数字でしたから、日本人男性の国際結婚の減少率のほうが大きいといえます。

お相手の国籍を見てみると、これも男女で違いがありますが、顔ぶれは2006年のデータとまったく同じで、いくつか順位が入れ替わった国があるだけでした。
グラフ2:妻の国籍

グラフ:厚生労働省「平成25年 人口動態統計」をもとに作成


グラフ3:夫の国籍

グラフ:厚生労働省「平成25年 人口動態統計」をもとに作成


これからの国際結婚は?

2013、訪日外国人観光客数が初めて1000万人を突破しました。その後、円安や格安航空会社(LCC)の運行数増などにより、訪日外国人数は順調に増加の一途をたどっています。

テレビでは「外国人が好きな○○」「日本人の知らない○○」のようなタイトルが急増し、毎日どこかのチャンネルでこのような番組が放映されていますよね。

観光客とはいえ、訪日外国人が増加するということは、出会いの機会も増えているということ。また、2020年の東京五輪を控え、外国語や外国人へのおもてなしにも関心が高まっています。これらが国際結婚カップル数の増加にどう影響してくるか、今後も注目していきたいと思います。
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